ティオ(金色のガッシュ!!)
がっしゅのてぃお
「あなたがこんなところでケガしちゃいけないの…」
「ガッシュは… 私たちの明日を作るんだから」
プロフィール
(※)握力に関しては公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」の質問コーナーにて判明。
概要
漫画『金色のガッシュ!!』及びアニメ『金色のガッシュベル!!』に登場する魔物の一人(ピクシブ百科事典における同名の記事等は誘導分岐のティオを参照)。
主人公・ガッシュと魔界時代からの知り合いである魔物の少女。
本の色は朱色。本の持ち主は大海恵。
今作におけるヒロイン的ポジションの魔物であり、連載当時に行われていた公式人気投票でも、第1回は3位・第2回は5位・第3回は7位と常にベスト10入りしているほどの人気を誇る。
総じて本の持ち主の恵と並び、今作の女性キャラを代表する存在。
また、純粋な防御力ならダントツで作中最強の実力を持ち、ガッシュ陣営の勝利に何度も貢献してくれた頼もしい仲間でもある。
人物像
容姿
ややピンク色に近い赤の長髪、赤く大きな可愛らしい瞳が特徴的。
服装は作中を通して変わらず、胸元に羽の形をした装飾が付いた赤い半袖と淡い桃色の長スカートを着用。靴も赤色で、靴下をくるぶしの辺りまで捲っている。
公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」によると、身に付けている時計は恵に買ってもらったものであり、カバンは恵の手作りであるとのこと。
性格
上述のような可愛らしい外見ながら、怒ると怖いやや勝気な性格。
とはいえ心根はとても優しく、普段は活発で明るい素直な子という印象を受ける。
仲間や大切な人達を守るために戦いに臨む芯の強さも併せ持ち、それこそファウード編でのコントロールルームでの戦闘では身を挺してでも日本を守ろうと奮闘した。
また、ガッシュのバルカン300に興味を示すなど、年相応の子供らしい一面もある。後に清麿に「バルンルン」なる派生型を作ってもらい、原作83話ではガッシュと一緒に部屋で缶蹴り勝負をして遊んでいる描写もある。
ちなみに遊園地でアトラクションに乗った時や、ファウード復活後に地上を見下ろしてしまった際の反応から、どうやら高所恐怖症のようでもある。
もっとも、石板編でフェリウスに捕まった際には冷静に状況を判断できていたし、シン・シュドルク状態のウマゴンに乗っていた時も完全に集中できていたので、肝心な場面では我慢できる程度だと思われる。
ギャグシーンでは
魔界に居た頃から、怒ると他の魔物の首を驚異的な握力で歯磨き粉のチューブの如く全力で引き絞り、ろくろ首のようにしてしまう「首絞めティオ」として同年代から恐れられていた。
本人はこの蔑称(?)を否定しているものの、現在でもガッシュやキャンチョメが時たま被害に遭っており、清麿や恵にたしなめられるシーンも少々ある。
実際、戦闘において首絞めを行ったのはパピプリオ戦のみであり、ティオの性格が本当に暴力的という表現ではなくギャグ的な意味合いが強い。
更には怒りや憎しみが頂点に達すると、恵曰く「暴れん坊状態」と化し、清麿や恵すらも手がつけられなくなってしまう。
ファウード編では、モモンによって自分が好きなアニメ『ひとりでチュリプュア』の登場キャラクターの絵柄入り下着にまつわる数々の恥辱を受け大激怒した結果、「チャージル・サイフォドン」を覚醒させることとなった。
とはいえ、この「暴れん坊状態」が発現したのもモモン戦のみであり、ティオの性格(本質)そのものというよりはギャグシーンとしての意味合いが強い面もある。
いくらギャグシーンだとしてもモモンの悪戯はやり過ぎな面もあるし、後述のようにチャージル・サイフォドンがイレギュラーな要素である事は作中でも強調されている。なので、場を弁えずにティオの暴力性を過度にネタにするのは控えた方がいいだろう。
