概要
脚本:足木淳一郎
監督:田口清隆
第21話予告
ナレーション:アスミ・カナタ(演:松本大輝)
膨大なエネルギーを生み出すSプラズマ増殖炉。未知のエネルギーに隠された秘密とは何か?
生まれくる怪獣、知らされる真実
そして…
次回、ウルトラマンデッカー『繁栄の代償』
みんな見てくれよな!
STORY
ある日、カナタとソウマは民間のエネルギー開発企業「サイテックラボラトリーホールディングス」が所有する新エネルギー開発施設「Sプラズマ増殖炉」の調査に来ていた。
増殖炉の近辺でスフィア反応が検出されたからなのだが、会長のヒヤマ・ユウジの案内で見せられたのは、サイテック社が独自に入手したスフィアの「死骸」から直接エネルギーを抽出するというものだった。
ただでさえ生態に不明な点が多いスフィアをエネルギー利用するという無謀すぎる行動に当然カナタは反発しソウマも苦言を呈するが、ヒヤマはスフィアのアンダーコントロールは完璧だと自負しており、まるでこちらの懸念に取り合ってくれない。
結局、二人にはサイテック社の作業を止める権限もなく、後ろ髪を引かれる思いで増殖炉から帰るしかなった。
GUTS-SELECTの介入に焦ったヒヤマは、増殖炉の出力を上げよりアンダーコントロールを強固なものにしようとしたが、途端に死んだとされたはずのスフィアの数値が増大し活性化。
施設一帯の構造物やエネルギーを取り込み、スフィア合成獣スフィアジオモスへと変貌してしまった。
駆け付けたGUTS-SELECTに対し、「何をやっているんだ!?早くあの怪獣を何とかしろ!!この施設が失われたら、どれだけ人類の科学が遅れると思っているんだ!!」と喚き散らすがソウマから「その独り善がりの科学が招いた結果がこれだろ!!」と言い返す。
スフィアジオモスは放電攻撃で発生した炎や瓦礫、煙、オイル、電気といったあらゆるエネルギーを吸、それを空に放った事でウラシマ効果によるワームホールを発生させ、未来の宇宙からスフィアザウルスの別個体を呼び寄せた。
スフィアジオモスの攻撃で地上に墜落したナースデッセイ号は、ムラホシ隊長の「あるものは使う」の精神でサイテック社に残されていた増殖炉のエネルギーを使ったSプラズマナースキャノンを使い、2大怪獣を掃討するという作戦を立てる。
作戦当日、地上部隊と共に足止めを行うカナタだったが、そこにアガムスが現れある事実を教えられる。
それは、アガムスの故郷であるバズド星を滅ぼしたスフィアは地球人が連れてきたというものだった。アガムスに言わせれば、今回の事件はスフィアの力を利用しようとしてとんだ厄災を起こし、同じくそれを利用したSプラズマ増殖炉で対抗しようとしているという皮肉な構図だった。
このことで未来に不信感を抱いたカナタはデッカーに変身できなくなってしまう。
発射されたSプラズマキャノンによってスフィアザウルスを倒すことはできたが、スフィアジオモスは倒されたスフィアザウルスの残骸を吸収しまた新たなワームホールを開き、新しいスフィアザウルスを呼び出そうとしていた。
しかしその時、ワームホールの中から出ようとしたスフィアザウルスが突然爆発四散した。
※以下、ネタバレ注意
上空に開いたワームホールから巨人が出現した。
ダイナミックなダイナ、ダイナマイトなダイナ、大好きなダイナ、伝説の英雄……ウルトラマンダイナだった。
想定外の事態にアガムスはテラフェイザーを呼び出し、スフィアジオモスと2対1での戦いを展開する。しかしダイナはストロングタイプにチェンジし果敢に立ち向かう。
それを見て、未来への希望を取り戻したカナタはデッカーへと変身。
ダイナミックタイプとなったデッカーとダイナのダブルパンチで二体は吹き飛ばされ、スフィアジオモスのバリアの裏でテラフェイザーはTRメガバスターを撃とうとしたが、フラッシュタイプへと戻ったダイナのウルトラフォークを砲身に叩きこまれ暴発。
ソルジェント光線でスフィアジオモスのバリア発声器官を破壊し、トドメはデッカーのティガとダイナのカードを使ったウルトラデュアルソードによる必殺「レジェンドフラッシュマルチスクラム」が炸裂。スフィアジオモスは爆散したのだった。
戦いが終わり、ワームホールを通って未来へと帰っていくウルトラマンダイナ。去り際にサムズアップと共にカナタにあるメッセージを残す。
「未来は誰にも分らない」
余談
OPクレジットにてダイナの名前は出ていたのだが、ほとんどの視聴者は見過ごしていた又は回想シーンでの登場を予想していたらしく、実際に登場してデッカーと共闘した際には大いに驚いたらしい。
今回登場したスフィアジオモスとテラフェイザーのモデルとなったネオジオモスとデスフェイサーはいずれも「ダイナとの初戦ではミラクルタイプを破っているが、再戦でストロングタイプに敗れた」というちょっとした共通点があったりする。今回ダイナが使ったのもストロングタイプ。
また、スフィアジオモスとダイナが戦っている背景には一瞬ながらお城が映り込む。これもかつて「滅びの微笑(後編)」でネオジオモスとダイナが大阪での再戦時、背景に大阪城が映っていたことを覚えているファンからすればニヤリとする演出である。
去り際にダイナが残した「未来は誰にもわからない」というメッセージはウルトラマンダイナ第20話『少年宇宙人』が初出。この言葉には続きがあり、未来はどんなときも自分自身で作っていくものだという強いメッセージが込められた言葉である。
関連項目
救世主の資格 前作ウルトラマントリガーでのウルトラマンティガ登場回
最後の勇者 前々作ウルトラマンZにおけるウルトラマンエース登場回
次回予告
逃亡するアガムスから呼び出されたムラホシ隊長
そして遂に、アガムスから未来の顛末が語られる
彼の言う地球人の罪とは一体…?
次回、ウルトラマンデッカー『衰亡のバズド』
みんな見てくれよな!