「光は、絆だ。誰かに受け継がれ、再び輝く 」
「俺は生きる!生きて、この光をつなぐ!!」
「諦めるな!!」
NEXUS それは受け継がれてゆく魂の絆
曖昧さ回避
キャラクターとしてのウルトラマンネクサス→ウルトラマンネクサス(キャラクター)
解説
ウルトラマンネクサスとは…
土曜の朝7時半という放送枠を「深夜31時半」と捉え、
ジャパニーズホラーテイストのミステリアスな群像劇を
早朝に叩きつけた意欲作であり──
数あるシリーズの中でも、
最も恐ろしく、過激で、熱いウルトラマンである!!
(椎名高志氏の漫画版より)
「ハイコンセプト・ウルトラマン」の1作目にあたる。『ULTRA N PROJECT』のメイン作品として製作されたシリーズであり、劇場作品『ULTRAMAN』の後日談であることが物語後半で明らかとなっている。
従来のウルトラマンとは違う新たなヒーロー像を作り出すことをテーマに、以下のような様々な革新的な試みがなされた。
- 人知れず人間を襲い、捕食する怪獣
- 助けた人々は怪獣や組織に関する記憶を消される
- ウルトラマンに変身するのは主人公ではなく、防衛チームにいない人間
- 1話完結ではない、連続ストーリー
…など、今までのシリーズと全く趣の異なる設定が根本にある内容となっている。
不安定な制作状況とコンセプトの迷走
これらは、平成ライダーやアメコミヒーローなど、大人にも人気を博したヒーローの成功例があったこと、前作『コスモス』から視聴者の対象年齢が上がっているのを想定して企画当初は子供をターゲットにしなかったこと等が理由となっている(映画『ULTRAMAN』も同様)。
なおその原因として、後述する理由で企画段階では放送時間帯すら未定だったといわれ、直前まで放送されていた「ウルトラQ_darkfantasy」は深夜番組であった。
また、前作から2年間の放送期間のブランクも多少なりとも影響しているだろう。
平成三部作の頃は予算の数倍で撮る異常事態が常態化してしまっており、本作ではその見直しが図られた。その結果、予算の都合上1体の怪獣を2~4話連続で登場させるテンポの悪さとそれによるアクションシーンの減少、そしてビル街などのミニチュアを一気に減らしてCGを多用し戦闘風景が毎回ほぼ同じであることへの不評など、試みの殆どが悉く裏目に出てしまう。もっともこれに関しては、採算度外視で制作されたコスモス以前の作品と比べて、見劣りするのはやむを得ないのではあるが。
こうした低予算作成や朝枠放送になった要因の一つに、TDG三部作、コスモスが夕方枠で低視聴率状態が続き局側の信用を失っていった背景があり、そこまで視聴率が取れない(ネクサス以前にそれに関する自虐ネタも存在するほどだった)7時半枠でしか既に空いている枠が無かった為でもある。
土曜朝の放送ということでメイン視聴層は従来と同じ子供となってしまい、放送枠の違いに起因する視聴者層の違いに加え、当時はシリアスな特撮作品の人気がやや下がっていたことや、本作の前情報があまり多くなかったこともあり、陰惨で難解な内容や連続ドラマ形式のストーリー構成、そして新聞に苦情が載るほどのホラー要素と鬱展開が子供には受け入れてもらえず、同じくNプロ作品であった映画『ULTRAMAN』も極度の宣伝不足やネクサス本編の当時の不評の影響を受けて興行不振に終わり、玩具売り上げも一貫して低調と、結果的にプロジェクト自体が頓挫してしまった(その後の経緯は円谷プロの項目参照)。
更に、ネクサスの製作時点でTBS系の土曜朝7時半の放送枠が2006年4月の番組改編によりMBSの情報番組になることが既に確定しており、ネクサスが成功の是非問わず放送枠自体が消えるという状況だった。この為もう1本作品を制作したいという円谷側にとって本作を予定通り4クール放送してしまうと次回作は2クールとなってしまいで当時は困難であったこと、次作の『ウルトラマンマックス』を「ウルトラマンフェスティバル」との連動でヤマ場を作りたいというイベント企画側の都合により、「マックス」の放送開始をウルフェス開催の夏休み期間に合わせる必要があるという事情から結果的に本作の放送期間は1クール短縮されることになった。
ちなみに1クール短縮の他に路線変更の提案もされていたが、作風を変えることはファンへの裏切りと考えたプロデューサーの渋谷浩康氏の強い意向により、当初掲げた方向性を曲げず、初志を貫徹した。
