概要
ソニーグループが国内で保有する宮城県の社会人サッカーチームである。
ちなみに、国内のソニーグループにおけるサッカーチームは、東京本社を拠点に品川区をホームとするソニーサッカー部を含めて複数あるが、会社から公認されているのはこのソニー仙台FCのみである(品川区のチームは同好会として活動している。例えば、東京都リーグを脱退して社会人の独立リーグである品川区リーグに参加していたりとかしている)。ちなみに、(ソニー仙台FCの)誕生時は同好会からのスタートであった。
ホームタウン
クラブの名前とは裏腹に、仙台市のお隣である多賀城市がホームタウンである。これは、元々の設立母体かつクラブの拠点であるソニー㈱仙台テクノロジーセンターが多賀城市内に存在するためである。なので、(それに倣う形で)名称の地域名も「多賀城」ではなく「仙台」になっている(あくまで推測ではあるが)。ただし、多賀城市内にはサッカースタジアムがないため、ホームでの試合は、お隣の宮城郡利府町にある宮城スタジアム(キューアンドエースタジアムみやぎ)で行う事になっている。特に仙台市のユアテックスタジアム仙台(仙台スタジアム)はメインのホームスタジアムとなっている(普段はベガルタ仙台のホームスタジアムである)。
仙台ダービー
リーグ戦においては、旧JFLで2回だけ行われたダービーであり(※ソニー仙台FCが全国規模のサッカーリーグに初参入したのが旧JFLの最終年となる1998年であるため)、現在は天皇杯本戦での対戦が決まったときのみに行われる。えっ、片方が仙台市をホームにしてないのになんで"仙台ダービー"なのかって?知らんがな。
ちなみに、柴田郡柴田町をホームタウンとする仙台大学サッカー部との対決も、天皇杯本戦で当たれば仙台ダービーとなるが、当のソニー仙台FCがどっかの誰かさんと違って、安定的に天皇杯本戦でのシード権(≒JFL優勝)を獲得するまでの実力が無いのため、なかなか(天皇杯本戦では)実現しないカードである。
大体、天皇杯の宮城県予選の決勝の時によく対戦する事はあるのだが、たまに(主に仙台大学)に負けて出られないこともしばしある(そして、ベガルタ仙台も天皇杯本戦で仙台大学に負けかける場合がある)。
仙台大学が(今日に至るまで)ここまで強くなっているのは、ベガルタ仙台とソニー仙台FCという有力なプロチームとノンプロ(社会人)チームがご近所にあるおかげなのかもしれない。
選手の扱い
同好会時は社外からの選手も参加可能だったこともあり、過去に浦和レッズの監督を務めた事でも知られる大槻毅氏も、かつては教師をしながら本クラブでプレーした選手の一人である。
現在は、プロ契約を結んでいる選手以外(つまり、アマチュア契約の選手)の事に関しては、原則として仙台市にあるテクノロジーセンターに勤務する(ソニーの)正社員選手のみに限られているようだ。
余談だが、最後まで(ソニーの)正社員選手として現役を終えた選手の中で最も有名なのは、後に審判員に転向した瀬田貴仁氏であり、NHKのサラメシにて、東日本大震災をテーマにクラブとともに特集されたことがある。
また、この時の瀬田氏の様子から、正社員の選手は『午前中は仕事、午後からはサッカー選手』という生活を送っている模様である。
下部組織
実は持っている。組織名は『ソニー仙台FCサッカースクール』。対象は小学生以下となっている。
ちなみに、長らくサッカーの普及組織としての顔しか持ち合わせていなかったが、2021年に新たにアカデミークラスを新設。育成組織としての顔も持ち合わせることになった。
クラブの終焉
しかし、歴史のあるソニー仙台FCも遂に終焉の時が来た。
2024年9月27日、クラブはJFLの退会および2024年末をもって、活動を終了する事を発表した。さらにクラブの下部組織であるサッカースクールについても、2025年3月を以て活動を終了するとしている。
活動終了の理由としては、「チームの今後について検討を重ねた末の結果(要約)」とのこと。
こうして、1968年のクラブ創設から実に56年の歴史に終止符を打つことになった。
別名・表記ゆれ
- ソニー仙台フットボールクラブ
関連タグ
- JFL
- サッカー
- ソニー - 親会社。ちなみに歴代社長の一人である平井一夫氏は、ある記念マッチでスタジアムDJをやったことがある(しかも、クオリティは非常に高かった)。
- ソニーネットワークコミュニケーションズ - ソニーグループでおなじみの『So-net』や『NURO』といったブランドでインターネット接続サービス(※所謂ISP)を展開している企業。
一部のJリーグクラブの公式サイトを運用していることでも知られるが、実はクラブの大口スポンサーでもある(※ユニフォーム背部スポンサー。「So-net」ロゴで掲載中)。クラブ組織としてマスコットが居ないためか、PostPetのモモちゃんがマスコット代わりになることもある。たまに選手インタビューの記事を掲載したり、公式SNSアカウントで試合前後に関する情報を流したりすることがある。(余談だが、ソニーグループ外からのスポンサーも存在する)