「エルエルフ……我らの友情のため、死んでくれ!」
「最高の腕を得る為なら、片目など惜しくはない……!!」
概要
プロフィール
人物
オリジナルアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』の登場人物。
ドルシア軍の特務機関「カルルスタイン機関」所属のエージェント。
英字表記は「A-DREI」。黄色に彩られたイデアールに乗る他、頭部がカスタマイズされたバッフェにも搭乗する。
同期のエルエルフをライバル視しながらも同時に友情を抱いていた。その傍ら、軍事国家として肥大していくドルシアの姿を憂い、エルエルフと共に国を革命しようとさえ誓い合っていた。
しかしハルトに身体を乗っ取られたエルエルフの銃撃で左目を負傷し、失った左目の代わりに義眼を得て再起する。
エルエルフがハルトに肉体を乗っ取られて自身を撃ったことについては、事情を知らないために激しいショックを受けており、当初こそエルエルフに憎悪を抱えていたが、彼に降伏を呼びかけたり、エルエルフに事情があるらしいことをカインへの報告をしたりするなど、彼への信頼を切れ捨てずにいた。
その正体はドルシアの王子で、王位継承権はリーゼロッテより下である。周囲には王族としてではなく軍人として接しており、ドルシアの一国民として母国の現状を憂いでいる。一方でクーフィアらは茶化す目的で彼の事を王子と呼ぶ事も多い。
紫銀の髪を持つ中性的な顔立をした美丈夫で、前髪で左目を隠しており反対側の髪を編んでいる。
性格
一人称は「私」。プライドが高く、真面目で厳格。残虐行為が目立つドルシアの軍人らしからぬ良識さとお人好しな一面もある。エルエルフとは、信頼しつつもライバル関係。
劇中の活躍
過去
「ドルシアの王子」という肩書きを持つが、幼い頃にクーデターによって両親を亡くし、エージェントとして養成するカルルスタイン機関に入る。そこでエルエルフと出会い、革命の同志に勧誘する。そこで身体の弱い王族の友人から「殺してくれ」と命じられ、泣きながら引き金を引く。
そして試験に合格し、コードネーム「アードライ」と名乗るようになった。その後エルエルフとの信頼を築いていくことになる。
雪の中でカルルスタイン機関での訓練が行われた際に捕虜されてしまうが、エルエルフに助けられ、二人で生き残る。すると吹雪が降る中、険しい崖に上り洞窟へ向かう。洞窟の中で寒い感じをする中、落ちた紙はエルエルフの愛人であるリーゼロッテの写真だった。リーゼロッテを見たことがあるアードライは「初めは緊張したが、心優しくて誰にでも愛される」と語る。
1stシーズン
エルエルフとエージェントの仲間と共に、ジオールにある咲森学園に転入する。
生徒に銃を発砲し、ヴァルヴレイヴを奪取するはずだったが、銃を向けようとするハルトに身体を乗っ取られたエルエルフの銃撃で左目を負傷する。
「エルエルファァァアアアアアア!!」
ドルシアの病室で負傷した片目の治療をしていたが、満身創痍のままイデアールに乗り、「行くぞ、エルエルフ」とヴァルヴレイヴに攻撃を仕掛け、動きが停まったヴァルヴレイヴの中にいるエルエルフに向かって挑発する。
「エルエルフ、なぜ私を撃った!!裏切り者が!!お前だけはこの手で!!」
自身を撃った事情を知らずに怒りを露にし、ヴァルヴレイヴに攻撃をするクーフィアを止めようとするも、再び動きが止まったヴァルヴレイヴの中にいるエルエルフに降伏するようにと懇願する。
「私は君を…」
エルエルフに友情を感じながら攻撃することを躊躇うが、力を発揮したヴァルヴレイヴのハラキリブレードでイデアールを撃墜した。その後ジオール側にアルス艦隊が現れ、クーフィアに助けられると共に撤退する。
その頃、モジュール77への再攻略戦に加えるためカインと合流し、そこにはエルエルフの姿が現れないことをカインに尋ねる。アードライはエルエルフの裏切りを認めたくないと思うが、クリムヒルトは容赦なく、自軍への損害があったことは事実だと切り捨てる。カインから「友情という言葉、私は嫌いではない」と心がほっとする。最も優先順位が高い特務であるヴァルヴレイヴを奪回するため、出撃をする。
アルスとの攻防戦を続ける最中、ヴァルヴレイヴが来ることを待っていた。ハーノインから「王子」と呼ばれ、彼は「大尉」と否定するが、ヴァルヴレイヴに乗っているのはエルエルフかもしれないとネットで見たことを知る。ヴァルヴレイヴに応戦するはずだったが、ヴァルヴレイヴにスフィアからモジュールを切り離し、追い払われてしまう。
