概要
首都はベイルート、公用語はアラビア語。正式国名はアル=ジュムフーリーヤ・アッ=ルブナーニーヤ。国旗の中央描かれているのはレバノン杉。
文化的には中東文化を基本に地中海諸国と近い面もみられる。主な産業は金融業、観光など。
宗教
キリスト教のマロン派が多いが、イスラム教徒のスンニ派とシーア派など18の宗派が混在、そのため宗教対立による内戦や衝突が度々発生。
歴史
起源
フェニキア人の海洋拠点だったらしいが方々に移住した結果弱体化していき、アッシリア帝国やバビロニアに征服され、最終的に東ローマ帝国を破ったアラブ人によりイスラム化が進んだという記録がある。
成立
1943年にフランスの委任統治領より独立した。フランス風の美しい建築が立ち並ぶベイルートの都は「中東のパリ」と呼ばれ、中東における金融と観光の中心となる。
内戦
中東戦争のために南部にアラブゲリラの基地を建設した結果。1975年からパレスチナ系をはじめとする多数のテロリストが跋扈する有様となり、イスラエルからも侵攻を受ける等した結果、元々の宗教対立にも飛び火し内戦状態に。国土の大部分はこの全土を巻き込んだ内戦で破壊されてしまう。
停戦
1990年に停戦合意が成立。激しい内戦を起こした宗派対立を緩和するために、大統領、首相、国会議長をそれぞれマロン派、スンニ派、シーア派がポストを分け合って権力の抑制と均等を図るのが慣例となった。だが、逆に宗派の壁を越えた政治的取引と離合集散を活発化させ、深刻な縁故主義や政治腐敗を引き起こす温床にもなっている。そのため国家元首である大統領が不在、閣僚評議会議長が代行している。
近況
内戦により疲弊していた経済にCOVID-19が追い打ちをかけ、2020年には港で爆発事故が発生するなど安定には程遠い。
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