「お前は、ハムエッグの黄身も愛した女もナイフで半分に切り分けるのか?」
CV:木村良平
人物像
ドルシア軍事盟約連邦の特務機関「カルルスタイン機関」所属のエージェント。17歳。
フルネームはエルエルフ・カルルスタイン。英字表記は「L-ELF」。
ただし、これは本名ではなく「Lの11番」という意味のコードネームであり、本名(ファーストネームはミハエルというらしい)は機関に入った際に奪われている。
幼少時は収容所での暮らしを余儀なくされていたが、護送中に脱走した為にドルシアの兵士に追われ、そこでドルシア王女リーゼロッテに命を助けられた事から彼女に心惹かれるようになる。
頭脳明晰で少ない情報から的確な状況判断を行う洞察力の持ち主で、成り行きでヴァルヴレイヴに乗り込んだ際には機体のシステムに仕掛けがある事に加え、設計者の性格すらも推理してみせる。その状況把握能力は戦況の先読みを可能とし、本人をして「予言」とまで言わしめている。
また、それと同時に兵士として高い身体能力・戦闘能力を持ち合わせており、それらの能力をフルに発揮した場合は一個旅団相当の戦力を手球に取る事ができる為、敵対勢力であるARUSからは「一人旅団」の異名で恐れられている。
リーゼロッテとの出会いが切欠で勝敗に対して強いこだわりを持つようになり、咲森学園に潜入した際に出会ったハルトの勝負に拘らない考え方に対して「お前はハムエッグの黄身も愛した女も、ナイフで半分に切り分けるのか。幸せは半分に出来ない」「お前が戦いたくなくても向こうから殴ってきたらどうする」と怒りを露にしている(因みにハムエッグの黄身は完熟にすれば半分に切り分けられる。ただしこれでもまた半熟か、完熟かの好みで別の争いの種を作る事になる)。
この一件のせいか、後にショーコからハムエルフと呼ばれている。
劇中の活躍
1stシーズン
学生と身分を偽り、仲間達と人型兵器ヴァルヴレイヴを狙いジオールスフィアに潜入。ヴァルヴレイヴ1号機火人を起動させた時縞ハルトの前に現れ、ヴァルヴレイヴ奪取の為にパイロットである彼を殺害するも、驚異的な回復を見せたハルトに首元を噛み付かれ、マギウスの能力でハルトの意識に身体を乗っ取られてしまう。
そしてエルエルフの身体を乗っ取ったハルトはドルシアの人間を手にかけながらヴァルヴレイヴと自身の身体を奪還する。事情を知らない人間から見たら突然裏切ったとしか言えないその状況の為、エルエルフはドルシア軍から「裏切り者」の汚名を着せられる事になる。
しかし、彼はかねてよりドルシアを革命する野心を秘めており、その計画の軌道修正と前倒しを兼ねてヴァルヴレイヴのパイロットであるハルトを契約という名目で利用しようとする。
だが、指南ショーコが咲森学園をドルシアに対してもARUSに対しても独立した国にするという方針を採った為に計画は瓦解。自身の立場もあるため、なし崩し的に彼らと行動を共にする事になる。
それでも彼は計画を止める筈もなく、学園を軍事国家にしてARUSと同盟を締結させるべくショーコに提案するも断られ、その後紆余曲折を経てハルトと「学園の犠牲者を出さずに戦いを終わらせる」という条件の下に再度の契約を交わす。
その際学園に潜入してきたアードライと接触し、軍へ戻るよう説得されるが、アードライの片腕として軍へ戻るよりもハルトを片腕として新しい世界を作る事を選択し、決別している。
その後は亡命という形で学園に受け入れられ、契約に則り学園の軍事教練、防衛についての諸々を任されている。しかし、その一方で密かに生徒のヴァルヴレイヴへの適正を把握し、替えの効かないマギウスを厳選しながら事態を思う方向へ誘導していく。
因みにハルトとは相互監視目的で相部屋になっている。
2ndシーズン
学園を擁するモジュール77が月へ到達した後はヴァルヴレイヴ部隊による地上への威力偵察を指揮するリーダーとなるが、この際にルーンが枯渇し白化したヴァルヴレイヴにルーンを与える為にハルトと契約を結び、彼を介してヴァルヴレイヴへルーンを与える役割を担う。
その後、クリムヒルトら王党派の手引で宇宙へ戻るべく作戦を展開するが、彼女の言葉から想い人であるリーゼロッテが近隣に幽閉されていると知り、彼女を奪取すべく行動する。
王宮で、幽閉されていたリーゼロッテと3年の時を経て再会。彼女を連れてモジュール77への脱出を計画し、満身創痍になりながらもそれを遂行するが、リーゼロッテは窮地に陥った皆を助けるために命を落とした事を知り、絶望と悲しみのまま宇宙に帰還していった。
しかし、帰還から時同じくしてドルシア、ARUS、101人評議会の陰謀でカミツキの存在が世界に暴露され、咲森学園の生徒達は各国の連合部隊によって虐殺されていく。その中で特定危険生物とみなされたハルトと共にドルシアに売り渡されるが、犬塚キューマの決死の猛攻で解放されている。
その後、不時着したクレーターの中でハルトとこれまでの苛立ち、鬱憤をぶつけ合う様に殴り合い、その時にハルトからリーゼロッテがマギウスであり、101人評議会から危険視されていた事を知る。
そして、彼女が目指そうとしていた人間とマギウスが共に暮らせる世界を実現するため、改めてハルトと「契約」を超える「約束」を交わしている。
その後モジュール77内に侵入するため、負傷兵を装ってドルシア軍に潜入しアードライと再会。この時、アードライは自身の左目の負傷及び、ドルシアがマギウスに侵食されている真実を既に知っており、彼と和解を果たす。
後にアードライから原隊復帰を認められた形で作戦を開始、それに便乗した彼とイクスアインと共にマギウスに関する真実を世界を暴いた。
カインが出撃した際には、自らの身体をハルトに預け、撃破することに成功する。
しかしこの時点でハルトの身体は限界を迎え、彼の目の前で命を落としてしまった。
最期の瞬間には、ハルトを自分の「友達」と認め、涙を流してその死を悼んでいる。
最終決戦後も、役職こそ不明だが、モジュール77に残留していた。
214年後の未来には、関連性こそ不明だが、彼そっくりの容姿を持った少年が、「皇子」と呼ばれている場面がある。
余談
第1話の「ハムエッグ」発言、そして第2話の彼の身に起こった不幸・転落ぶりや、その様子を表したかのようなEDの歌詞の一部「僕じゃない」から、早くもネタキャラな扱いを受けてしまっている。そしてそれを裏付けるかのように回を重ねるごとにネタ要素が加速度的に濃くなっている。
以下主な活躍
カップやきそば現象
同時期に放送開始されたロボットアニメ『翠星のガルガンティア』のレドとは、銀髪・軍人・メカデザイナー等の繋がりから、二人のツーショットイラストも少なからず投稿されている。→レドエルフ