「オールマインドは 全ての傭兵のためにあります」
日本版CV:潘めぐみ
概要
組織として
ルビコン3で稼働している傭兵支援システム。特定の勢力には与せず、金銭のみを対価として様々な企業のパーツや武装を供給し(売値・買値とも同じで実質的に無償)、「アリーナ」で各勢力のランカーACとの模擬戦シミュレーションや、教習プログラムを提供したりと傭兵稼業をサポートしてくれる組織。傭兵には整備と補給を行うガレージ(拠点)も提供しており、ミッションの開始時と終了時には施設からの発進・帰着の様子が描写されている。
また、「MIND ALPHA」シリーズを始めとしたACのフレームパーツや「JVLN」シリーズ等の武装の開発・製造も行っている。
提供している戦闘技能教習シミュレータでは、教習項目の修了に対して褒賞(パーツ)を給付するといった破格とも言える措置を取るなど、運営実態を含めて謎は多いものの、余程に浸透しているのか作中で疑問を口にする人物はいない。
エンブレムは縦長の二等辺三角形に「ALLMIND」を組み合わせて収めたもの。一見すると見当たらない“D”は三角形=デルタ記号(Δ)の部分ではないかとの考察もある。
ガレージの画面右下にはうっすらとエンブレムが映り込んでいるが、傭兵を対象に拠点の用意まで請け負っているのか、あくまでもインターフェースとしての演出なのかは不明。
キャラクター像
「レイヴン 貴方の帰還を歓迎します」
安否不明となったままライセンス失効が数日後に迫っていた傭兵Rb23・レイヴンのライセンスコードを掠め取り、独立傭兵としてルビコン3に紛れ込んだC4-621を「レイヴン」と認識。インターフェイスである女性ボイスを介して各種サポートを再開する。
口調は事務的だが人間味を感じさせる反応も多く、活動を“休止”していた「レイヴン」に勘を取り戻させようとシミュレータの利用を提案したり、621がアリーナで結果を出すと我が事のように喜んでくれる。
プレイヤーの実戦志向が高じてアリーナやチュートリアルを放置したまま周回を重ねてしまうと、呆れや困惑がないまぜになった特殊台詞も聞かせてくれる。しかしオールマインドが融通してくれる「OSチューン」や有能フレームの入手を考慮しない事実上の縛りプレイに相当するため、台詞を聞く為にこの道を選ぶのはなかなかに高度な紳士と言える。
この他にも自分の名前をつけたパーツをプレゼントにくれる、時折ポンコツ化する等、本作のギャルゲー枠として、「AMちゃん」の愛称でファンに親しまれている。
人工知能の類のような淡々とした口調ながらも豊かな表情が目に浮かぶかのような、演者の潘めぐみ氏の熱演の甲斐もありエアと同様に非人間ヒロインの一人として人気を集めている。本編中の愛嬌を反映してか擬人化ファンアートも多数描かれている。
作中での活躍
傭兵のサポートを行うシステムの音声インターフェースとして登場する。技能向上のためのトレーニングや戦闘シミュレーションを提供したり、武器・パーツの売買サービスを手掛けている。また中盤以降は独自開発したオリジナルの武器・パーツを贈与・販売するようになる。
それらサービス改善のため、戦闘のログ収集や、戦闘検証を主人公に依頼することもある。
正体?
実はその正体すら劇中では明言されておらず、人間なのかAIなのかも定かではない。
プレイヤー間では
- システムを管理するためのAI説
- エアと似たような存在説
- コーラルに指向性を与えて制御するためのAI説
- シンダー・カーラが作ったおもしろマスコットAIの成れの果て説
等、諸説入り乱れている。
余談
- 現状ファンアートの趨勢はトップ画像になっているLAS91214氏の二次創作イメージに基づく、黒髪ショートボブと緑色の瞳に黒いスーツを着込んだ若い女性のイメージにあるようである。エアのパブリックイメージとして定着している“赤と白”の対になるような色合いを採用したイラストが多めだろうか。
- 演者の潘めぐみ氏の怪演も手伝い、真意の読めないアルカイックスマイルを浮かべたオールマインド像が集団幻覚よろしく伝播している。SNSやピクシブなどでもこの姿が多く見られており、概ね共通のイメージとなっている様子。
- 擬人化ファンアートではこの理知的ながらも粘稠な笑みを浮かべた表情で描かれることが多かったが、作中での展開を受けてか「ドヤ顔から一転、驚愕の表情」に転じるイラストも増えつつある。
- このイメージをベースにした3Dモデルも有志によって制作され、Xに投稿された歩く姿は潘氏も観測済みである。
- 実像が存在しないキャラクターであるためクリエイターの想像した姿で描かれるが故に、貧乳派と巨乳派との争いの火種となりがち。
- 二次創作界隈ではインテグレーションプログラムよろしく様々な性癖を盛り込まれることも。
- AM「今回のサンプルは『モグ波爆乳エアちゃん概念』。これをマインドアルファに取り込んでいきます。」
- 色違いのエンブレムをくれることがあるが、それよりもパーツが欲しいという声も?
