「おれは決して お前を撃たねェ!!!!」
「おれの名は!!! Dr.ヒルルク!!! 医者だ!!!!」
概要
麦わら海賊団の船医であるトニートニー・チョッパーの育ての親で名付け親。チョッパーにとって父親代わりとなった人物であり、医者としての心構えを教えた人物である。
十字架のような髪型が特徴。
プロフィール
本名 | ヒルルク |
---|---|
年齢 | 享年68歳 |
身長 | 213cm |
所属 | 元大泥棒→ドラム王国ヤブ医者 |
出身地 | 偉大なる航路 ドラム島 ドラム王国 |
誕生日 | 1月12日(いしゃ=148、桜島の日) |
星座 | やぎ座 |
血液型 | F型 |
好物 | 大根の桜漬け |
笑い方 | エッエッエッ |
初登場 | 単行本16巻 第140話『雪の住む城』 |
WT100 | 67位(13500票) |
CV | 牛山茂 |
人物
不治の病を患う元大泥棒で、どんな病の治療も無償で請け負う医者として国中を渡り歩いている。
しかし、実態は無免許医な上に相当なヤブ医者であり、押し売り同然に押しかける。煙突から不法侵入し、守備隊を呼ぼうとした患者の妻を麻酔銃で撃ち抜いて昏倒させ、金を払うから見逃してくれと治療を拒む患者にカエルのエキスを注射して泡を吹かせ子供を泣かせる(余りにも残酷なシーンの為か、アニメ版では患者の妻に麻酔銃を発砲するシーンは削除、カエルのエキスを注射された患者は何故かカエルの様な色の皮膚と鳴き声となり家を跳びながら出て行くと言うシーンに変更されている)。トカゲの目玉を使用して容態を悪化させる。病人からは金を取らないが、普通に金を盗む上に人の家を燃やしておいて逆に文句を言う。と素行面で非常に問題のある人物であるため、評判はすこぶる悪い……というかやってる事は自身が過去にやっていた泥棒行為と殆ど変わってない。
特に本人は善意でやっている分、余計にタチが悪いと言える。
同業者であるDr.くれはから「腕のない医者ほど怖いものはこの世にないね」と正論を言われたが、金をふんだくる悪徳医者に言われたくないと言い返した。彼女が「高額な治療費を要求する、厳しいが優れた医術と知識を持つ医者」だとするならば、彼は「無償で治療をする、優しいが稚拙な医術と知識を持つ医者」といったところ。
人間から迫害され吹雪の中で行き倒れていた人間形態のチョッパーを見つけ、助けるために駆けよるが、警戒されて殴られたたため、敵意がないことを示すために猛吹雪の中で全裸になったことでようやく信用され、彼を自宅に連れ帰って治療を施した。
「木も切り倒せそうな立派な角」を持つ彼にチョッパーの名前を、ケンカして仲直りした際に帽子をプレゼントした。
以後、チョッパーはヒルルクを「ドクター」と呼んで敬愛するようになり、ヒルルクも彼を息子同然に思うようになりドタバタながらもヒルルクとチョッパーは楽しい日々を過ごしていく。
描写から察するに銃創を含んだチョッパーの外傷を治療している事から、外科学に対しては全くの素人という訳ではないようだ。
しかし病は着実に彼の体を蝕んでおり、自分の死後チョッパーが再び孤独に陥ることを懸念して治療後にチョッパーを冷たく突き放すが、自分のために命懸けで薬をとってきてくれたチョッパーの優しさに感銘を受け、彼を再び受け入れる。
海賊が掲げるドクロに対して『不可能を可能にするマーク』という信念を見出しており、自宅に「ドクロに桜吹雪」という海賊旗を掲げている。桜をあしらっているのは、ある場所で見かけた桜の花に感銘を受け感動によって病の症状が和らいだという体験に由来する。
王の独裁政権下にあった当時のドラム王国を「病気」と考え、『ワポルの悪政に苦しむ人々の心を桜を見せて治療する』という志しの元、自身の掲げる理想の医療の実現に向けて研究に没頭するようになる。
だがドクロに込めた思いを誤解したチョッパーが万能薬だと思い込んで採ってきた猛毒のキノコ・アミウダケのスープを飲んでさらに寿命を縮めることとなる。完成した研究の成果とチョッパーの行く末をDr.くれはに託した後、当時まだドラム王国の国王であったワポルの罠に嵌められて誘き出され、銃で処刑されかけた直後、爆薬の入った酒を飲んで自害し、その生涯を閉じた(この一件により、反面教師的に医療技術の大切さをチョッパーに示すことになった)。
チョッパーの間違いを指摘せずにキノコを取ってきてくれた懸命さを嬉しく思い笑顔でスープを飲み干す、病人がいるというデマで城におびき出されようとも実際には病人がいなかったことに安堵する、自分の死をチョッパーの責任にしないように毒死する前に自害して果てるなど、ヤブ医者ではあるが、人の身を心から案じ思いやる優しさは本物であり、その死に様はドラム王国の多くの人々に影響を与えることとなり、実際イッシー20達は一度はワポルに屈したがヒルルクの死を受けて医療の研究そのものはあくまでも国のために続けた。ドルトンは「このイカれた国を救おうとしたたった一人の男」「他の誰もがこの国を諦め絶望する中で、こともあろうにそれを救おうとした優しい医者」と評してヒルルクの死を深く悲しみ、ヒルルクの死を嘲笑したワポルを完全に見限り敵対する決意を固めている。
そして、5年の時を経て冬島のドラム王国に桜が咲き誇り、国はサクラ王国として復興を遂げる。彼の長きに渡る研究=治療はついに開花したのであった。
王国の住人達からはその素行ゆえに毛嫌いされていたものの、ワポルがヒルルクを罠にかけた時は住民の一部から「流石にムゴいんじゃねェのか」との声も聴かれており、心底から嫌われていたわけではなかった様ではある(少なくともワポルに比べればマシだったと言える)。
アニメ版では彼の最期のシーンにおいてシューベルト作曲の「アヴェ・マリア」が挿入歌として流された。
名言
「おれは決して お前を撃たねェ!!!!」
「やれるさチョッパー お前は こんなに優しいじゃねェか…!!!」
「お前はいい医者になれるぜ!!! おれが保証する!!!」
「よかった… 病人はいねェのか…」
「人は いつ死ぬと思う…?」
「心臓を銃で撃ち抜かれた時… …違う」
「不治の病に冒された時… …違う」
「猛毒キノコのスープを飲んだ時…… 違う!!!」
「…人に 忘れられた時さ…!!!」
「まったく!!!! いい人生だった!!!!」