来歴
初登場は原作35話。ガッシュの仲間になる魔物の中ではキャンチョメに続いて登場。
まだ本の持ち主である恵に出会えていなかった頃、魔界にいた頃は仲が良かったはずの魔物・マルスに人間界で再会した途端、無慈悲に襲撃され執拗に追い回された経験がある(ちなみに公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」によれば、オランダに現れたのはティオとマルスだけだった模様)。
仲の良かった頃とは変わり果てたマルスの言動に心身を傷付けられ、「たとえ魔界では友達だった者同士でも、戦いの中では『敵』としか見なされない(友達でも関係なく戦わなければいけない)」「私の周りには敵しかいない」という残酷な現実を痛感したティオ。
マルスに追い回されている間には相当な怪我を負わされてしまっていたようで、現在でも首の後ろに傷跡が残っている(原作35話にて1コマだけ傷が映るシーンがある)。
その後は恵に助けられ、自分の命を救ってくれた事には感謝しつつも、戦いに巻き込んで傷つけてしまったり、アイドル活動に支障が出かねない現状を深く思い悩んでいた。
普段は明るく振舞っていても、夜になると眠ることすら出来ずに怯える日々が続いていた……と恵が思い返している。
そしてある日のコンサート中、会場の関係者用裏口の通路で偶然ガッシュと再会。彼が記憶を失っていることに困惑しているうちにマルスも襲来し、再び絶望する中、ガッシュに身を挺して助けられる。
魔界では弱虫だったガッシュが、記憶を失っているにもかかわらず自分を助けようと命懸けで戦う姿に勇気をもらい、ガッシュに言われた通り清麿を探しに行く。
しかし過去のトラウマからガッシュを信じ切ることができず、苦渋の決断で恵を呼んでガッシュを助けに戻る。結果的にピンチに陥るものの、そこにガッシュが呼びに行った清磨が駆けつけ形勢逆転。マルスのギガノ・ガランズを直撃しそうになったガッシュを助け、フィニッシュの一撃に貢献した。
マルスを倒した後、自分たちと戦おうとしない清磨とガッシュと話し、彼らの考えや信念を聞いたことで遂に過去のトラウマを払拭し、信じられる仲間と出会えたことに安堵する。
そしてガッシュたちと同じく「やさしい王様」になるため協力することを約束し、恵はライブを再開し大成功。ティオはそのステージ隅で、夜眠れなかったことが嘘のように幸せそうな笑顔で眠るのだった。
実力
作中では防御面での活躍が大半のため、ファンサイトや掲示板等における強さランキングでも過小評価されがちではあるが、ティオの素質自体は非常に高い方。
現に防御を専門にしているとはいえ、第三の術という早い段階でギガノ~ディオ級を完封できるほどの盾を修得し、クリア編の終盤では実質的なシン級相当の呪文の複数修得をも成し遂げているため、「王を決める戦い」に参加した100人全員の中でも優れた才能や素質を持っていることは間違いないだろう。
身体能力に関しても、他の魔物と比べてそこまで優れている描写は無いが、前述の通り握力に関しては非常に高い。
原作84話では(ギャグ寄りの描写とはいえ)ガッシュ、ウマゴンと共に高嶺家から遠く離れた山まで全力疾走で競争しており、走力もそこそこであることがうかがえる。
また、同話では「恵から合気道を教わった」と述べており、実戦で使用されることはなかったものの多少なり武術の心得があるのだと思われる。
原作終盤のクリア編では、滝に打たれて瞑想(?)するような修行をしており、最終的には呪文の詠唱無しで自身の周りに小さなバリアを張れるようになった模様。
このバリアも合気道と同じく実戦では使用されなかったため、正確な強度は不明だが、少なくとも滝に打たれても全くヒビが入らないほどの硬度ではある。
そしてクリアとの決戦に向かう際には、恵との連携も遥かに研ぎ澄まされており、修行でアンサートーカーを安定させた清麿にすら「盾を出すタイミング、盾の角度、弾の勢いの殺し方、消滅させ方、(全てが)完璧だ」とまで言わしめる程の実力を披露した。