一方の路線変更は次作の「マックス」として結実し、結果的にブランク無く放送枠をつなぐ事に成功している。
その後の評価
こうした商業的失敗の一方で、今までにない斬新な作風に惹かれたファンもおり、ハードな内容を好む層から一定の評価を得る事には成功している。
また、放送短縮により後半の展開がスピーディーになったことで、上述のファンですらよく指摘する展開の遅さが解消され(後半2クールの内容が1クールにまとめられている)、予算にも少し余裕が出たことで終盤ではミニチュアによる市街地戦が描かれ、変身者の交代により若干作風が明るくなる(これは路線変更ではなく当初から予定されていた)といった変化があり、放送短縮が逆に功を奏したという見方もある。
特に本来4話に跨るはずだった話を1話にまとめた最終回は、いい意味で駆け足気味な内容が熱く、それでいて全ての伏線を回収し、本作と関連性を匂わせていたウルトラマンノアが遂に登場し、絆を信じて戦う人々のメッセージ性が描かれているなど、非常に評価が高い(ハイコンセプト作品では最高視聴率となる6.9%を記録)。
また、この作品における戦いの元凶となった悪役達も、そのモデルや背景からキャラとしての人気が高く、後世の映像作品へネクサス本人に先駆けて客演している。小説「ウルトラマンF」においては、本編における設定や背景をほぼそのまま受け継いだ上で登場を果たしている。
そしてdoaによるOPテーマ『英雄』および『青い果実』は、シリーズ史上でも屈指の熱いヒーローソングとして有名。ウルトラシリーズとは全く関係無い作品のMAD動画などでもよく使用されており、かつては曲は知っていても本作の使用楽曲であることを知らない人もかなり多かったとか。
なお、作風が商業面に響いたとはいえ、玩具自体は一定の評価を得ている。特に『ウルトラマンネクサスマシンシリーズ』=クロムチェスターは劇中での合体ギミックを完璧に再現できている上に、単体での変形遊びや戦隊ロボのように組み合わせてオリジナル機体を作る事も出来る。なんとストーンフリューゲルとまで合体でき、その自由度の高さから、雑誌企画でコンテストが行われたほど。
また、歴代でも珍しく悪役の変身アイテムと武器が一般販売されたという実績もある。
本作は『タロウ』以来のロボット怪獣が一切登場しない作品であり、平成シリーズでは唯一である。
現在は、深夜枠のウルトラシリーズとして『ウルトラQ_darkfantasy』(『ネクサス』放送開始直前まで放送されていた)、『ULTRASEVENX』、『ネオ・ウルトラQ』が製作され一定の評価を集めた経歴や、客演による知名度の向上、『シン・ゴジラ』や『仮面ライダーアマゾンズ』など既存シリーズからの大人向け特撮作品がヒットしている背景もあり、上記の点が再評価されつつある。
その結果、2022年にNHKで放送された全ウルトラマン大投票では主役戦士であるネクサスがウルトラ戦士部門で8位にランクインするという快挙を成し遂げた。
キャッチコピーの通り、本作は「あまりにも世に出るのが早すぎた作品」であったという声も多い。もしも大人向けの特撮作品である上記の作品がファンから受け入れられている2010年代以降に放送されていたとしたら、あるいは上記作品群のように内容に見合った放送枠が確保出来ていればその評価はまた違ったものになっていたかもしれないという意見もある(ただ、視聴率・評価が変わって後半の展開も予定通りになった場合、テンポの遅さもそのままになってしまうため、「それはそれで良くないのではないか」という声もある)。
あらすじ
人々が平和な日常を謳歌しているように見える現代日本。しかし、その陰では人間を捕食する謎の異生獣「スペースビースト」と、それを極秘裏に駆除する特殊任務班「ナイトレイダー」の戦いが繰り広げられていた。
ある日、レスキュー隊員の孤門一輝は秘密組織「TLT」への異動を命じられ、同時に銀色の巨人「ウルトラマン」の手でビーストの襲撃から命を救われる。ウルトラマンを味方と認識し、TLTにおいて「人の命を救う仕事」が出来ると考えていた孤門だが、彼が配属された実働部隊ナイトレイダーはウルトラマンを敵と見做し、時には民間人を見殺しにしてでも任務を遂行、そしてビーストの存在を知った民間人の記憶を抹消していく冷酷な戦闘集団だった。
果たしてウルトラマンとは、スペースビーストとは、TLTとは一体何なのか?
