ミステリー(あるいはサスペンス)連作シリーズである『神恭一郎シリーズ』の主役であり、また『スケバン刑事』においても主要サブキャラクターを務める。
なお『スケバン刑事』の第2部後半では事実上もう一人の主人公かつヒーロー(その分、主人公であるサキのポジションがヒーローからヒロインへと微妙に変質している)であり、この部分は『神恭一郎シリーズ』の完結編を兼ねている。
1949年4月19日生まれ。苗字の「神(ジン)」で呼ばれることが多い。
声優
概要
和田が採用していたスターシステムの筆頭キャラであり、1973年に短編「愛と死の砂時計」でデビュー。
長髪男子キャラの先駆けであり、当時は珍しいデザインだったため、和田自身楽しんで描いていたと語っている。
自ら探偵事務所を構えている「私立探偵」という職業から、ミステリー、サスペンス作品に多数登場している。
最も長期にわたってメインキャラとして登場したのが「スケバン刑事」だが、作中で死亡したうえ、作者の和田自身も故人となったため、実質これが最後の出演作となった。
逸話
「ガラスの仮面」の登場人物である速水真澄とは、作品の垣根を越えた親友である。
これは和田と美内すずえの親交が深かったためで、「スケバン刑事」「ガラスの仮面」双方に、二人が電話で会話をするシーンが登場する。
少女漫画における長髪男子の魁であり和田渾身のキャラクターで、作者も描くに気合いが入るキャラであったのは前述の通り。
……が、あまりに人気が出過ぎたあげく、後続のフォロワー漫画家(後輩たち)が長髪男子を雨後の筍のごとく量産したものだから和田としては面白くなくなってしまい、あげく「いつか正反対のキャラを描いて人気者にしてやる 」と公言するようになった。
神の正反対といえば「ナンパ、お調子者、未熟者、組織の一員、純真バカ(無能な働き者)、そしてハゲ」であり、こうして登場したのが『スケバン刑事』の「サキの憎めぬ弟分」野分三平だったりする。
神を鬼籍に入れてしまった事には和田としても、かなりの思うところがあったようで後には「神の復活」「神の後を継ぐ者」を目指したキャラを自作で登場させる事もあった。しかし、それらキャラは和田自身が抱いた違和感や時代性の事もあり、ことごとく頓挫している。