CV:佐々健太
概要
『LOST JUDGMENT』のDLC「海藤正治の事件簿」の主要キャラの一人。
千葉県の片田舎にある「白樺診療所」の院長。物腰の柔らかい眼鏡の中年男性。
自宅は山奥にある庭の広い別荘のような場所で、相応の高所得者であり独身貴族として悠々自適に暮らしていることが窺える。
作中では、行方不明になっていた元恋人・貞元美希子の手掛かりを探す為に訪れた主人公・海藤正治と、美希子の息子・貞元准に対し、「美希子は既に亡くなっている」と告げる。
関連タグ
ロストジャッジメント 海藤正治の事件簿 医者 金持ち 独身貴族
以下、この作品の根幹に関わる重大なネタバレがあります。
真実
しかし、その証言に不審な点を感じ取った海藤は彼に詰め寄った。結論から言うと、死亡しているという証言は真っ赤な嘘。
実は、美希子は滝に落とされて記憶喪失になりながらも生き延びており、白樺の下で二年間匿われていた。しかし半グレ達がある理由から美希子を狙っている事を知り、その死を偽装することを決める。と言うのも彼は地元の警察医をしており、近辺の自殺スポットで見つかった遺体を美希子と偽装し警察に届けていたのだ。
そして、彼は倫理に反してでも彼女が誰の目にも付かないよう守り続けてきたが、そんな中で彼女に惚れてしまい、彼女が記憶を取り戻して家族の元へ戻らないよう、後に分かった彼女の素性を伝えずにいた。なお、本人曰く「手をつないだこともない」と、潔白な関係だったとのこと。
しかし結局、美希子は記憶を取り戻し、ある男たちへの復讐の為に白樺の元を去ってしまう。
海藤と准は美希子を守ったことには感謝しつつも倫理的に道を外した行動を非難し、白樺は慌てて深々と謝罪した。
直後に美希子の生存を察知した剣持秋介率いる半グレグループ「紅蓮会」に狙われるようになり、美希子を探す為、そして准を守る為に海藤と行動をともにするようになる。その際飛び蹴りで半グレの一人を吹き飛ばし、空手の心得があるところを見せた。
最初こそ海藤と准から不信感を抱かれていたものの、行動を共にしてからは終始協力的であり、危険な事態に遭遇した際はその度に准のことを任されるなど信頼を寄せられていた。
その後、海藤が事件の黒幕を打ち破り事件を全て解決した際は美希子を自宅で保護し、美希子と准を誘って世界中に海外旅行に行く事を考えていた。
以下、最後のネタバレ
終盤
自宅にて美希子にプロポーズしようとする白樺だったが、美希子を連れて帰る決意を固めた海藤から待ったをかけられる。
美希子の心は自分に向いていないことは白樺もよく分かっていた。だが、自分の想いは決着をつけなければならない。そんな彼は海藤に対してまさかの提案をする。
「男らしく、拳で決着をつけましょう」
上着を脱いだ彼の肉体は、海藤に勝るとも劣らないほどに鍛えあげられていた。
そう、彼こそ「海藤正治の事件簿」における真のラスボスである。
戦闘
「愛する人を守り抜く覚悟さえあれば、ひ弱だったただの医者も鋼の鎧をまとうことができるのです!」
白樺は「美希子を守る」というたったそれだけの為に、二年間必死にジムに通い、格闘技を習って実戦を想定した戦闘訓練を積んでおり、その戦闘力は相当高い。
序盤でも半グレ相手に飛び蹴りを見せていたが、実際に戦ってみると空手をベースとした打撃をコツコツと当ててくる強敵。特に、命中するとスウェーが出来なくなる状態異常を付与するモータルアタックの正拳突きは厄介。
だが真に恐ろしいのは体力の高さで、5ゲージある体力を全て削り切ると精神統一して体力を全回復する為、事実上体力が10ゲージあることになる。これは『龍が如く極2』のラスボス・郷田龍司を超える龍が如くシリーズ作品史上最大級の体力である。
そのため、龍が如くシリーズ本編を含めても屈指の難敵であり、どことなく頼りない優男であった雰囲気とは裏腹に、ラスボスとしての威厳は凄まじいものがある。
決着
海藤「俺の勝ちだ。文句はねぇな。」
白樺「ええ…。すっきりしました。すごく。」
海藤との闘いに敗れた白樺だったが、気持ちに整理をつけたその表情は晴れやかだった。
そして愛する人に思いを伝えようとする友に、准と共に発破をかけていた。
評価
序盤こそ仕方なかったとは言え倫理や人道に反した行動が発覚したり、不信感を募らせるような言動があったことから作品の内外から怪しまれたが、後に協力的になる点、そして最後に見せた漢気と戦闘力から、龍が如く関連作品でもかなり希少である敵対者ですらない善良なラスボスだったといえる。
とは言え、警察に嘘の身元鑑定結果を伝えた以上ただでは済まない可能性は高いが、貞元に狙われていた点などの証言があれば情状酌量の余地は十分にあり、プレイヤーからは好感を寄せられる意見が多い。
そして最終決戦は『龍が如く』の初代主人公・桐生一馬の一部スタイルに似た闘い方をする海藤と、『0』のラスボス・渋澤啓司に似た戦闘スタイルを有する白樺との一騎打ちとなっており、シリーズファンを唸らせる展開となっている。
また、龍が如くシリーズの最終決戦は、夜や悪天候の中で行われることが多いが、白樺との戦闘は非常に珍しく「晴天」の中行われる。
戦闘BGMも非常に爽やかなものとなっており、演出も併せて、前作の様な善と悪の対決でもなければ、本編の様な譲れない正義のぶつかり合いでもなく、悪意も野望もない、ただ純粋な愛を証明するためだけの漢と漢の決闘であることを表現している。
関連動画
The Duel(戦闘曲)
真の関連タグ
桑名仁…『ロストジャッジメント』本編でのラスボス。性格は全く異なるが白樺同様に彼なりの信念と正義を持っている。ただ行動自体も異なり、いじめを法律で裁けないでいる世の中を平然と生きるいじめ加害者を「罰」として殺めている。
ちなみに桑名戦は、ストーリー上の敵を既に倒しており、主人公との決闘のような雰囲気となっているため、白樺戦と近いものとなっている。
錦山彰…初代『龍が如く』のラスボス。「お互いの思い人とその子供の前で元極道の主人公と決着をつける」というシチュエーションが白樺戦と似ているため、セルフオマージュとの声もある。
巌見恒雄…『龍が如く6』で登場するラスボス。こちらも一見するとカタギの眼鏡おじさんだが実は屈強な肉体を誇る。しかし白樺と違い、人間性は極悪非道。更には、敵キャラとしては、シリーズ屈指の強敵の白樺とは比べ物にならない弱さでもある。
スティーヴン・アームストロング…他作品に登場するキャラクターで、こちらも一見カタギの眼鏡おじさんだが屈強な人物。但しこいつの場合は悪役である以上に規格外の化け物である。