概要
幻想郷において、人間が住む里。狭い幻想郷の中では『里』と言えばここを指す。
博麗霊夢達のような妖怪退治の特別な力などを一切持たないただの人間が主な住人である。
妖怪存続の為、たとえフリでも「妖怪が人間を襲う」事が重要視されている幻想郷で、人間が命の危機をほとんど感じずに生活できる数少ない地である。妖怪が存在するためには人間の持つ心が必要不可欠なので、人間の種を残す為にある。その様は動物園のようだと喩えられていた。
しかし、妖怪たちが巻き起こす幻想郷規模の異変のお世話にもよくなっている。『東方心綺楼』ではついに今までの異変や天変地異から、人々の間に厭世観が巻き起こるまでになったが、真相はある妖怪の異常により人妖全ての精神が変質してしまったからだったので、異常が収まると人々は徐々に元の生活に戻った。
幻想郷では妖怪の力や性格のせいで意味を成さないため法律が作られていないが、人里には最低限の掟が定められている。
人里の人間
前述の通り、妖怪退治や空を飛ぶなどの力を持たない普通の人間である。座敷わらしを捕まえて家族として飼っている者が多い。
神力にすがったり、仙人に憧れる事はあるが、いずれも長続きのしない物である。
たまにある日突然不思議な力に目覚める者が居るが、幻想郷では珍しくないという。
書籍作品でたびたび大人数がモブとして登場する。老若男女皆基本的に着物か浴衣が標準の服装として定められている。メインキャラクターの中で数少ない人里住人の人間である稗田阿求と本居小鈴もその例に漏れず、色鮮やかだが日本の伝統装束から逸脱しない形のハイカラな和装が基本デザインである。
施設
モブの人間が経営する施設が立ち並んでいる。ところが、人間以外&人里の外で暮らす特殊な人間がほとんどを占める東方メインキャラクター達に関連した施設が結構多い。
霧雨魔理沙の父が営む大手道具店霧雨店、リリーホワイトが人気で風見幽香もたまに訪れるという花屋、上白沢慧音が教師を務める寺子屋、稗田阿求の広大な屋敷、本居小鈴が住む貸本屋「鈴奈庵」、八雲藍が油揚げを買いにくる豆腐屋、福の神が訪れて大繁盛した蕎麦屋、蕎麦屋の向かいの団子屋など多種多様な店があり、博麗霊夢や十六夜咲夜も買い出しにやってくる。茨木華扇がたびたび訪れて食べ物を買い食いしている様子も見られる。
他にも射命丸文の『文々。新聞』を取り扱っている店があったり、鈴仙・優曇華院・イナバや八意永琳が薬を売りにきたり、祭りの時はアリス・マーガトロイドが人形劇をやったり、更に外れには聖白蓮たちの住む命蓮寺があったりする。
『心綺楼』で人間の飲み屋のバルコニーに伊吹萃香と星熊勇儀の姿があったが、いくら『心綺楼』の背景にほとんどの東方既存キャラを登場させる方針でも流石に無理矢理過ぎたのか、勇儀が地上を訪れた理由がEDの一つで語られている。
上記のように人間以外の種族が訪れることも多い他、少なくとも慧音は里に定住している(そして20年ほど前までは霧雨店で修行していた森近霖之助も)ことから「人間の」とはいうものの妖怪に排他的な地域というわけではないようだ。
だからと言って妖怪がずかずか入っていい場所でもないらしく、突然二ッ岩マミゾウが煙と共に現れた時は周囲が騒然としたし、ホフゴブリン達がやってきた時は退治依頼が出されていた事から、妖怪がいると人間たちは少なからず警戒する。それが理由だと思われるが,
マミゾウは顔なじみの霊夢にも判別されない人間の姿に化けて和装で里に出入りしており、命蓮寺の雲居一輪は里への立ち入りを控えるようにと誰かから指示されている。赤蛮奇は人間に紛れて生活している。
ゲーム本編にもたびたび戦いの舞台として登場している。『東方永夜抄』3面や『東方心綺楼』の魔理沙専用対戦ステージとなっている。
『東方輝針城』2面では、人里近くにある柳の生えている運河で異変の影響により赤蛮奇が暴れていたが、こんな場所で妖怪が暴れる事は異常だと捉えられていた。
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- 住人