概要
ファイルフォーマットとも。用途に応じて様々なファイル形式がある。
コンピュータの扱うファイルがテキストファイルだけであれば問題ないが、様々なファイル形式を扱うようになると、ファイル形式を識別する必要に迫られるようになった。このために用いられるようになったのが、拡張子というファイル名の最後に付く数文字のラテン文字である。かつてのCP/MやMS-DOSでは3文字の制限があったため2〜3文字であることが多いが、現在は4文字以上の拡張子が用いられることがある。
MacOSでは各ファイルに「クリエータ」「ファイルタイプ」という、ファイル形式のタイプを識別する情報を埋め込んでいた。OSXでは「プロパティリスト」をファイルの識別に用いているが、拡張子にも対応している。
ファイルフォーマットの一覧
現在一般的に使われるファイル形式、かつてよく使われていたファイル形式の一覧(先頭にドットがついているものは拡張子)を記す。pixivに無いものは外部リンクにあるウィキペディアの記事を参照。
テキストファイル
構造化ファイルフォーマット
文書ファイルフォーマット
- PDF(.PDF)
- .psd(Adobe_Photoshopの標準ファイルフォーマット)
- .ai(Adobe_Illustratorの標準ファイルフォーマット)
スタイル付きの文書フォーマット
データベース、表計算で使われる文書フォーマット
プレゼンテーション・スライドショーで使われる文書フォーマット
画像ファイルフォーマット
- PIC/ PIC2 (X68000でよく使われていた画像ファイルフォーマット。FM_TOWNSでも使われた)
- MAG(日本のパソコン通信でよく使われていた画像ファイル形式)
- PICT(ClassicMacOSの描画ルーチンQuickDrawのメタファイル。QuickTimeをインストールすることで他のプラットフォームでも利用できた)
- GIF(アメリカ合衆国のパソコン通信CompuServe発の画像ファイル形式。インターネットでもよく使われた)
- BMP (ビットマップ)
- PNG/APNG
- SVG (実体はテキストファイル)
- HEIF (MPEGが規格化した画像フォーマット)
- WEBP (Googleが提唱した画像フォーマット)
- TIFF(※HTMLの画像版で拡張子は.TIF)
- MPO(実体は画像が交差する形でズラしたJPEG画像を2枚分格納している3D立体データの画像フォーマット)
- RAW (カメラやスキャナのセンサーが受け取るデータをそのまま符号化したもの。デジタルカメラや復元ツールにも同様な形式名称が使われるがそれとは別物で、前者についてはメーカーによりまちまち)
- DNG (上記のことに困惑するユーザーがいたので、それに伴い作られたAdobeが開発した非圧縮画像フォーマットで、世に出ているスマホやカメラのメーカーはこれに統一化をしている)
Joint Photographic Experts Group(JPEG)が規格化したもの
音声ファイルフォーマット
動画ファイルフォーマット
- WebM
- AVI
- WMV
- VP9
- FLV(Adobe_Flashのファイル形式)
- mts
- ogg
- 3GP
- MOV(QuickTimeのファイル形式。音声や静止画像も格納できる)
- MP4(MOVを標準化・拡張したもの。H.264やH.265のような動画ファイルをはじめ、音声、静止画像も格納できる)
アーカイブフォーマット
他色々…
アプリケーション実行用のファイルフォーマット
- .COM(CP/M、MS-DOSの実行ファイル)
- .EXE(MS-DOS、Windowsの実行ファイル)
- .app(macOSの実行ファイル。NeXT由来のバンドルという仕組みを使って関連するファイルをパッケージにしている)
- APK(AndroidOS、ChromeOSのアプリインストールファイル。実体はZIPでアーカイブ化したもの)
- AAB(AndroidOS、ChromeOSのアプリインストールファイル。新しいアプリはこの形式になっている)
その他ファイルフォーマット
- BMS
- .ico(Windowsのアイコンファイル)
- SAV(ゲームのセーブデータファイル)
- .thmx(MicrosoftOfficeのテーマファイルフォーマット)
- ICC(画面表示の為に必要な画像の色情報が格納されたファイル)
- RAW(データ復旧・復元ソフトで一時的に復元されたファイルを格納するのに使われるもの。上記のデジタルカメラのRAWとは全くの別物)