艦これレキシントン炎上事件
かんこれれきしんとんえんじょうじけん
注意事項
この記事自体が艦隊これくしょんの艦娘レキシントンに対して問題を提起するために作成されたものであり、非常に批判的な内容になっています。
艦これを純粋に楽しみたい方や、この一連の問題は知っていても特に問題視していない・一連の問題や本記事にそこまで共感出来ないという方はブラウザバックを推奨します。
当記事を閲覧する方々、当記事で初めてこの事件を知る方々は、上記のことを踏まえた上で閲覧して頂けると幸いです。
編集者に対する注意点
当事件は、様々な意見が飛び交っているため、必ずしも中立性を保っている訳ではありません。
編集される方は中立性を持った編集を心がけてください。
またコメント欄へ関しても冷静に内容を検討した上で御記入下さい。
概要
艦これレキシントン炎上事件とは、艦隊これくしょん(以降、艦これ)の2024年夏イベント「新MO作戦」で新規実装されたレキシントンのイラストが、姉妹艦と異なっていたことや従来の艦娘の作風と乖離していたため、拒絶反応を起こす提督が多く発生し、一部の過激派が絵師に対し殺害予告まで行うという事件にまで発展したものを指す。
炎上の流れ
艦これの絵師事情
今回の炎上騒動説明の前に、まず基本情報として艦これ絵師状況について解説する。
艦これは2013年サービス開始以降複数のイラストレーターが参加しており、開始当初は方向性が安定していなかった影響もあり艤装デザインはバラバラでクオリティも絵師により差があった。しかし、徐々に方向性が定まって行ったことや絵師技術向上もあり、近年の艦これイラストには一定の流れが形成されていた。
ある程度の差異こそあれど大きく作風が異なる絵師はほぼおらず、絵師の中には艦これ運営お抱え絵師となった人や運営がほぼ1から育てたようなお抱え絵師も登場し、作画方向性はますます盤石の物となった。
ことの始まり
2024年8月8日、渾作戦と珊瑚海海戦をモチーフとしたイベント「新MO作戦」fr新たな艦娘が2隻実装された。
その内の1隻であるレキシントン級航空母艦「レキシントン(CV-2)」であるが、そのイラストを見た提督達の中に衝撃を受けることとなる。
レキシントン立ち絵は『サイレントメビウス』や『機動戦艦ナデシコ』などの作品で有名な麻宮騎亜氏が担当しているが、同氏の絵柄はいわゆる「艦これの作風」とは大きく異なっていた。
しかし、それ以上にショックを与えたのは8年前に実装されていた姉妹艦のサラトガとは似ても似付かない姿であったことだ。詳細は後述するが、近年の艦これは姉妹艦で絵師を統一させることが多かった。
姉妹艦で全く異なる絵師でかつこれまでの艦これにない絵柄というダブルパンチを食らったことで、姉妹艦で統一した絵が見たかったファンや絵柄へ拒否反応を見せるファンによる批判が発生した。
不正に取得したデータを基とした批判
なお、この炎上の要因となった「立ち絵」については、解析など不正なリーク情報が初出な可能性が濃厚である。
まず前提条件として、本ゲームにおいては新艦娘立ち絵や名前が実装前に明かされることは少なく、今回のケースでも、実装前に先行公開されたのはE-3報酬であるグロワールのみであった。
つまり、オンメンテナンス終了時点ではプレイヤー側は誰も後段作戦に実装される新艦娘の、引いてはレキシントンがどのような見た目であるかを知らないはずなのである。
だが、実は8月8日に行われたオンメンテ終了直後にはSNS上でレキシントンの立ち絵が出回っており、さらには運営X公式アカウントにも立ち絵が送り付けられているという悪質なネタバレ行為も見られていた。当然、そういった絵が拡散されることで上述して来た批判や拒否反応はその時点で発生していた訳であるが…。
レキシントンは、歴戦提督すら甲突破に数日を要した(=甲作戦による突破を試みたプレイヤーがクリア出来たのは少なくとも数日後)史上最悪のE-4と呼ばれた海域…を超えた先、丁でも手ぬるいとまではいえないE-5突破報酬である。
超高難易度で合計8ゲージ存在する後段作戦を、メンテナンス終了後ものの数分 - 十分(それも攻略情報等一切なしで)で突破出来たプレイヤーがいたであろうか?
