CV：宮本充
概要
『ひろがるスカイ!プリキュア』第49話に登場するスキアヘッドの正体で、アンダーグ帝国を陰から操っていた黒幕である。
スキアヘッドとの外見的な相違点として、素肌は暗い紫色に染まり、目玉の模様の付いた羽衣らしき意匠が加わっている。更に頭部には額に短い三本目の角が生え、服装も右腕と胸部が露出し、その胸元に黒い穴が開いているのも特徴。
正体
その本質はアンダーグ・エナジーの化身であり、最強たる自らの力を振るうに足る『器』(ヒーローとしての輝きを持った者)を求め、アンダーグ帝国やスカイランド、果てはソラシド市をも巻き込んだ暗躍を行っていた。
エルを狙ったのも、彼女がキュアマジェスティに覚醒すると見越していたのも、敗北を特に気にしていなかったのも、全てはこのため。
以前から他の帝国民と違いアンダーグ・エナジーを行使する為の黒い宝石を身に付けておらず、個々の詠唱も介さずにただ命じるだけでその力を自在に扱えたのも、そもそも彼自身が「アンダーグ・エナジーの化身」であり、自身の一部だったからであった。
本性
自らの『器』となり得るだけの『絶対的に優れた個』を何よりも尊び、逆に他者との繋がりを誘発させる『愛』を力無き弱者(要するに自分以外の全ての存在)と共に強く嫌悪・唾棄・侮蔑する。
以前から常に「アンダーグ・エナジーは最強の力」と口にしていたが、自身がアンダーグ・エナジーの化身であるならばそれも納得の姿勢であり、本性を露にして以降は狂信的なまでに絶対的な己の力を誇示する様になる。
動向
最初はアンダーグ帝国の前代皇帝・カイザー・アンダーグの心に漬け込み、スカイランドを敵として認識させ侵攻。
カイザーをヒーローに祀り上げようとしたが、スカイランドの姫・エルレイン/キュアノーブルと、カイザーの愛娘・カイゼリンによって頓挫してしまう。
次にダークヘッドは「用済み」とみなしたカイザーを暗殺。
カイゼリンを「キュアノーブルがカイザー・アンダーグを手にかけた」とする偽の記憶を植え付けて騙し、自身の器とすべく育て上げて来た。
アンダーグ帝国全体がカイゼリンを中心に弱肉強食の優生思想に染まったのも、他ならぬ彼の影響による物であった。
当初カイゼリンに「ヒーローの輝き」を見出し器に仕立て上げようとしていたが、終盤で彼女が敗れた後それ以上の器であるキュアスカイに着目。
自身の新たな器にせんとすべく自らにとって有利な場所であるアンダーグ・エナジーの海へと誘い込み、彼女が疲弊しきったところ「アンダーグ・エナジーの力を得ればこの場を打開できる」と唆し、まんまと騙して憑依した。
目的達成が間近に迫ると同時に、それまで無表情で淡々としていた所から一変して邪悪な笑みを見せる様になり、いざスカイに憑依した途端これまでの印象が嘘だったかの様に狂喜した。
スカイを操って「自分こそが最強だ」と世界に知らしめるため、残されたプリズムを始末しようと襲いかかるが、暗黒化してもなお自我を保ち必死の抵抗を見せるスカイの闘志にさしものダークヘッドも激しく動揺し、最後はプリズムの光を浴びて、おぞましい叫び声と共にスカイの身体から追い出される形で浄化された。
こうして300年に渡って自身の私利私欲のためにカイゼリンを騙し、彼女の人生と和平を望む人々の思いを蹂躙したアンダーグエナジーの化身は、泣いている者を救おうとしたヒーロー達によって滅ぼされた。
ところが、ダークヘッドの残留思念がアンダーグ・エナジーの海と同化し、大蛇の姿をした魔物・ダイジャーグとなった。
このダイジャーグが、本作の真のラスボスとしてプリキュアの前に立ちはだかる。
