概要
『DEATH NOTE』に登場する死神は、人間をデスノートで殺しその寿命を奪い生きながらえている。デスノートは「本名」(対象が外国人であればその国の母国語。アメリカ人ならアルファベット、韓国人ならハングル、ロシア人ならキリル文字等。故に「SOICHIRO YAGAMI」とか「ハル・リドナー」などと書いても効果はない)と「対象の顔」がわからないと使えないのだが、死神は相手の顔を見ただけでその本名と残り寿命がわかる(ただし、死神界の暦は人間と違うので、人間には寿命を「読む」事は出来ず、マンガやテレビの演出上は出鱈目に数字が並んでいるようにしか見えない)。
見える人間の名前はあくまでその人間を殺すために必要な名前であり、必ずしも戸籍等法律上の氏名とは限らない。仮に法律上の名前を持たない人間(無戸籍者等)を見たとしても、ノートの記載に必要な何らかの名前を確認することができる。
仮面やヘルメットで顔を隠している場合は無効である(顔の一部、目・鼻・口等がサングラスやマスク、眼帯等で隠れていても顔全体が見えていれば、名前・寿命を見る事ができる。隠された部分が顔の何%を占めると名前・寿命が見えなくなるかは検証されていないため不明)。写真や映像はOKだがどんなに上手くても似顔絵は無効、整形や厚化粧越しでもそれが通常の「顔」として周囲に認識されていれば有効となる。
横半分でも見れば有効だが、その人間の顔の左右半分以上を見なければ名前と寿命を知ることはできない。また、上下の場合は頭から鼻までを見なければならず、目から下を見ただけでは知ることはできない。
そのため、敵対する陣営に後述の契約者が一人でもいる場合には、攻め込む際に顔を隠すことが最重要になる。
当然既に死んでいる人間の顔を見たとしても名前も寿命も見る事は出来ない(作中ではこれを利用して突入時の合図に利用していた)。
契約(取引)
デスノートに「触れた」人間は、本来別次元の存在である死神を見て会話することができるようになる(詳細は死神(DEATHNOTE)の項目を参照)。そして、死神と契約(取引)することにより、死神の持つ「目」の力を再現することができる。これを死神の目と呼ぶ。
契約時すると顔を見た相手の本名と(死神の暦による)残り寿命がわかるようになる。またこの際、本来の視力とは無関係に3.6まで視力が上昇する。
ただし契約者は寿命の半分を死神に代価として支払う。なお、権利放棄等でデスノートに関する記憶を喪失した場合も寿命は返還されないため、もう一度死神と契約した場合は寿命が本来の四分の一になってしまう。
そのため、主人公である夜神月は最後まで寿命を支払うのを嫌がり契約しなかった。
死神の目を持った人間の判別は人間界のどんな医学や科学を以ってしても不可能であり、死神でもその人間と直接目の取引をした死神、あるいは目の取引をした事を知っている死神にしか分からない(死神は契約者の契約前の寿命を知っていれば寿命の半減から契約したことを判別できる)。また、所有者や第三者から「借りた」だけのデスノートを所持しているだけでは目の取引は出来ず、取引が可能なのはあくまでそのデスノートの所有権を持つ者だけである。
死神の目を持った人間は顔を見た人間の名前と寿命を見る事が出来るが、デスノートを持つ事によって、命を取られる側から取る側になる為、殺す人間の寿命だけが見えていればいいという考え方から、自分を含め、他のデスノートを持った人間の寿命の方は見る事が出来ない(鏡で自分の顔を見ても無効)。
逆に言えば、死神の目を持った人間はこれを利用してデスノートの所有権を判別可能。
人間界にデスノートが有る事で、ある人間の人生が変わり、デスノートに書かれなくとも本来の寿命より前に死んでしまうことはあるが、それがどんな死に方であろうと、その場合でも死神の目には縮んだ寿命ではなく本来の寿命が見えることになる。
作中で死神の目の取引をしたのは弥海砂、火口卿介、カル・スナイダー、夜神総一郎、魅上照、Cキラの6名で、全員天寿を全うする前に死亡している(海砂はYB倉庫での最終決戦までは存命だったが、その約1年後に自殺。実写映画では『LNW』で作戦の為に自ら名前を書いて自決)。
なお実写映画とアニメ版(TVSP)では高田清美が、実写映画最終章の『デスノートLNW』では三島創・青井さくら・紫苑優輝が契約したが、三島創のみ生存している。
ドラマ版ではノートの所有権が破棄されたことにより、海砂と照は記憶喪失となり死を免れている。
なおごくまれに人間でも生まれつき同一の能力を持つ者がいるという。