アリス=アナザーバイブル
ありすあなざーばいぶる
「ふにゃあ? 少女はアリスですけどっ???」
概要
ある日突然、上条当麻が寝床にしている浴槽に忍び込んでいた金髪の少女。
一人称は「少女」で、上条の事を「せんせい」と呼び戯れついてくる。
その正体は『橋架結社』の超絶者にして、その頂点の座に居座る事実上のトップ。
薔薇の魔術師から上条当麻の話を聞いた小さな女の子は、好奇心に駆られて早速その少年の元へ赴いた。
人物
良くも悪くも見た目通りの幼い少女、という感じで好奇心に従って何にも興味を示し、ひたすら冒険を求めてあちらこちらと行ったり来たりする。
いつもニコニコと笑って天真爛漫に振る舞う彼女だが、その分癇癪を引き起こした時の機嫌は凄まじく、以前は手当たり次第にお菓子や陶器のポットを何十光年先の惑星にまで投げつけたらしい。なお巷はそんな真実など当然知らないので、遠い遠い星に水や生命の痕跡があった程度の認識の模様。
このアリスの癇癪には、同じ『橋架結社』で超絶者であるアラディア達も弱く、もはや存在自体が爆弾のようなものと化している。
純粋無垢で無邪気、かつ興味本意の好奇心旺盛……と言えば聞こえは良いかもしれないが、それは裏を返せば、残忍で凶暴、そして気紛れに善悪を起こすという意味でもある。故に、彼女の考えや行動は誰にも読めず、彼女がこれから何をしでかそうとするのかは誰にも分からない。
能力
他の超絶者は扱う魔術が強力でも、肉体のスペック自体は普通の人間とそう変わらない。事実、アラディアとムト=テーベ、そして資格持ちであるアンナ=シュプレンゲルは上条の拳によって撃破されている。
しかしアリスは例外で、視認しただけで死を招くフリルサンド#Gの『呪い』を受けても平然としていたり、数万匹のコオロギに押し潰された上条と白井を無傷で救出したりなど、他の超絶者とは比べようもない強靭な肉体を持っている。
魔術
クリケットのバット
ピンク色の長くて平たいクリケットのバット。
エプロンの裏から飛び出て、アリスに危害をもたらす攻撃を自動的に防ぐ機能が備わっている。
エプロンの裏から……と表現されているが、実際はその飛び出す瞬間を誰も知覚していない。そのため、他者からは「おそらくエプロンの裏に隠し持っていたのだろう」という解釈をされている。
なおアリスが背伸びしてエプロンから落ちる場面を上条が目撃しているので、相手の攻撃を防ぐという明確な目的がない場合は普通に認識できる模様。
『フラミンゴのバット』とも称され、相手の攻撃を防ぎ続けた際に、羽毛が飛び散る、鳥の鳴き声が聞こえる、バットの輪郭全体が歪みかける、といった現象が起き、この事からフラミンゴが棒状の形に变化しているものと思われる。
ハリネズミのボール
ボール状に丸まったハリネズミ。
『クリケットのバット』同様、相手の攻撃を弾く、ベッドのスプリングのように自分を跳ねさせる、椅子の代わりに座るといった風に用いられる。背中の針を寝かせてクッションにさせる事も。
なおこれらの『クリケットのバット』『ハリネズミのボール』による自動防御は、アリスが自身の身を守るために行使している訳ではない。
下手に攻撃を浴びてアリスの機嫌を損ねてしまった場合、より恐ろしいモノが飛び出して「つい、うっかり」で殺してしまうため、そうならないように攻撃を防いであげている様子。
処刑人
アリスの伸びた影から現れる死神。
ボロボロの黒い衣を纏う水晶のように透き通った骨だけの髑髏で、片刃の斧と刀剣を兼ねた長い一本の武器を所持しており、それを使って攻撃する。
ただし武器を直接振るった攻撃ではなく、バトンのように回してその切っ先を相手に向けると、急に相手の首が不自然に弾き飛ばされたり折れたりするといった奇妙な現象が起こる。
一度見た事がある上条は「そもそもの『切断の条件』が違う」と推測。具体的には、あの武器は対象の運命や寿命を巻き取る巻き糸の役割で、それが何回転するまでに倒さないと糸を切られて即死する、というような法則がある……のかもしれないとのこと。
意志疎通が可能な存在なのか、アリスが戻るように合図すると大人しく従い、空気に溶けて消えていった。
ライブアドベンチャーズインワンダーランド
