冷やし中華
ひやしちゅうか
概要
冷水で締めた中華麺を皿に盛り、上から錦糸卵、ハム、キュウリなどの具を盛り付け、醤油と酢、もしくはゴマだれベースの冷たいかけ汁をかけて食べる仙台市の中国料理店発祥(諸説あり)の料理。現在では日本中の中華料理店、ラーメン屋、コンビニエンスストアなど、飲食店では夏季限定メニューとなっている。
中国北部では酸味のある冷めた料理は腐敗を連想させるため、ラーメンなどの日本食が普及した現在でもほとんど食べる人はいないが、中国南部では元々酢を使った冷麺があり、上海涼拌麺は冷やし中華のルーツの一つとなっている。
また、関西地方では同料理を冷麺とも呼び、しょうゆダレと並んでゴマだれも主流である。ちなみに、ゴマダレは京都市の中国料理店が発案したものといわれている(東日本でいう冷麺は韓国冷麺と呼び分けている)。
チルド麺業界においては重要な商材であり、夏場は冷やし中華を、冬場は鍋焼きうどんを販売することが多い。
地域による特色
冷やし中華にマヨネーズを入れるかどうかには地域性があり、関東、関西では入れない人が多いが、東海、東北では「あり」が優勢。寿がきや(愛知県豊明市)の冷やし中華はマヨネーズ入り。
北海道では「冷やし中華」よりも「冷やしラーメン」の名で呼ぶ方が一般的。山形県が発祥の「冷やしラーメン」(汁がたっぷりの冷たいラーメン)とは異なる料理である。
同じく道内では、冷やし中華をアレンジした「ラーメンサラダ」が居酒屋やビアガーデンの定番料理である。「サラダ」と付くことから推定できるように、たいていはマヨネーズが掛かっている。
「冷やし中華はじめました」
夏になると中華料理屋では「冷やし中華はじめました」と書かれた紙が貼られ、風物詩の一種となっているというイメージが一般的にはあるが、『たけしのニッポンのミカタ』(テレビ東京)の調査では、都内の中華料理店300軒中わずか4軒しか使用しておらず、単に「冷やし中華」とだけ書かれてる場合が多かった。イメージと実態が大きくかけ離れている一例である。
なお、仙台市では通年販売なので、「はじめました」と書かれる事はない。
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