最珠羅
もすら
DATA
- 成虫
体長 | 36m |
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翼長 | 108m |
体重 | 1万2千t |
- 幼虫
全長 | 43m |
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全幅 | 5m |
全高 | 6m |
体重 | 1万t |
概要
護国三聖獣の一体で、太古の昔に海の神として崇められていた昆虫怪獣。鹿児島県の池田湖の湖底に封印されていた。護国聖獣伝記では「山強怒噴煙増如天鎮魂此制水以本土最南湖眠最珠羅」と書かれており古代の倭人に鹿児島県の櫻島噴火を鎮めるために池田湖に眠らされたとされている。その際に何かしらの方法で幼虫の姿で封印されたと思われる。
他の2体同様あくまで日本という「くに」を守る存在であり、完全な人間の味方とは言いがたい。その証拠に、池田湖の湖畔にて、証拠隠滅と称して物色先の店で飼われていた犬を湖に投げ込んで殺そうとした万引き犯たちの前に幼生の姿で浮上し、全員を情け容赦なく湖に引きずり込んで殺害している(ただし犬は助けている)。
とはいえ、護国三聖獣に殺された人間やゴジラとの戦闘に巻き込まれた人間達の中では、かなりのクズ集団であり、夜中に騒いでロケット花火を打ち上げる騒音被害(条例違反の可能性大)、器物損壊(店内侵入のためにガラスを割る、石像の勝手な移動と悪用)、不法侵入、窃盗、動物虐待、ボートの無断使用等…暴走族や不倫旅行中の人間がマシに見えるレベルである。
鱗粉攻撃は使用できないが、代わりに腹部からマシンガンのように連続発射する毒針と、脚の鋭い鉤爪による引っかき攻撃を戦力に持つ。
強い生命力を持ち、爆死したように見えても粒子状のオーラのような姿になって生き延び、その状態から肉体を再生できる。また、粒子状態のときのみ他の怪獣と融合することも可能である。
劇中では鳳凰のモデルになったとされており、『護国聖獣伝記』の挿絵では、孔雀のような尾羽根を備えた鳳凰然とした成虫の姿が描かれている。
特徴
- それまでの歴代で最も攻撃的な外観を持ち、体毛も薄く、翅を除けばその外観は蝶や蛾よりもスズメバチに近い。また、紫色の複眼を持ち、翅の模様もこれまでの個体と異なる。
- 繭をつくる際に地形や建造物に寄りかからせない唯一の個体であり、水上にて羽化する。
- 羽ばたける速度からして、胸筋は歴代最強と言われることがある。
- 鱗粉を披露していない唯一の個体である。
- 発射可能な毒針を武器にする唯一の個体である。
- 毛が生えていない長い脚を持つ。
- 霊体となって行動が可能であり、魏怒羅に力を与えたり、炎の霊体となってゴジラを攻撃できる。
活躍
湖底にて復活し、水上に繭を作って成虫となり、横浜にて後から合流した魏怒羅と共にGMKゴジラと対決。
魏怒羅がゴジラの攻撃でダウンしたため単騎での戦闘を強いられ、魏怒羅を庇って放射熱線の直撃を2回も受けてしまい、爆散し光の粒子に分解されてしまう。肉体を再構築しようとするが、ゴジラがまたも魏怒羅に熱線を放とうとしたため断念。魏怒羅を復活させるべく融合する。
最珠羅と融合した魏怒羅は完全に覚醒し、千年竜王キングギドラへと成長を遂げる。
余談
- 広告等では、昭和や平成のVSシリーズに近い見た目をしていた。
- 絵コンテ段階では口からの毒液噴射も予定されていた。
- 『東京SOS』や『FW』や『キング・オブ・モンスターズ』に受け継がれることになる、体毛の無い昆虫然とした節足や、スピーディな飛行シーンは、最珠羅が草分けである。
- 「人間を襲う」「柔和でない顔つきと能力」「水上で羽化する」「伝承上の姿と異なり、幼虫の姿で復活した」「他の怪獣と共闘してゴジラと戦う」という点はバトラにも通じる。
- 幼虫が全身を見せるシーンがない。これは幼虫形態のプロップは全身が作られておらず、前半身のみモスラ・レオのモデルを使い回し・改造したという珍しい理由のため。
- 先述の通り鳳凰のモデルになったとされるが、なぜ「海」の神になったのかは不明。蚊やホタル、トンボなど、幼生時代を水中で過ごし、成虫になると陸上で生活する虫は存在するため、それらと生態が似ているだけなのかもしれない。
- 古文書に描かれた姿については諸説あり、単なる誇張表現で尾羽根を描き足しただけとする意見や、本来の姿つまり完全体とする意見がある。
- ゴジラを相手に敗北を喫した初の個体でもある。この黒星に関して、監督の金子氏は「息子に『モスラ憎たらしいから殺して』とお願いされたから」と語っている。