更に、ガッシュやウマゴンと同じくクリアが約5500km先で術を出したことを察知するほどの優れた魔力感知能力や、呼吸を安定させることでクリアが放った砲弾の位置や軌道をも感じ取れるほどの集中力をも体得。
他、クリアとの決戦ではティオが囮を担当したため使用されることはなかったが、原作304話の回想にてデュフォーが「魔力を消すトレーニングは全員やってる」と述べているので、ティオも魔力隠蔽能力を修得していることが示されている。
総じて、原作終盤においては術に頼らないティオ本人の実力も作中トップクラスにまで鍛え抜かれているといえるだろう。
呪文
主に防御や回復といった系統の術を修得しており、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」では術属性が「聖」属性と表記されている。
作中に登場する全魔物(千年前も含む)の中で唯一の防御特化であり、前述の通り純粋な防御力なら作中最強。
攻撃呪文は2つしか持ち合わせていないが、集団戦においては仲間たちを幾度となくピンチから救ってきた頼もしい盾である。
セウシル
第一の術。半透明なドーム状のバリアを任意の場所に展開する。
作中でも珍しい「シルド」ではなく「シル」系の術であり、ティオの他にシル系を使用したのはエシュロスとリーヤのみ(シルドとシルについては「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
初級の防御術としては高い防御力を誇り、並の初級術であれば3つ同時に受け止めても無傷なほど。
正確な強度は不明だが、原作131話ではツァオロンのゴウ・エルドで、原作196話ではチェリッシュのゴウ・コファルで破壊されているので、初級術数発分~ゴウ級未満といったところだろうか?
また、上記のように「任意の場所に展開できる」ため、自身の全方位を防御するだけでなく、遠くに展開して遠距離にいる味方を守ったり、実質的に隔離したりと応用も利く便利な呪文。
一部のファンからは物語が進むにつれて装甲の薄さが目立つようになったと言われることもあるが、ビクトリームのマグルガ連打を暫く防いだり、ジェデュンのボビィ・グノビルグによる質量攻撃にも数秒は耐えきったりと、やはり初級術にしては優れた強度を誇るのは間違いない。
特に防御範囲の広さや応用性が集団戦で活きるシーンは多く、仲間と共に戦う際に頼もしい術であることには異論が無いだろう。
弱点として「地上で展開した際には地中からの攻撃を防ぐことはできない」点がよく挙げられるが、地中からの攻撃は他の魔物の防御呪文でも防げないため、セウシルに限った短所というわけではない。空中では完全な球形となる模様。
サイス
第二の術。鋭い斬撃を飛ばす攻撃呪文。
「金色のガッシュ!!まるかじりブック」では「三か月型の聖なる刃」と説明されている。
威力は他の魔物の初級術と比べても非常に低く、魔物なら素手で防いでも軽い出血程度、パピプリオのように全身でマトモに受けても黒焦げ程度で済んでしまう。
とはいえ、仮にも魔物の術なので、人間に直撃させれば相応のダメージは与えられる。ほとんどの場合は本の持ち主などの人間を気絶させたり、本などの無機物を破壊するために使われた。
マ・セシルド
第三の術。中央に羽の紋章が付いた巨大な分厚い円状の盾を展開する。
石板編でツァオロンのザオウ・ギルエルドに破られるまでは無敗であり、原作245話での恵の発言から、逆説的にギガノ級を2つ余裕で防ぐほどの強さを誇る。
アニメ版148話では、作中でも屈指の破壊力を誇るゼオンのザケルを防ぎきったこともあるほど。
この術も正確な強度は不明だが、「ギガノ級を余裕で防ぐ」「マが接頭詞として使われている」等を考慮すると、ギガノ・ディオ級超え~ディオガ級未満といったところだろうか?