ちなみに本ゲームに戦闘スキップ等の機能はなく、複数ゲージやギミックがあるような海域において数分での史上最悪といわれたE-4、増してやその先へあるE-5海域突破は最低難易度「丁」であろうと物理的に不可能なのは明白である。
レキシントン立ち絵が不正な手段で入手され、それが拡散された結果炎上の速度が速まった可能性はより高い。
暴走と対応
レキシントンイラストは多くの提督達へ衝撃を与え、SNS等で多数の意見が発信されることになったが、一部が過激化。運営のみならず担当絵師の麻宮騎亜氏のX(旧・Twitter)にも誹謗中傷が相次ぎ、しまいには麻宮氏やその家族に対しての暴言や殺害予告を行う事案まで発生、危険を感じた麻宮氏はXアカウントを鍵垢とし、各SNS利用を中止している。
実装3日後、艦これ運営はXで誹謗中傷批判と弁護士と法的措置実施を報告している。
下記は原文である。該当ポストリンクはこちら。
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以上の報告が行われ誹謗中傷自体は減少したものの、先鋭化した一部ユーザーの不満は抑え切れておらず炎上は続いている。
新規絵師絵柄については過去にも議論が度々行われているが、大抵は新艦級であったことやある程度作風が近いため直ぐに受入れられたりと早期に鎮静化していたものの、今回の事例は作風が大きく異なる点と、一部ユーザーより見れば姉妹艦と同じ絵師が描くと思われていた枠を別絵師が横から奪ったとも受取られ非常に荒れており、大きな禍根を残すのは間違いない状況である。
今回の件は今まで運営が自ら築き上げたデザインの方向性を自ら崩す結果であり、運営は呼んだ麻宮氏にもファンにも不誠実な対応をしているのではないかとする意見も出て来ている。
今回の炎上で艦これWikiレキシントンページコメント欄は否定的なファンが愚痴大会を開く会場となっており、鎮静化を図るためか現在はコメント欄が封鎖されている。
炎上の争点
今事件の炎上問題は様々な論争が発生している。
姉妹艦で絵師が異なる点
今回の炎上で最大の問題は、姉妹艦で絵師が異なること。
確かに一部の艦娘は姉妹艦でも絵師が異なる場合も存在している。
しかし戦艦・空母の同型艦で絵師が異なる例は11年間ほとんど見受けられず、近年の傾向も考慮すると異例といわざるを得ない。
姉妹艦で絵師や絵柄が異なるパターンは下記の通り。
1.初期実装
吹雪型の叢雲と白露型の五月雨や涼風、祥鳳型の祥鳳と瑞鳳のように、サービス開始時や開始直後に実装されている場合。
2.数が膨大
駆逐艦娘のように建造数が非常に多い場合。
若しくは巡潜乙型のように実装数はまだ少ないが大規模グループの場合。
3.姉妹艦ながら異なる特徴がある
高雄型のように艦娘元ネタとなった艦が姉妹艦でありながら何らかの経緯で異なる改造をされている、あるいは瑞鳳型のように書類上の姉妹艦の場合。
これらのように絵師や絵柄が異なるパターンは確かに存在するが、初期実装以外では基本的には服装の基本的な部分は同一、あるいは画風やデザインの差が少ないように描かれており、今回の件とはまったく異なる。
レキシントンにしても史実で改修があったとはいえ、あえて絵師や絵柄を大きく変える必要性には疑問が残るというのが否定派の根拠となっている。
姉妹艦のイラストを同じイラストレーターが担当するという決まりはなく、公式もそういったアナウンスをしたことがない点は留意が必要。
絵柄の差異について
姉妹艦での差程ではないが、麻宮氏の絵柄に対して一部の人々からは否定的な意見も出ている。
麻宮氏の絵柄はこれまでの艦これの画風とは大きく異なり、悪くいえば浮いている。
そのため「キャラ絵が好みじゃない」という絵柄違いから苦手だという声は当然あるが、逆に「好みだったから艦これに復帰する」という声もある。
原点復帰を目指したという意見を鑑みれば、新規開拓や復帰を促すカンフル剤としてこれまでと絵柄の異なる絵師を連れて来たとも考えられるが、やはり姉妹艦でやる意義は薄い。
また前述した通り、レキシントンのデザインはサラトガのデザインを踏襲しておらず、艤装としても近年にはない独自路線で描かれている。
