鎧甲殻獣シャゴン
よろいこうかくじゅうしゃごん
概要
『ウルトラマンアーク』第1話「未来へ駆ける円弧(アーク)」に登場した怪獣。
ずんぐりとした体型と直立した亀のような外見の怪獣で、肩には青い発光体が並び、背面と頭部周辺には赤い甲殻のようなものを纏っている。
首は伸縮自在で、攻撃の際は長く伸ばすこともできる。
能力・生態
つぶらな瞳を持つどこかユーモラスな顔立ちに反し、本来は主に地中で生息する極めて獰猛な怪獣で、たまに地上に出ては人間や家畜を襲って被害をもたらす肉食性の害獣としての側面を持つ(劇中でも町中に姿を現すことから、SKIPにもマークされていた模様)。
なお、作中に出たデータによると日本固有の怪獣で普段は群れで生活しており、大きさは5~50mと個体差が大きく、地上に出現する時期は食欲が旺盛になる産卵期の春頃とされている(劇中ではユウマからも「いつもと発生時期が違う」と言及されていた)。
しかし、第1話に登場したシャゴンは宇宙獣モノゲロスの角「モノホーン」から出現した、炭酸カルシウムを栄養源とする宇宙寄生生物ウーズに口から寄生されたために、鍾乳石などの岩石やコンクリートを捕食していた。
この個体は登場時には体長5mと防衛隊の持つレーザー銃でも撃退可能なサイズだったが、炭酸カルシウムが豊富な人工物の摂取やウーズの持つ宿主を活性化させるホルモンにより急速なスピードで成長を遂げ、僅か数日で最大体長とされる50mクラスにまで巨大化した。
背中からは三日月状の「甲殻スラッシュ」を無数に放ち、空中にいる敵にも難なく攻撃を与えることが可能。
ずんぐりとした体格に見合わぬすばしっこい動きを見せる他、首を瞬時に伸ばして迎撃したり、口から大抵のものは溶かす泡状の強酸「シャゴンアシッド」を噴射するというかなりえげつない能力も持っている(本来この強酸は、地下生活で岩や鉄などの強固な物質を取り除くために進化したものらしい)。
また、顔の両側の甲殻部分にある発光体からは閃光や電撃を放つことも可能で、地球産の野生怪獣としては中々の技巧派型…なのだが、その攻撃の要である胸部の発光体部分は弱点の一つでもある。
活躍
劇中では星元市に一定の周期で現れる怪獣としてSKIPにも警戒されていたが、モノホーンから目を覚ましたウーズによって寄生されてしまい、洞窟で鍾乳石を貪っていたところを近くを通りかかったユウマに発見され襲い掛かっていた(幸い、この時のシャゴンはサイズが小さく洞窟で引っ掛かっていたところをシュウに撃退された)。
数日後、ウーズの影響で岩石はおろか餌の炭酸カルシウムが豊富なアスファルトや土管までも摂取したことで50m級の最大サイズにまで急成長し、道路を陥没させながら更なる餌を求めて炭酸カルシウムの化学工場のある星元市の市街地に出現し、出動した防衛隊の戦車と戦闘機の攻撃をもろともせずビルなどを捕食して荒らし回った。
しかも、この時点でシャゴンの体内では無数のウーズが繁殖しており、町中に増殖体のウーズが現れるパニックが同時発生していた。
ユウマが変身したウルトラマンアークに対しても、甲殻スラッシュや閃光、シャゴンアシッドを駆使して優位に立ち回るが、咄嗟の判断でアークギガバリヤーを割って武器にすることを思い付いたアークによって腹にバリヤーを刺され、怯んだところをアークファイナライズの直撃を食らって敗北を喫した。
直後、爆散したシャゴンから飛び出したマザーウーズが今度はアークに寄生しようとするも、既にそれを見抜いていたアークにはアークアイソードで真っ二つに斬り裂かれてしまい、増殖体のウーズも死滅した。