マ級における接頭詞と接続詞の違いについても「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照。
たとえすぐに破壊されたとしても時間的余裕を作り出し、再び展開し直せば更なる時間稼ぎもできるため、盾を軽く破壊してくるような強敵相手にも重宝した。
現にデモルト戦では一枚目こそ暴走したデモルトの拳一発で砕かれてしまったものの、二枚目はデモルトの殴打数発にも耐え続けており、心の力次第では非常に強力な耐久性を発揮できると思われる。
ギガ・ラ・セウシル
第四の術。ティオの覚えた防御術の中で唯一のカウンター型呪文。
セウシルと同じようなバリアを、自分ではなく相手の周囲に展開する呪文。
ティオが「ガッシュのラシルドと似ている」と述べている通り、バリアの内側が術を跳ね返す性質を持っており、脱出のために内側から壊そうとした相手の攻撃を跳ね返してダメージを与えるための呪文。
術を跳ね返す性質を活かして術の使用を躊躇わせたり、長時間展開して相手の消耗を誘うといった間接的な防御としても有効。
こちらも正確な強度は不明だが、ボルボラのギガノ・ガランズを容易く跳ね返した一方、ツァオロンのザオウ・ギルエルドには破られている描写を踏まえると、ギガノ級超え~オウ系(=ディオガ級前後)未満といったところだろうか?
一応、原作のビクトリーム戦における恵の台詞では「最大防御の盾」に「マ・セシルド」のルビが振られているので、やはりマ・セシルドよりは多少なり劣ると思われる。
とはいえジェデュン戦ではギガノ・グドルク連打(しかもファウードの細胞でパワーアップした状態)を暫く防ぎきっているので、こちらもマ・セシルドと同じく心の力によってはより強力な防御力を発揮すると思われる。
サイフォジオ
第五の術。作中でも唯一の、他者へ使用することが前提の回復呪文。
同じ「回復」の呪文であるジオルクとの違いはダニーの記事を参照。
小さな翼と水晶のような物体が付随した聖剣を召喚。対象の相手を剣で刺すことで傷を即座に癒す。身体的な疲労や傷だけでなく、心の力も呪文を1~2回唱えられる程度に回復する。
回復力も非常に高く、並の出血程度なら即座に完治させるだけでなく、数回に渡って使用し続ければデモルトの攻撃によって腹部に大穴を空けられたウォンレイや、覚醒バオウに生命力そのものを喰われたガッシュをも回復させるほど。
チャージル・サイフォドン
モモンの影響で本に出てしまった、ある意味ではイレギュラーともいえる攻撃呪文。
サイフォジオに似た聖剣を召喚。一見するとサイフォジオに酷似しているが、水晶の上に女神の顔が付いており、両手で聖剣を持っているような見た目になっている。
術の発動後、それまでにティオが受けた精神的・肉体的ダメージが水晶に映し出されていき、それと合わせて女神の顔や刃が凶悪化し、威力も上昇していく。
また、相手に命中させた際には黒い雷のようなエフェクトが走る等、演出面でもティオが覚えた他の術と比べて禍々しい印象を受ける。
作中では他の術と一度もぶつかり合っていないため、威力がどの等級に相当するのかは不明。
だが、モモンを一撃で瀕死に追い込んだり、ファウードの体内魔物を一掃するのはもちろん、ファウードの細胞によって肉体強度が増しているロデュウに一撃で重傷を負わせ、両翼をボロボロにしているので、相当な威力を持つのは間違いない。
一応ディオガ級の命名法則である「~ドン」に該当しているので、上記のような描写も踏まえて考えると、ある程度のチャージ完了後ならディオガ級には至っていると思われる。
尚、この術に蓄積したストレスを発散する効果があるのかは不明だが、モモン戦で初めて使用した際、この術でモモンを撃破したティオは、まるで全ての怒りや憎しみを吐き出したかのように清々しい顔になっていた。
上述の通り、モモンからスカートめくりなどの散々な恥辱を受けた怒りから覚醒した呪文で、恵も当初は「読むのが怖いわね…」と躊躇っていたほど。