あらゆる法則や定義を繋ぎ合わせて意味を与え、全世界へ波及させる術式。
例えば「12色セットの絵の具を持っている→12と言えば時計の時間→ならばこの絵の具セットで時間を支配できる」というように、その理論が破綻していて単なるこじつけや屁理屈だったとしても、僅かな共通点さえ見出だせればブリッジを架けて繋がりを持たせ、現実の事象として改変する。
時にこれは『変則カバラ式創作ブリッジ連結作業』と呼ばれ、その性質上、通常の魔術のように「理論と理論の共通項を見つけてロジックで結ぶ」のを必要としない。
端的に言えば「アリスが接点を持つと思えば実際にそういう事にできる」という極めて高い自由度と汎用性を持つ術式であり、実際にその目で見た上条は「指を一回弾くだけで今ある世界なんて簡単に終わる」と評した。まさに『橋架結社』の名を表した術式とも言えるだろう。
思った事が現実となる『黄金錬成』のアウレオルス=イザード、あるいはシンプルに世界を自由自在に創り変える魔神を思い浮かべれば、よりスケールが想像しやすいだろう。
作中の行動
ハンドカフスの生き残りを乗せた列車が脱線し「オーバーハンティング」が発令、上条と共に巻き込まれ、事態の収集に駆け付けた白井黒子と共に安全圏まで転移する
そこからどうやって抜け出したのか上条と合流、暴走するフリルサンド#Gから逃げる為、花露妖宴と協力しドレンチャー=木原=レパトリを復活させようと行動を起こす
彼の痕跡を得る為研究室代りにしていたキャンピングカーを訪れ、木原端数の研究物であるマネキンの様な素体に復元を試みるもフリルサンドに追いつかれる。
彼女が放った雷光が素体に直撃しドレンチャー=木原=レパトリは見事復活、科学で作られた幽霊は怨念を忘れて上条達も助かりました。めでたしめでたし
「アリス。これは何だ?」
『あれっ、気づいちゃったのですか???』
実際はこの結末含めアリスの『ライブアドベンチャーズインワンダーランド』により生み出された都合のいい結果である。
本来なら列車の正面衝突で上条が無傷である事自体が半ばおかしく、何故都合よく暗部の犯罪者達が協力してくれたのか?どうしてドレンチャー=木原=レパトリを復活させられる根拠があるのかというあまりにも都合のいい展開が続いていた。
上条はこの結末を良しとせず、本当の意味での決着をつけるため戻す様に要求された
アリスの忠告も聞いた上でも決心が変わらなかったため、アリスはそれを承諾、本来の場面まで戻された。
本来の作中の出来事
列車が突っ込んできた際、上条は吹き飛ばされ子供用のジャングルジムの棒が全身に突き刺さっていた、それを自力で抜きながら治療を行い、『アリスの時』とは違う行動をしようと脱線現場へ向かう。
そこでこれが意図的に仕組まれたものであり、フリルサンド#Gが原因でないと分かるも突然後頭部を殴られて地下に落下。
そこから「真犯人」の目的を挫くため花露妖宴を確保に動く、そして彼女を発見するもベニゾメの狙撃から庇うため腹部に跳弾を受けてしまう。
そこでうずくまるもアメーバ状に溶けた花露過愛が出現、妖宴と共に真犯人を追い詰め撃破に貢献して事なきを得た
これでオーバーハンティングも終結に向かう、と思いきやフリルサンド#Gの動機に関しては全くの別件であった。
花露妖宴に応急処置をしてもらい、白井黒子と共にカキキエ隧道へ向かう。
そこでフリルサンドが固執する人物を救出するため、亡霊に立ち向かうもボコボコにされアリスが幾度も手助けしようかと打診してくる、だが上条はそれを拒否し続けた。
その亡霊の執着を断つため、現れた第三のヒーローや悪魔と天使の協力もあり撃破。今度こそ決着が付きアリスに礼を述べた
そこへ現れたアンナ=シュプレンゲルに連れられて本拠地へ戻り彼女らの計画を進める準備を始める
と思いきや「やっぱりやめたっ。そういうぐっちゃぐちゃはせんせいが喜ばないですし」とアラディン達が進めていた計画を放棄した
実はアンナはアラディア達に招かれるより前からアリスに接触して上条当麻の情報を渡していた。(初対面なのに上条のことをしっていたり、キスを迫っていたりしたのはそのため)
そのためアラディアら橋架結社は上条を主軸とした計画変更を余儀なくされた。