弥海砂
あまねみさ
プロフィール
概要
両親を強盗に殺され姉と暮らしていた(映画版では弟がいたが、前掲の強盗に殺される)が、「キラ」によりその強盗が殺されたことでキラに興味を抱く。
職業はティーンズ誌のモデル。芸能界にも進出しており、「ミサミサ」の愛称で人気を博し、タレント・女優業もこなしている。その後なんとハリウッドデビューまでこぎつけた。実写映画版では海砂は高級住宅街である白金台に住んでいることからセレブのようなキャラクターになっている。
TVドラマ版では、アイドルユニット「イチゴBERRY」のメンバー(演者がFカップのため、リュークからはボイン呼ばわりされている)で夜神月はファンの一人に過ぎなかった。
ある出来事から死神のレムと知り合い、デスノートを受け取ったが、これで憧れのキラに近づくチャンスと捉えて「第二のキラ」として活動を開始する。
月と違って「死神の目」の契約をしているため、相手の名前と寿命を知ることができる。そのため、勝手に「キラ」を名乗ってさくらTVにビデオメールを放送させ、それを逆探知したL一派に接近、わざと捜査させることで月がキラであると見抜いて(デスノートの所有者は「死神の目」で見ても寿命が見えない)自分が第二のキラであることを明かす。
月も海砂が死神の目を有していることは自分にとってプラスであるため、愛情を偽装して月に利用され、月の最初の手駒となった。
惚れた相手の言うことを盲目的に信じたりノートや死神の存在を軽率に明かしたりとと思慮の足りない行動が目立ち、作中でも『バカ』と断じられているが、自身の口車で火口がキラであると自白させる、月が動けない状況下において捜査本部のメンバーを相手にキラを演じたりと、意外な活躍をみせることもある。さくらTVの事件を単独犯として起こした際は一定の証拠隠滅も行っており、実のところそれなりに頭は回る方である。
月への想いはキラへの憧れに加え、月が元々持っているスペック(容姿端麗で話術も巧み)も相まって崇拝の域にまで達している。とは言え完全に言いなりという訳でも無く、それなりの自己主張はする。あっけらかんとした言動故実感には乏しいが、ヤンデレに近いレベルの強い恋愛感情を月に抱いている。
ちなみに性格も容姿も子供っぽいのであまりそうは見えないが、実は月より年上である。
相方のレムとの関係は良好。レムは海砂と違って理性的で慎重な性格をしており、さらに海砂に渡したノートが元々は死神ジェラスの持ち物であることなど、結構重要な情報もあっさり喋っており、海砂にとって良きパートナーであろうという気持ちが垣間見える。
月の策でレムと引き離されることがなければ、もう少しマシな結末を迎えられたかもしれない。
容姿
大場つぐみ・小畑健はゴスロリと公言しているが、露出度が極めて高く、ゴスロリ特有のフリルもないので厳密に言えばパンクファッションだろう(アニメ版ではちゃんとしたゴスロリを何度もお披露目したが)。
胸の大きさは平均(Cカップ)。
顔付きが幼く、それは性格・思考にも反映されている。
性格
明るく前向きな性格だが、幼稚で思慮の浅い発言が多く、また思い込みも激しい。品性もあまりよくないらしく、清美などへの乱暴な言葉遣いやワインのラッパ呑みなど、少々問題のある言動が見受けられる。
恋愛面では惚れた相手に対する依存傾向があり、相手が居なくなると迷わず自殺するほど、その想いは強い。尤も家族を殺され、自身も命を奪われかける壮絶な体験を経たこともあって、愛する存在が喪われる事態に弱くなっているとも考えられる。
また実写映画版では、さくらTVでの騒動で粧裕に「人殺し」と罵倒されると家族を殺された記憶がフラッシュバックして茫然自失になったり、月が何の躊躇いもなく自分の父親を殺そうとした際は良心の呵責に訴えようとする等、犯罪被害者という境遇故の犯罪への恐怖や罪悪感、良心などがより強調されており、ひたすら月を盲目的に信じていた原作よりは常識的・良心的なキャラクターとなっている。
最期
- 原作
最終回では未登場だったが、この時点(2010年1月28日)ではまだ生存しており、その後(2011年2月14日)に死亡した事が、公式解説本で明かされている。作者(大場つぐみ)によれば、「松田辺りが月が死んだ事をつい漏らしてしまい、それを苦に自殺したといったところ」と語っている。命日の2月14日は家族や恋人と愛を祝うバレンタインデーで有り、愛を伝えたい人はもうこの世にいないことを知ってしまったミサにとっては、皮肉としか言いようが無い。
- アニメ
月の死を悟ったのか、YB倉庫付近の建物の屋上の柵の外に立っているシーンで出番を終えており、その後の生死は不明。
- 実写映画版
リュークの手によってノートに名前を書かれた月の死を目の当たりにし、深い悲しみに溺れながら逮捕されたが、Lによってノートが焼却されたことでキラとしての記憶を失い、解放された。その1年後、月の遺影を複数の蝋燭で囲み、月を偲ぶ様子が描かれている。この時、「何か大切なことを忘れている」と、キラとしての記憶の断片が残っているかのような言動を見せているものの、やはり思い出せずにいる様子を見せている。その後は女優業に復帰して何事も無かったように見えた。
しかし、『Light up the NEW world』において、「キラの復活」を目論む紫苑優輝の導きにより10年前のデスノートに関する記憶が復活。彼とともに6冊のデスノート争奪戦に関わり警察やLの後継者と戦う。そして「夜神月は生きている」という紫苑優輝の言葉を信じ再度死神の目の取引をするが、夜神月の写真を見るが名前が見えない=生存していないということを確認する。絶望した彼女は自らデスノートに「夜神月の腕に抱かれながら安らかに眠る」と書き込むが、夜神月は既に死んでこの世にいないため心臓麻痺により死亡。
- 実写ドラマ
ヨツバ編後、原作同様に月の指示で秘匿されていたノートを回収するが、触れて所有権を得る前に奪われてしまい、魅上の手に渡ってしまう。しかし、魅上が月の側に付いたため、ノートに触れて記憶を取り戻すことには成功する。その後はノートの切れ端を肌身離さず持ち歩くことで記憶を維持し、魅上と分担する形で裁きを行っていた。ニアとの最終決戦ではニア殺害の完了後、捜査本部メンバーの殺害を行うことになっていたが、実行前にノートが焼失、それと同時に切れ端も力を失ったことでデスノートに関連する全ての記憶を再び喪失し、切れ端をゴミ箱に捨てた(直後、切れ端は消滅した)。その後どうなったのかは不明だが月や魅上と行動を共にしていなかったことから逮捕されることはなかったと思われる。月死亡後の自殺を連想させた原作・アニメーション、記憶を失いながらも愛情から涙を流し、死の間際まで最後まで月を想い続けた実写映画版と比べ、一切関わり無かったように全てを忘れ去ったのはドラマ版が初で、関係はやや希薄。
余談
出身は京都府京都市で、月との初対面時には最近まで関西にいたと述べており、生まれも育ちも生粋の関西人であるが、関西弁を喋るようなことは一度もなかった。