コストパフォーマンス
こすとぱふぉーまんす
概要
コスパ。費用(コスト)に対しての効果(パフォーマンス)の高さを求めた指標のことで、費用対効果ともいう。投資あたりに対する利益の大きさを追求することは、投資において基本的なものの考え方である。コスパの低い事業から撤退しコスパの高い事業に選択と集中を図るのは経営の基本であるが、将来の選択肢を減らしてしまうというリスクもある。したがって、投資の際は現時点のコスパだけを見るのではなく、将来の成長性や経営リスクとの総合的なバランスが大切になる。
ゲームの技やアイテムなどで、得られる結果に対してリソース(技ポイント、兵力、金、時間など)の消費量が少ない場合にも使われ、「コスパが良い」物は大変重宝がられる。
これは生活にも適用可能な考え方であるが、精神的な満足感は計測不能である。趣味や学業など、多少のお金と時間と労力を注ぐことで満足が得られるものに対しても「コスパが悪いから」などと言って我慢するのはもったいないとも言える。
コスパは万能な考え方でもなければ幸せを約束する思想でもなく、あくまでリソースを節約するための考え方にすぎないということだけは覚えておこう。
必ず調べる
分からないものや分野、高い買い物、トラブルが発生時などは「調べるのが面倒」「どれでもいい」なんて言っていないで事前に必ず調べる、検索する癖をつけると非常に役に立つ。「買ってはいけない」「選んではいけない」といった逆の視点からの検索も重要である。
メーカーによっても特徴や性能は千差万別なため、コスパ最悪の製品を高値で掴まされる可能性も十二分にある。カタログスペックだけは最高でも、それしか持っていなければ比較対象がなく気付かない。近年はレビューもあるので検索してみよう。
「分からないから、業者や店員に従ってハイハイと頷いていればいい」なんて何でも鵜呑みにしてくれる楽観的な考えでは絶好のカモのいっちょあがりである。…これを聞いて当たり前と思った方は良いが、はっとした方は要注意。
一例として携帯電話の契約など、あまり使わない機能など過剰で余計なプラン・契約内容などを付与されている場合もあるため、気付いた人は今一度確認してみよう。
安物買いの銭失い、安かろう悪かろうという例もあるが、そもそも素人では性能が悪いと気付いていない場合も多く、詐欺などは効果を錯覚させるものも多い。
真逆の例では、安価ないし無料でやらせるやりがい搾取などの例もあるが。
実例
アメリカ海軍が純粋に性能だけを求めた結果、非常に高コストでほとんど数を作れなかった。この反省を活かし、次級ではコストと性能の両立を目指してコストダウンを試みた結果、性能はシーウルフには一歩劣るが格段に安価な「バージニア級潜水艦」が誕生した。数字で言えば性能は2割落ちるものの、費用は5割以上を削減することに成功、これより大幅な増産を可能とした。
バブル期から"901運動"と称し「技術で世界一を目指す」とブチ上げて、様々な技術を盛り込んだ自動車を世に送り込み、R32型GT-Rスカイラインなどカーマニアから絶大な支持を獲得したが、開発費ばかりかかる割に販売台数は伸びず(=コスパが悪かった)、採算が取れないままバブル崩壊が直撃、結果フランス企業に買収されてしまうという憂き目にあった。
コスパ度外視でクオリティのみを重視した結果、経営危機に陥った。ただし経営危機は同社の放漫経営とお家騒動も原因であり、クオリティ重視だけが原因ではない。