後に恵が初めてチャージル・セシルドンを使った際、「本来は『チャージル・セシルドン』だけを覚えるはずだったが、モモンの悪戯で凶暴化していたせいで攻撃的な『チャージル・サイフォドン』を偶然覚えてしまった」と推測している。
チャージル・セシルドン
上記のチャージル・サイフォドンと同じタイミングで出ていたが、ティオの「守りたい思い」が足りなかったため読めない状態が続き、ゼオン戦で遂に発動可能となった呪文。
アニメ版と原作版では術の見た目や性能が大きく異なるため、当記事では分けた上で解説する。
アニメ版
術の発動と同時にティオが両腕を上空に掲げ、輝く球体を放つ。
そして球体が「赤い球体を囲むように、三人の女神(もしくは天使)が手を繋いでいる巨大な盾」に変化し、相手の攻撃を防ぐ(ちなみに女神はそれぞれ違う髪型をしている)。
1度しか使用されなかったので、どの程度の等級まで受け切れるのかは不明だが、作中ではリオウのファノン・リオウ・ディオウ(=ディオガ級×3相当)をも撃破したゼオンのジャウロ・ザケルガを完璧に防ぎきっているので、おそらく原作版と同じくディオガ級を超えた強度を誇っているのだと思われる。
また、ジャウロ・ザケルガを受け切る際に「中央の赤い球体に傷付いた仲間達の姿が浮かび、盾が大きくなる」という描写があるので、「傷ついた仲間を思い浮かべて盾の強度が増す」という性質に関しては原作版と共通だと思われる(盾が修復する様子は見受けられないので、「盾の自己回復」も共通か否かは不明)。
尚、ネット上には「この術(=アニメ版のチャージル・セシルドン)を使うとティオが気絶してしまうデメリットがある」と書き込まれていることもあるが、おそらくこれはデマ(というか勘違い)なので注意。
現にアニメ本編中の描写でも、
- アニメ版のファウード編では、原作版と違い「ファウードの栄養液/回復液」が登場しないため、ガッシュ陣営は体力や怪我、心の力を満足に回復できないまま連戦を強いられている(もちろんティオと恵も同様)。
- チャージル・セシルドンを使用し、ティオと恵が気絶する際のゼオンの台詞は「ここまでのようだな」という「粘ってきたけれど、とうとう限界が来た」というニュアンスであり、「この術を使った反動で気絶した」という言い回しではない。
- 上記のゼオンの台詞以外にも、「チャージル・セシルドンにはティオと恵を気絶させてしまう効果がある」と解釈できるような台詞は誰も発していない。
等の点から、単に「チャージル・セシルドンを使用したことによって、コントロールルームに辿り着くまでに疲労の蓄積していた心身に限界が来てしまった」「他の術よりも負担が大きかった」という描写だと解釈する方が正しいと思われる。
原作版
正確な等級や強度が不明なアニメ版とは違い、原作においては今作における作中最強の防御呪文と断言できるほどの活躍を見せた。
胸元に水晶があり、時計のような物体を背負ったウェーブ髪の女神が頂点に付随する、ジェット機の数倍もの大きさを誇る超巨大な盾を召喚。
盾の左右にも非常に大きく太い五指が付き、盾そのものにも重厚かつ荘厳な模様が至る所に刻まれていたりと、ティオの最大呪文に相応しい迫力を誇る。
上述の通り、原作では作中最強かつ無敗の防御呪文であり、これまでティオが修得してきた防御術と比べても別次元の強さを持つ。
ティオの「守りたい思い」に応じて強くなり、傷ついた仲間を思い浮かべれば盾が自己回復し、強度も飛躍的に上昇していくという特殊かつ強力な性質を有している。
現に初使用の時点で(途中でデュフォーの心の力が尽きた形とはいえ)、並のディオガ級とは比較にならない程の威力を誇るゼオンのジガディラス・ウル・ザケルガを完全に防ぎきった。
その後デュフォーとの特訓を経て、防御力も更に向上した模様。