しかし、麻宮氏は過去にウマ娘の同人誌を手掛けており、こちらは麻宮氏の描き方の特徴を出しつつもウマ娘のデザインを逸脱せずしっかり再現している。
この点から麻宮氏の問題ではなく、艦これ運営から変えるよう指示があったか、これらの差を運営が見過ごした、あるいは軽く見ていたなどの可能性の方が高い。
麻宮氏がコネによりゴリ押したと疑う声もあるが、ウマ娘とは異なり麻宮氏がこれまで艦これに関する同人誌やイラストを作成していた形跡はなく、また運営からの発表を見ても単に依頼を受けて描いただけであると思われる。
反応
今回の出来事は様々な人々に衝撃を与えたことは間違いない。
海外でも話題となっており、一例として韓国ナムウィキでは「レキシントン」の項目でイントレピッド実装以来の大炎上と解説している。
今回の件は実装から数日経った時点でも炎上状態は解消されていない。上記のように誹謗中傷騒動に発展し、麻宮氏の絵が下手だと罵倒する過激派も一部存在している一方、否定的な意見の提督は引退しろと罵倒をする別の過激派も出てきており、両意見ともに火種になりかねない状況が続いている。
艦これ運営に対して
現在までの艦これ絵師の選定や発注・デザインの方向性は長い時間を掛け運営自身が作り上げたものであり、その環境に突然変化を与えた結果が炎上へ繋がったことは「艦これ運営の明確な采配ミス」「今回に関しては運営が100%悪い」とする声がある。
短期スパンでの実装ならともかく、サラトガから約8年越しの姉妹艦の実装にもかかわらず、艦これ初期から活躍するサラトガの絵師であるしずま氏ではなく大御所とは言えこれまでの艦これの画風と大きく異なる麻宮氏がレキシントンを担当したことは、最大で8年間待たされた提督にとっては期待したシラストと異なると感じた。
上記の通りしずま氏は現在も艦これへ携わっており、最初からしずま氏にレキシントンの発注をしていれば、何の波風も立たずに終わった話とする意見がある。
これまでの艦これにはなかった絵柄の絵師を起用するにしても、まだ姉妹艦が実装されていない艦であれば、一時的な文句はあれど時間が経てば慣れてしまえたであろう。
結果として艦これ運営はしずま氏、麻宮氏、艦これユーザーの3者へ対して失礼及び不義理を働いた、絵師に対して敬意がないという意見がある。
批判意見に関して
これまでの方向性に反するが、従来の『同じ艦船グループは同じ絵師でなければならない』はあくまでも慣例であり、それを無条件に原則化して絶対視するのも問題ではある。
原則化した場合に困るのは〈絵師と艦これとの疎遠化〉や〈絵師が急逝した〉場合。
これは実際に、近年新規実装がないフミカネ艦隊ややどかり艦隊、絵師が亡くなった草太艦隊が挙げられる。
何らかの理由で絵師が描けなくなれば、艦船グループ実装が大幅に遅れるパターンが生起されてしまい、完全に新規絵が見込めない場合「担当絵師が艦これと関われなくなった艦船グループは、新しい艦娘は出してはいけない」とした誰の得とならない枷となってしまう。
そうなれば、ほぼ同じ絵柄で描ける絵師の選定や、当該絵師のタッチを徹底的に学習させた生成AIの起用 が必至になる。
そもそも巡潜乙型のように絵師が全て異なるケースも存在しており、この事実からも運営は『同じ艦船グループは同じ絵師でなければならない』をあくまで慣例として扱っており、絶対厳守している訳ではない。
絵柄に関しても、別ジャンルの著名人起用は新規集客や、古参勢復帰を促すカンフル剤となり、長期的なゲーム運営を見ればプラスとなるはずである。
姉妹艦で変えたのが問題にせよ、新規絵師への誹謗中傷や殺害予告は「まだ参加していないor今後参加するやもしれない絵師へ参加を躊躇させ、絵師や絵柄固定化が進んでしまうのでは?」との心配する声もある。
仮に不満があるにしても仕事を受けた絵師ではなく、仕事を依頼した運営へ理路整然と伝えるべきである。
「運営がSNSで批判者をブロックをして意見が伝えられなかったせいである」との批判もあるが、だとしても絵師への執拗かつ的外れな誹謗中傷はただの嫌がらせでしかない。
SNSは1つの手段に過ぎず、問合わせフォームなど他にも意見を伝える方法は存在している。
以上の点からも、本件へ対し過度に目くじらを立てるのは控えるべきである。