概要
2016年10月公開の映画。
漫画『DEATH NOTE』を元にした実写作品だが、2006年に公開された『デスノート』『デスノート the Last name』(以下"前作")の続編で、漫画とはストーリーはつながらない。
なおこの間にテレビドラマ版の放送を挟んでいるが、こちらはキャスト・一部キャラ設定が異なるリブート作なので、ややこしいがまた別の作品である。
ストーリーには原作者・大場つぐみのアイデアも組み込まれており、記載はあったもののこれまで注目されてこなかったデスノートのルールの1つ「人間界で同時に存在していいノートは6冊まで」を軸に、情報化社会を舞台としたノート争奪戦が描かれる。
戸田恵梨香・中村獅童らオリジナルキャストに加え、東出昌大・池松壮亮・菅田将暉の3人を中心に、豪華な俳優陣も話題になった。
またCG技術の発達により、リュークら死神の見た目も進化している。
原作ファンの間で賛否両論分かれたものの、それでも興行収入20億円越えの大ヒットとなった。
主題歌・劇中歌は安室奈美恵の「Dear Diary」と「Fighter」。
ストーリー
夜神月と"L"。2人の天才による壮絶な頭脳戦が繰り広げられた「キラ事件」から10年後の2016年。
世界各地でデスノートによるものと見られる変死事件が同時多発的に起こり、さらにパソコンやスマートフォンなどのあらゆるデジタルデバイスに、"キラ"を名乗る人物から「ノートを手に入れろ」と呼び掛ける謎のメッセージが配信された。
日本のキラ対策本部、改め「デスノート対策本部」は三島創を筆頭とした新メンバーたちを迎え、ノートを発見・確保するために奔走する。
一方、"Lの正当後継者"を名乗る竜崎はある出来事によりノートが地上に6冊存在することを知り対策本部と合流、捜査に協力し始める。
そしてネットワーク上から世界を見る紫苑優輝も、自分が「神」と信奉するキラのために行動を開始する。
裏で糸を引く死神大王は、かつてのキラ事件に興味を持ち、6冊のデスノートを地上に落とし、壮絶な殺し合いを行わせようとしていた。
3人の天才たちは、熾烈なノート争奪戦に身を投じていく…
登場キャラクター
★印は(設定が変わっているのも含めて)原作にも登場するキャラ。
以下、一部ネタバレを含みます
メイン
主人公。
「デスノートオタク」と揶揄されるほどキラ事件に精通しており、その知識を買われて夜神総一郎に対策本部へスカウトされた。
名前は偽名で、本名は「中上亮」。
Lの"正当後継者"。その正体は、彼の遺伝子をもとに体外受精で産まれたクローンの一人。
外出時は彼と同じひょっとこの面を被る。
サイバーテロリスト。幼少期に自分の家族を惨殺した犯人がキラによって粛清されたことで、神として信奉するようになる。そのキラに代わり、デスノートで犯罪者や邪魔者を殺害していく。
デスノート対策本部
特別チーム主任。メンバーの中では唯一、10年前の事件の経験者。
紫苑によって拡散された動画から「夜神月が生きている」可能性が出た際には思わず喜んでしまい、竜崎から罵倒されるなど、おっちょこちょいな性格は相変わらず。
- 須加原順郎(金田明夫)
責任者。対策本部を解散・閉鎖させ、国策としてデスノートを回収しようとする。
捜査官。七瀬は紅一点で、三島の片腕的存在。
ノート所有者
- "新生キラ"
約1年前から活動し始めた、新たなるキラ。世界中の凶悪犯を殺し、更に戦争を行う政治家や将軍も殺害する。
序盤のみ登場する女性。取引で得た「死神の目」を用いて、渋谷で大量無差別殺人を行う。
- 御厨賢一(船越英一郎)
最高裁の判事。犯罪者を法の下で裁ける立場であるため、法律を無視するキラ・およびその信者を敵視し、逆に彼らの粛清をしていく。
10年前のデスノート所有者だが、Lが焼却処分したことにより事件の記憶を失い、現在は警察から監視されつつも女優として活躍中。
紫苑からリュークのノートを譲渡され記憶を取り戻し、さらに彼から「夜神月が生きている」と告げられ、再びノートに翻弄される。
死神
10年前の事件のある意味元凶であり本作の諸悪の根源。今は紫苑に憑いており、彼の自宅には大量のリンゴがある。
好物はマスカット。雌。ある所有者に憑いているうちに心を通わせる。
- ベポ(声:松坂桃李)
青井に憑いている死神。黄金の仮面に6本の指を持つ。
その他
今は亡き世界的探偵。竜崎が作成したCG映像、および彼の回想の中で登場。
彼も実際に亡くなっており、紫苑による動画や再現された音声という形での登場。
映画シリーズ初登場。
原作と同じく検事で、10年前に海砂を取り調べた際にキラに心酔し、月の遺児とノートを受け継いでいたが、1年前に失踪している。
NEW GENERATION(前日譚)
本作の3人の主人公をそれぞれ別の視点から描いたスピンオフ作品。Huluのオリジナルドラマとして全3話で配信された。映画本編では尺の都合でカットされたシーンが掘り下げられており、現在はDVD・BDに収録されている。
余談
本作は過去作の『LcW』で生前のLが2冊共焼却したはずの月や海砂が使用したデスノートが登場しており、「何故現存しているのか?」「Lが処分したノートは何だったのか?」といった謎が残った。
これに関しては、リュークが偽物のノートを用意し、Lに処分される前にこっそりすり替えたと考察できる。
わざわざノートを偽造する手間をかけてまで月達のノートを回収するのはリュークの性格上考えにくいかもしれないが、本作で明かされた生前の月が残した後継者の事実を踏まえれば、納得できなくはない。
関連タグ
表記ゆれ