「小さい…」
「でもこの子、とっても勇気がある…!」
「いくら大きいって言っても虫は虫でしょ?あんな悪魔みたいな爬虫類に勝てる…?」
「ママ、日本じゃね、毒ヘビに噛まれて死ぬ人よりハチに刺されて死ぬ人の方が多いんだ。昆虫を甘く見ると、大変なことになるよ」
データ
幼虫
体長 | 25メートル |
---|---|
体重 | 3000トン |
標準走行速度 | 時速40キロメートル |
最高歩行速度 | 時速60キロメートル |
成虫
全長 | 24メートル |
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翼長 | 38メートル |
翼幅 | 53メートル |
体重 | 5900トン |
飛行速度 | マッハ15.5 |
概要
平成版『モスラ』の主人公となるモスラで、シリーズ内で変身ヒーローの如く何度も姿が変化する。
従来のモスラに比べて身体は小さいが成虫は翼が鋭角的で、複眼と翼が緑を基調とした配色になっている。
飛行速度は通常時でマッハ15.5と東宝怪獣でもトップクラスであり、後述の「エクセル・ダッシュ」の際には一時的にマッハ80~85にまで上がる。また豊富な光線攻撃をもち、これらを駆使した戦闘スタイルをとる。幼虫の頃から光線技を持つ、糸にエネルギーを通した攻撃力を付与している、体色を変更できる、分身する、変身モードが存在する、タイムスリップを可能とする、など、これまでのモスラの常識を破った多彩な能力を持つ。
ちなみに公開時のパンフレットで語られた通り性別は雌ではあるが、「少年らしさをイメージした」とスタッフが関連書籍でコメントしている。
- 当時発売された子ども向け絵本でも一人称が「ぼく」となっていた。
なお、本シリーズでは小美人がそれぞれモル、ロラという姉妹になっている。エリアス3姉妹の次女と三女であり、二人でモスラのサポートを行う。長女のベルベラは人間を嫌っているためモル・ロラと敵対しているが、徐々に人間に情が移り、『モスラ3』にてモル・ロラと和解している。
能力
幼虫
- エクセル・ストリングス
- 粘着質の糸を敵に吐き掛け、雁字搦めにして動きを封じる。糸が発光しており、何らかのエネルギーを流しており攻撃力がある。
- プチ・レールガン
- 胸部に発生させた磁場より放つ破壊光線。
- フェイク・リフレクション
- 保護色で身を隠す。
成虫
- クロスヒート・レーザー
- 額にある3つの単眼から放つレーザー。
- スパークリング・パイルロード
- 鱗粉をまき、巨大な光の柱を発生させ目標を圧殺する。腹部から直に発射する事も可能。
- イリュージョン・ミラージュ
- 無数の小型モスラに分身して突撃する。
- エクセル・ダッシュ
- 最大飛行速度をマッハ80~85まで高めて行う驚異の体当たり。なぜモスラ・レオ自身が無事なのかは不明である。
- ローリング・シャイン・アロー
- 垂直上昇しながら高速回転し、真下へビームを放つ。
- シャイン・ストライク・バスター
- 鱗粉でプリズムレンズを形成し、超高熱の光を照射する。その温度は瞬間的に太陽表面の20%近くに上昇する。新モスラの必殺技。
- パルセフォニック・シャワー
- 枯木などの生命力を蘇らせる力を持つ
劇中の活躍
本作の冒頭で親モスラが生んだ卵が孵化して誕生した。
親モスラの危機を感じ取り、親を助けるために十分な成長を待たずに孵化した未熟児であるため体格は小さいが、ロラいわく「すごく勇気がある」。
デスギドラを相手に奮戦するも圧倒されるが、デスギドラをダム下に誘導し、ダムを破壊させる事で押し流す。その後親モスラに抱えられ沖へ脱出するが、直後に力尽きた母と死別することに。
親の死後、屋久島の樹齢3000年を超える屋久杉に繭を張り、成虫へと変態する。羽化の際、繭から無数の分裂モスラが飛び出し、屋久杉の樹冠にて集合・一体のモスラを構成するという特殊な羽化をした。
羽化後すぐに北海道に飛来し、完全体となったデスギドラと対決。圧倒的な火力でデスギドラを倒したのち、エリアスの盾を用いて再度これを封印する。最後はデスギドラにより荒野となった北海道の森林に生命エネルギーを与えて樹木を再生させ、インファント島へ帰って行った。
続編の『モスラ2』では人造怪獣ダガーラによる海洋汚染を感じ取ったエリアスにより呼び寄せられ、ダガーラと交戦。当初は押していたがダガーラに汚染獣・ベーレムを全身に張り付けられた上、海中に引きずり込まれて一方的に攻撃される。なんとか浮上したものの飛び立つだけの力すら残っていない絶体絶命の危機に陥るが、古代文明ニライカナイの秘宝・ゴーゴの力でベーレムが消滅し、更にレインボーモスラに進化する。
強化形態
レインボーモスラ
強化形態の一つで、以降の基本形態である。
水中モードモスラ
水中戦に適応した強化形態。
「光速モード」はこの形態を基準にしている。
鎧モスラ
原始モスラ達の助力を経て体得した最終強化形態。
鎧を脱ぐと、非戦闘形態である「鎧モスラ・エターナル」となる。
余談
- 平成モスラ三部作において、モスラは主役として描かれた。それが影響して、二次創作のモスラの中で最も題材にされている。
- 平成モスラの名前はグリーンモスラだが、一番個体名らしいこのモスラ・レオが使われる事が多い。
- 創作上では、この名前で呼ばれるモスラはほぼ100%擬人化されている事が多い。早生まれである設定を生かしてロリっ子や感情表現が苦手な擬人化も見られる。
- 後輩の最珠羅は、これまでのモスラよりもかなり小さく、設定なども大幅に変更されているなどの類似点がある。また、最珠羅の幼虫はモスラ・レオの幼虫のギニョールを再利用して撮影されている。
- トト(角川ガメラ)は平成モスラの影響を受けている部分がある。
- 『小さき勇者たち』の路線が決定された理由の一つには、平成モスラシリーズの成功が関係している(『平成ガメラ・パーフェクション』より)。このストーリーは、小中兄弟がかつて平成ガメラの最初期の構想を練っており、後に作品化したのが『小さき勇者たち』と『デジモンテイマーズ』と『ウルトラマンティガ』である。
- 小中氏は平成モスラにもプロットを提出している。
- トトは、茶色系の体色、それまでのシリーズにはなかった特徴や能力、黒く巨大で(小説版も含めれば)進化すると翼を持つ凶暴で命を貪る敵に、幼いのにそれらに立ち向かう、デスギドラに似て宿命の敵の生体情報を受け継いだ敵と戦う、幼いのに流血させられる、人間と交流する、特別なアイテムが存在する、という点が似ている。しかし、トトとアヴァンガメラは同一個体だとされているため、当てはまらない点もいくつか他にある。