概要
北海道の中央部、空知振興局管内にある市。地名の由来はアイヌ語の「ユーパロ」(水の湧き出る地)。
かつては炭鉱の町として栄えたが、石炭産業の衰退に伴い炭鉱が閉鎖していき、それとともに人口も激減。
炭鉱から観光へ
1979年(昭和54年)に市長に就任した中田鉄治が以後24年に渡って市長を務め「炭鉱から観光へ」をキャッチフレーズに手段を選ばぬ政策に乗り出す。
施設整備(石炭の歴史村など)やイベント開催(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭)に多額の投資を行い一定の成功を収めたが結果的には失敗、財政難に陥ったあげくブラックな資金調達手法を多用したことで負債が増大、その事実を隠蔽したまま2003年に市長を退任、同年に死去。
2006年には後任の後藤健二市長により財政再建団体(経営が極端に悪化した自治体に適用。予算他行政運営に大きく制約を受ける)申請が行われた。
人口の減少も止まらず、2013年10月にはついに一万人を割り込んでしまった。市制を敷いている自治体としてはかなり少ない数字である(最も少ないのは同じ空知管内の歌志内市)。
なお、石炭に代わって夕張の主要産業となったのは夕張メロンだが、税収落ち込みの背景には、「めろん城」なる立派な施設を作っておきながら市内に加工業者がなく、菓子やジュースなどへの加工は市外業者に依存しているというお粗末な現状がある。
コラボ
ゲーム『オホーツクに消ゆ』後期版ストーリーでは、閉鎖された夕張の炭鉱が3Dダンジョンとして登場する。
特撮『仮面ライダーBLACK』37話「想い出は夕張の空」劇場版「恐怖!悪魔峠の怪人館」のロケ地に使われ、当時の市長だった中田鉄治が本人役で出演している他、作中でシャドームーンが夕張市を説明している。
翌年には話題性のある3D映画を東映に要望したことにより「仮面ライダー世界に駆ける」が制作された。
映画監督のクエンティン・タランティーノは「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」に招かれことをきっかけに映画『キル・ビル』に登場する栗山千明が演じるキャラに「ゴーゴー夕張」という役名を与え、夕張滞在中にホテルで『パルプ・フィクション』の脚本を書き上げたという。
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