現にクリアとの決戦に向かう際には、クリアのシン級呪文であり視認できないほどの速度で突撃してきたバードレルゴを真正面から受け止め、同じくクリアのシン級呪文であるザレフェドーラの砲弾を何度も完全に防ぎきっただけでなく、ザレフェドーラが発射した超巨大な砲台そのもの(チャージル・セシルドンの数百倍はある大きさ)をも空中で完全に受け切って地上への被害をゼロに抑えており、事実上のシン級呪文と断言できるほどの大活躍を見せた。
リマ・チャージル・セシルドン
クリア編で発動。チャージル・セシルドンを2つ同時に出現させる。
左右の手でそれぞれを動かすことも可能であり、多方向からの同時攻撃にも対処可能。
作中ではザレフェドーラが放った消滅弾2発を同時に受け止めているので、おそらく防御力に関しても通常のチャージル・セシルドンと同じであり、実質的にはシン級相当の攻撃を2つ同時に防ぐことも可能という圧倒的な防御力を誇る。
総じてこちらも作中最強クラスの防御呪文であり、事実上のシン級呪文だと言えるだろう。
シン・サイフォジオ
完全体クリアとの決戦の最中、「金色の本」に現れたシンの呪文の一つ。四方に伸びる巨大な剣を出現させ、周囲の味方を回復させる。
作中の描写から、サイフォジオとは違い対象に剣を刺す必要が無く、かつ周囲にいる複数人を同時に回復可能と思われる。
清磨やブラゴの傷を即座に完全回復させただけでなく、クリア完全体の消滅波で削がれてしまったブラゴの全身の筋肉をも(おそらく)完全に元に戻しているため、サイフォジオと比べても相当な回復力だと思われる。
ギガノ・サイス
ゲームオリジナルの呪文。両翼の付いたハート型のエネルギー弾を放つ。
関連人物
高校生アイドルにして本の持ち主。
明るく優しい女性同士、日常でも戦闘時でも抜群の連携を見せる。
今作の主人公。ティオは密かな好意を寄せているが、中々素直になれない(いわゆるツンデレである)。
当初は清磨に好意を持っていたような場面もあるが、おそらくは助けてもらった際の感謝と憧れが混ざったものだと思われる。
ガッシュとは公園で遊んだり特訓したりと、戦い以外の日頃の生活でも結構一緒に過ごしている。
クリア編にて魔界の状況が明らかになり(ネタバレのため詳細は伏せる)、ティオは徐々に精神的に不安定になっていった際も、成長したガッシュの堂々とした姿を見たことで決意を新たにし、「皆の明日を作る」という強い思いで決戦に臨む。
ティオにとってガッシュは、「先の見えない戦いで”明日”を作ってくれた存在」である。
アニオリ展開ではナオミちゃんに遊園地での思い出を持ち出してマウント(?)を取ろうとしたり、ガッシュに感謝の気持ちをどう伝えたらよいか悩んでリィエンに相談したり、恵が長期不在の際は高嶺家に泊まる等、恋愛方面での絡みも割り増しで描かれている。
主人公とヒロイン、かつ純粋な者同士という王道のカップリングは人気であり、pixivでも多数のイラストが投稿されている。
中には二人の将来を想像した微笑ましい作品も。
本編では先にコルルが魔界へ帰ってしまったため絡みが無いが、完全版に収録された「ガッシュカフェ」にて初の共演を果たす。
実は魔界学校の幼児部の頃からの仲であり、その時の遠足で自分のおやつを落として泣いていた時にコルルからおやつを分けてもらったことをきっかけに仲良くなった。
アニメではガッシュとの特訓の後、ガッシュとコルルの間に起こった出来事を聞いて悲しげな反応を見せる場面もあった。
「守る王」を志す魔物とパートナー。
ウォンレイとは互いに「大切なものを守る戦い」という点で通じるものがあったのか、石板編を通じて師弟関係のようになっていた。
ファウード編でも幾つかの絡みがあり、彼の最後の戦いもリィエンと共に見届けた。
ガッシュの本の持ち主にして、頼れるお兄ちゃん的な存在。
上述の通り、本編においては敵対したかつての友達。
後に作者ブログにて、マルスとは仲直りしたと語られている。
「ティオがあまりにも強くなってしまい、マルスがティオにビクビクしてるというか、それをティオが優しい目で見ているというか」とも語られており、なんだか複雑な関係になっているのかもしれない(?)。
金色のガッシュ!!2(ネタバレ注意!)
