演者:東出昌大
概要
本作品の主人公。デスノート対策本部特別チーム特別捜査官。かつてのキラ事件の犯人夜神月の父である夜神総一郎にリクルートされ、配属された。
デスノート事件に精通しており、10年前のキラ事件を元にデスノートを研究したノートを何冊も作っており、同僚の七瀬からは"デスノートオタク"と度々からかわれている。「三島創」は「キラ対策」のために用いている偽名であり、本名は『中上亮』である。Lの後継者である「竜崎」(メイン画像右)とは、捜査方針の違いから度々対立しており、竜崎がデスノートを所持していたと知った時はキラだと疑い拳銃を突きつける程敵意を露わにしていた。
ネタバレ注意
竜崎『お前、何か忘れてるんか?』
三島『何も忘れてなんかない!』
竜崎『……”記憶を失っている”としたらどうだ?』
三島『……は?』
竜崎『”ノートの所有権を放棄している”としたら!?』
三島『何を言っている!?』
これより先、本作品の鑑賞後に閲覧することを推奨します。
竜崎に促され、デスノートを手に取る三島。次の瞬間、忘却によって掻き消されていた「ある記憶」が蘇る。
竜崎『……お前が“キラ”か。』
実は三島=中上こそが夜神月の意思を受け継いだ『新生キラ』であり、今作の黒幕だったのである。
先代のキラである夜神月は、自分に万が一のことがあった時のために、極秘裏に自分の後継者となる子供を残しておき、その子供の後見人として魅上照を選び密かにキラの後継者として育てさせていた。しかし、その子供も魅上も、デスノートの重圧で狂ってしまい、本作の1年前に魅上は月の子供をデスノートで殺害、その現場を「三島」は目撃し、それに気づいた魅上にデスノートで殺されそうになり魅上を正当防衛で射殺。しかし「三島」はリュークの言葉に流され、魅上と子供の遺体を隠蔽し事件を揉み消し、キラの信者となってしまう。果てには月が遺したビデオを見て『キラとして生きろ』と言う月の遺言に感化されたことで新生キラになってしまいデスノートを使って世界中の犯罪者や、戦争を引き起こす政治家・軍人の大粛清を始める。
そしてリュークと「死神の目」の契約をし、新生キラ事件の捜査で来日した「竜崎」の本名「新井正幸」を書いたあとに所有権を放棄。自分がキラである記憶を消した上で、自分と同じくキラ信者であるサイバーテロリストの紫苑優輝にそのノートを渡していた。
「約束の場所」にて竜崎に紫苑のノートを渡され、記憶を取り戻したが、自分がキラだったと言う真実にショックを受け、葛藤。そのやりとりを見ていた紫苑がかつての月の「計画通り」を模して作った腕時計内のノートの紙片に三島の本名を書いて殺害しようとする。
だが、最後の一筆を描こうとした瞬間、無数の凶弾が轟いた。日本政府からの要請でデスノート確保を命じられた日本警察に、三島は竜崎や紫苑共々追われる立場となってしまった。逃亡中に竜崎に『どうしてキラになる事を選んだ?』と問われ、『仕方なかったんだ。俺がキラにならなければ、後継者探しは終わらず、多くの人が死ぬ事になった。実際、自分がキラになった事で世界は平和に近づいていたんだ!』と弁明するが、竜崎には
『言い訳するな! お前は死神の口車に乗せられただけだろ! デスノートは人を狂わす! 自らを正当化し、保身のために邪魔者を殺す! それはただの犯罪だろ…』
と、かつてキラ=月を倒したLが月の偽善に満ちた考えを真っ向から否定したように、竜崎もまた、デスノートを手にした事で狂ってしまい自分を正当化していた三島を真っ向から否定したのだった。
そんな中、仲間の七瀬と合流し、彼女からICPOの要請により射殺許可が取り消されたことを聞かされ、一安心する2人。だが、それも束の間。七瀬は「白戶彩奈」という本名を明かすと共に突如三島に拳銃を向ける。
実は彼女は唯一の家族であった「兄」を犯罪者だったことでキラの粛清によって亡くしており、その復讐のためにキラの捜査をしていた。そして今、三島こそがそのキラであったことを知り、恨みを晴らすべく、三島の抹殺を図る。
この時、三島はようやく自身の罪の重さを痛感し、死を覚悟する。七瀬に引き金を引くよう促すが、その直後に死神「アーマ」がデスノートで七瀬を殺害してしまったため、不本意ながら生還(アーマは竜崎にとっての大切なものを守りたかった)。
その後、駆けつけた日本警察によって竜崎と共に身柄を確保され、キラ事件の犯人として投獄されることとなる。
後日、三島は独房にて竜崎と再会し、彼から日本政府が確保した6冊のデスノートがワイミーズハウスに護送される途中でテロリストの襲撃を受けたことを聞かされる。これにより、ノートが4冊燃えて消滅した事で『デスノートを人間世界に6冊ある状態で永久に封印する』計画は失敗し、新たなキラ事件が起こったことを知った三島は自分の犯した罪に苛まれることとなる。
だが竜崎は新たなキラ事件を解決する為に、自分が「三島創」として死亡し、三島=中上亮は三代目「竜崎」として生かして釈放させると言う超法規的処置を取り、三島を解放させる。三島は自分の罪の重さから『俺にそんな資格はない』と渋るが、死が迫っていた竜崎に『キラ事件を解決できるのはお前しかいない』と、竜崎の名を託され、最後に竜崎に本当の名を明かし、『お互い、平凡な名前だな』と言う竜崎に小さく笑いながら釈放される。
そして、ひっそりと息を引き取る竜崎を背に、彼は自分の過ちにけじめを付けるため、新たなキラ事件に立ち向かう。
そんな三島、いや、中上亮の手にあったのは、自分の運命を狂わせたデスノートではなく、それ以前からずっと書き留めていたデスノートに関する研究ノートであった…。
余談
「デスノートの所有者になった人間」は、月を含め最終的に命を落としているが、原作、外伝、アニメ、映画版、ドラマ版を含めて物語終了後も生存したのは「三島創(中上亮)」だけである(ただし、ドラマ版では原作と本映画では死亡した弥海砂と魅上照はノートに関する記憶を失うものの生存している)