カインの命令で作戦から外されたことを報告し、それを理解しようとするが、過去の記憶を思いながら「選ばれしカルルスタインの男」だと無理やり自分を納得させようとした。その頃、イクスアインたちが戦っている中、密かにバッフェでモジュール77への再度潜入し、カインからの指令である調査を終え、エルエルフの粛清へと向かう。それ故にエルエルフ関連の事で冷静さを欠き、私情に走る場面も見られた(本来なら裏切り者として始末しなければならないエルエルフの説得を何度も試みる)。
ヴァルヴレイヴに乗り込もうとするハルトとエルエルフに向けて銃を発砲するが、エルエルフの爆弾操作によって粛清された。エルエルフとの説得の際には、自身の目を奪ったエルエルフに裏切られたことを後悔する。「許す。お前はいずれ、私の片腕になるべき男だ。」とエルエルフに自らの片腕として軍へ戻るように目の包帯を外し、あえて自らが受けた傷と失った左目の代わりに再起した義眼を見せて懇願する。
「最高の腕を得るためなら、片目など、惜しくはない」
当のエルエルフはそれを歯牙にもかけず、「俺は誰の腕にもなるつもりはない。俺は俺の腕を見つけた」「これが俺の腕だ」とハルトを自らの片腕として独自に動く事を宣言され、軽くあしらわれる。エルエルフの確保作戦を訴え、クーフィアのコクピットへ乗り込むが、エルエルフによって容赦なく巨大な針を作動させ、モジュール77からバッフェごと追い出されてしまった。ドルシアに戻り、カインにヴァルヴレイヴの潜入捜査にモジュール77で撮影した完成品のヴァルヴレイヴ5体の写真を提出した。カインからエルエルフの捕獲作戦を最後のチャンスを与えられた。
カインから与えられた二度のチャンスも失敗に終わり、もはやエルエルフを取り戻すことは不可能となったアードライは、軍に処刑されるならせめて自分の手で討とうと決意する。
続く最終作戦時にはカインによって追い詰められたエルエルフに「君は私の左目となって、私の革命を一緒に見るんだ」と、とんでもない台詞をサラッと言い放った。
その際現在のアードライの行動と昔語った理想との違いをエルエルフに指摘され、アードライは彼と自分の道が別々に分かれてしまていることを悟り、ようやくエルエルフを敵と認識することになった。(この描写はアニメにはなく、コミックス『裏切りの烙印』で描かれた部分である)
2ndシーズン
ハルト達の地上降下作戦時には、クーフィア達と共に地上のカルルスタイン機関に赴く。
そこでエルエルフの作戦に巻き込まれ、同じ機関出身の少年兵を助ける事になる。だが、その少年兵の正体は肉体をジャックした流木野サキだった。101人評議会の策謀で世界にその身を晒されたサキは、そのような状況でもエルエルフのことを問い詰めに来たアードライに、彼を撃ったのがエルエルフではないと真実を告げる。そしてアードライは、エルエルフを信じ切れなかった自分を恥じ、自分への罰として彼女の脱走の手助けをすることにした。
この違反行為をイクスアインに見咎められたアードライだったが、そこで彼からハーノインがカインに殺されたこと延いては軍がマギウスに乗っ取られていたことを知らされ、カインへ復讐することを誘われる。さらにそこへ、モジュール77を取り戻そうと侵入してきたエルエルフと対峙する。
利害の一致によって協力関係を結んだ3人はハルト達と連携し、王党派をも利用した全世界を巻き込む一大クーデターを決行した。
しかし最期まで戦いに固執したクーフィアは、アードライが意図せず撃ち殺してしまう結果となり、ドルシア軍でエルエルフ、アードライ、クリムヒルトが生き残った。
最終回
モジュール77奪還作戦後、王党派の一員として、連坊小路サトミの結婚式に招かれている。
色恋沙汰のイメージから遠い身でありながら、二宮タカヒが投げたブーケを思わず受け取ってしまい、女性陣から総スカンを食らって、ばつの悪そうな顔をしていた。
関連イラスト
関連タグ
エルエルフ ハーノイン イクスアイン クーフィア カイン・ドレッセル クリムヒルト リーゼロッテ・W・ドルシア 流木野サキ カーツベルフ
- ルルーシュ・ランペルージ…中の人つながり。「コードギアス」のキャラクター。こちらも元王族という共通点を持つ。
- 松野一松…中の人つながり。イメージカラーが紫という共通点となった。
- イザーク・ジュール…エルエルフに撃たれた時に慟哭していた理由から比較されている。
- 綾瀬川弓親…中の人またはおかっぱ繋がり。
カップリングタグ
NL:アドサキ
余談
左目を失った影響は夏侯惇ではないかと述べている。
声優について
福山潤は、『コードギアス』の主人公ルルーシュ・ランペルージ以来のサンライズ作品を出演している。また、おかっぱ繋がりである『BLEACH』の綾瀬川弓親を出演している。