10数年の時が経ち成長を遂げており、順当に背が伸びたガッシュ、より面白い風貌になったキャンチョメに対し、ティオは長身かつ筋肉質な姿になっていた。
かなりのインパクトがある姿だったからか、他作品のキャラクターになぞらえて「ティオさん」と呼ぶファンもいるほど(とはいえ、原作の時点でティオの「勝気な性格」「腕力が強い」等の要素はきちんと描写されていたため、それらを色濃く残したままの成長と考えればそこまで不自然ではない……のかもしれない)。
攻撃呪文は不得手だが強力な防御・回復系の能力を持ち、自身の強い肉体を用いて戦う…と考えると、ダニーに近い戦い方になりそうか。
王になったガッシュとも以前と変わらぬ態度で接しているが、今のティオでやると本当に命に関わるからなのか、彼に対する暴力は首絞めから往復ビンタに代わっている。
魔界が謎の敵によって壊滅状態に陥りながらも、他の魔物たちを連れて逃げ延びており、彼らを守るため戦っている。
また、敵対勢力の一角であるレビー・ジンク&你好剛毛・鼻毛ブーがティオの術である「サイフォジオ」が封じられた瓶を所有・使用していたが、2巻にてレビーらと対峙したフォルゴレが隙をついて瓶を奪還した。
術も使えない状態で巨大な盾で他の魔物を守り、傷を負いながらも一人奮闘していた彼女だが、隙をつかれて子供が瀕死の重傷を負ってしまう。
使えないと分かっていながらも、必死にサイフォジオを唱え続ける彼女。
そこに、現れるはずのないサイフォジオの剣が現れる。
顔を上げた彼女の目の前には、人間界から駆け付けた恵の姿があった。
なおガッシュの復活に関しては極秘の計画という事もあり、生存率が高いが敵味方問わずベラベラと喋ってしまいそうという理由で彼女には伝えられていなかった。
これを聞いたティオは激怒してガッシュに往復ビンタをお見舞いしているが、伝えていなかった事を一緒に怒った恵もこの理由には納得したのか気まずそうに沈黙している。
金色のガッシュ!!2にて使用する術
他の魔物の例に漏れず力を奪われており、フォルゴレが奪還した瓶に収まっていた分は取り戻したものの、今のところ使用できるのは初期の防御呪文と回復呪文のみ。
一応の攻撃呪文である「サイス」や、カウンターとして攻撃に転用できる「ギガ・ラ・セウシル」なども現状では使用不可能。
セウシル
ドーム上のバリアを貼る防御呪文。
ヒビが入ってこそいたが魔物の討伐隊の重い攻撃を凌ぐほどの防御力を発揮した。
マ・セシルド
ティオの代名詞とも言える防御呪文。
展開できるのは相変わらず両手を向けた方向のみだが、術を維持したまま盾を振り回すことで多方向からの攻撃に対応し、自分以外の非戦闘員を守るという応用法を咄嗟に編み出している。
サイフォジオ
これまで仲間の危機を何度も救ってきた回復呪文。
瓶を介して使用したレビーには回復力が低い「弱い術」と貶されたが、ティオ本人が使った時は上述のように瀕死の子供を治癒させるほどの力を発揮した。