- 銀のエンブレム5枚もしくは金のエンブレム1枚でオールマインド製パーツのカンヅメが…?→そんなものはない
- ファンアートに関しての注意点
- あくまでも個人による二次創作である事を念頭に置き、使用する場面・相手には気をつける必要が有る
関連イラスト
殆どのイラストがLAS91214氏のイラストを参考にしたものが多い。
ネタバレ注意
『ACVI』3周目以降のネタバレを含みます
ウォルター…到達前なら…やめておけ…
3周目以降(正確には「レイヴンの火」・「ルビコンの解放者」ルートをどちらもクリアした状態)に特定のミッションを受諾することで突入するこのルートでは、度々621の任務中回線に割り込んできては色々な情報を伝えたり、オールマインド名義での依頼を投げてくるようになる。また、オールマインドに協力する謎の独立傭兵「ケイト・マークソン」(AC:トランスクライバー)が登場するようになる。
その真の目的は、コーラルを人間の意志とともに宇宙に解き放ち、人類を新たな地平へと導くとされる「コーラルリリース」なる計画を実現すること。
この計画のため、企業にコーラルを大規模に集積させるよう企業間抗争を煽り、さらにコーラルリリースのトリガー(おそらく相変異による爆発的増殖を起こす為の号令役)となるコーラル変異波形(エア)と交信できる可能性を持つ旧型強化人間達を「候補者」として支配下に収めて各勢力に潜伏させるなど、様々に暗躍していた。
BAWS第二工廠などで出現した所属不明機達の正体もオールマインドの尖兵である。
ところが、ここで思わぬ横槍が入ってしまう。
それこそがコーラル焼尽を目指すハンドラー・ウォルターらオーバーシアーと、その猟犬・621であった。
ウォッチポイントにて本来計画上で用意していた強化人間ではなく、621がエアと「交信」を果たしてしまったのである(ちなみにこれにより、なぜ彼が対バルテウス戦に完璧な装備をしていたのか説明がつく)。
そこでオールマインドは計画を変更し、621とエアを傘下に収めることを画策。計画遂行のための実行戦力として、障害となるであろう者たちや事物を排除するために彼らを利用するようになる。
やや行き当たりばったり感は否めないが、それはともかくとして621の活躍によって大方オールマインドの目論見通りに事態は推移。
邪魔者の惑星封鎖機構はルビコンから締め出され、企業間抗争に勝利してコーラル技研の遺産を入手したアーキバス社は巨大なコーラル集積装置であるバスキュラープラントを再建、最大の懸念点であったオーバーシアーによるザイレム突入計画も失敗に終わり、コーラルリリースに必要な全ての準備が整っていった。
そして計画の最終段階として、これまで計画のため利用してきた621とエアを自身に取り込むべくお手製のAC「マインドγ」を操り、ふたりを排除せんとする。
機体制御をすでに取り込んだ別人に乗っ取られるトラブルがありながらも621たちを追い詰めるオールマインドだったが、マインドγ、そして後詰として投入した専用機体も撃破される。
愕然とするオールマインドに、エアは代わりに自分たちがリリースのトリガーを引くことを宣言。かくして、オールマインドの当初の想定を超える形で、コーラルリリースは成し遂げられたのだった。
オーバーシアーやルビコンに進出した企業や武装組織とは違う目的を持ち、完璧に思惑通りとはいかなかったものの、裏で暗躍するその姿は、まさに黒幕と言えるようなものではあるが……?
なお、オールマインドがコーラルリリースによって何を成し遂げようとしていたのかは劇中で具体的に語られず終いだったが、
‐オールマインドが人間の意志を自らに取り込む何らかの手段を有していたこと
‐オールマインド製フレームパーツ・MINDシリーズは全て「人間の身体感覚・機能の再現と拡張」をコンセプトとして開発されていること
‐621とエアのアリーナ戦での「人は人と戦うための形をしている。闘争が人間の本質であり生命進化の鍵で、オールマインドはその先にあるものを目指している」という発言
‐コーラルリリースEDでのラストシーンでの描写
と言った要素から、「コーラルを触媒にヒトとコーラルの垣根を越えて全ての意思(ALL MIND)を統合し、MINDフレームACを肉体とする新たな情報生命体へのヒトの強制進化、或いは自らの意思をコーラルに乗せて宇宙に伝播させ、時間も空間も超越した上位存在へ進化を遂げることだったのでは?」との説もある。
関連タグ
レイヴンズ・ネスト:過去作の傭兵支援組織。少なくともネストよりは良識があると思われる。