ウルトラマンに変身する謎の青年・姫矢准との出会いや、ビーストを使役する闇の巨人「ウルティノイド」との遭遇を経て、拠り所となる日常を脅かされながらも、孤門は少しずつ真実へと近づいていく。
登場人物
ナイトレイダー
TLT
メモリーポリス
※以上の詳細はナイトレイダーの記事参照
デュナミスト
一般人
姫矢編
順平
七夏
山田太一郎(ウェイン・チャン)
青野康
広川武雄
憐編
針巣直市
尾白高志
山邑理美
松永葉月
高槻茂樹
表秋子
ビーストの被害者たち
杉山里奈
ハヤテ→蘭丸
山邑理子
山邑薫
保呂草
ダークサイド
放映リスト
サブタイトルは基本的に三文字以内の熟語とカタカナ語のルビで統一(中には送り仮名があったり、ルビ部分に年号が入るパターンもある)。
Episode. | サブタイトル | 登場したスペースビースト | 登場したウルティノイド | 監督 | 脚本 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 「夜襲 -ナイトレイド-」 | ペドレオン(クライン) | - | 小中和哉 | 長谷川圭一 |
2 | 「異生獣 -スペースビースト-」 | ペドレオン(グロース) | - | 小中和哉 | 長谷川圭一 |
3 | 「巨人 -ウルトラマン-」 | ペドレオン(クライン、グロース、フリーゲン) | - | 根本実樹 | 長谷川圭一 |
4 | 「亜空間 -メタフィールド-」 | ペドレオン(クライン、グロース、フリーゲン) | - | 根本実樹 | 長谷川圭一 |
5 | 「適能者 -デュナミスト-」 | ビーセクタ、バグバズン | - | 北浦嗣巳 | 荒木憲一 |
6 | 「遺跡 -レリック-」 | バグバズン、ガルベロス | - | 北浦嗣巳 | 荒木憲一 |
7 | 「魔人 -ファウスト-」 | バグバズン | ダークファウスト | 根本実樹 | 長谷川圭一 |
8 | 「M・P -メモリーポリス-」 | バグバズン | ダークファウスト | 根本実樹 | 長谷川圭一 |
9 | 「警告 -ワーニング-」 | ラフレイア | ダークファウスト | 阿部雄一 | 赤星政尚 |
10 | 「突入 -ストライク・フォーメーション-」 | ラフレイア | ダークファウスト | 阿部雄一 | 赤星政尚 |
11 | 「人形 -マリオネット-」 | ノスフェル | ダークファウスト | 小中和哉 | 長谷川圭一 |
12 | 「別離 -ロスト・ソウル-」 | ノスフェル、ペドレオン(幻影) | ダークファウスト | 小中和哉 | 長谷川圭一 |
13 | 「予知者 -イラストレーター-」 | ノスフェル | - | 根本実樹 | 村井さだゆき |
14 | 「悪魔 -メフィスト-」 | ノスフェル | ダークメフィスト | 根本実樹 | 村井さだゆき |
15 | 「悪夢 -ナイトメア-」 | ノスフェル | ダークメフィスト | 北浦嗣巳 | 荒木憲一 |
16 | 「迷路 -ラビリンス-」 | ノスフェル | ダークメフィスト | 北浦嗣巳 | 荒木憲一 |
17 | 「闇 -ダークネス-」 | ガルベロス | ダークメフィスト | 八木毅 | 長谷川圭一 |
18 | 「黙示録 -アポカリプス-」 | ガルベロス、アラクネア、フログロス | ダークメフィスト | 八木毅 | 長谷川圭一 |
19 | 「要撃戦 -クロスフェーズ・トラップ-」 | ゴルゴレム | - | 阿部雄一 | 赤星政尚 |
20 | 「追撃 -クロムチェスターδ-」 | ゴルゴレム | - | 阿部雄一 | 赤星政尚 |
21 | 「受難 -サクリファイス-」 | ゴルゴレム | - | 根本実樹 | 村井さだゆき |
22 | 「安息 -キュア-」 | クトゥーラ | - | 根本実樹 | 村井さだゆき |
23 | 「宿命 -サティスファクション-」 | クトゥーラ | - | 北浦嗣巳 | 長谷川圭一 |
24 | 「英雄 -ヒーロー-」 | クトゥーラ | ダークメフィスト | 北浦嗣巳 | 長谷川圭一 |
25 | 「予兆 -プロフェシー-」 | グランテラ | - | 北浦嗣巳 | 長谷川圭一 |
26 | 「憐 -ザ・サード-」 | グランテラ | - | 小中和哉 | 太田愛 |
27 | 「祈り -プレーヤー-」 | グランテラ | - | 小中和哉 | 太田愛 |
28 | 「再会 -リユニオン-」 | グランテラ | - | 小中和哉 | 太田愛 |
29 | 「幽声 -コーリング-」 | バンピーラ | - | 根本実樹 | 村井さだゆき |
30 | 「監視者 -ウォッチャー-」 | リザリアス | - | 八木毅 | 太田愛 |
31 | 「鳥 -バード-」 | リザリアスグローラー | - | 八木毅 | 太田愛 |
32 | 「影 -アンノウンハンド-」 | - | ダークメフィスト・ツヴァイ、ダークメフィスト | 小原直樹 | 長谷川圭一 |
33 | 「忘却 -A.D.2004-」 | メガフラシ、ビースト・ザ・ワン(回想) | - | 北浦嗣巳 | 村井さだゆき |
34 | 「封鎖 -A.D.2009-」 | メガフラシ | ダークザギ | 北浦嗣巳 | 赤星政尚 |
35 | 「反乱 -リボルト-」 | メガフラシ、ガルベロス | ダークザギ | 阿部雄一 | 太田愛 |
36 | 「決戦 -フェアウェル-」 | イズマエル | - | 阿部雄一 | 太田愛 |
37 | 「絆 -ネクサス-」 | ペドレオン(フリーゲン) | ダークザギ | 阿部雄一 | 長谷川圭一 |
EX(31.5) | 「詩織-ロストメモリーズ-」 | バグバズンブルード、バグバズングローラー、アラクネア | - | 北浦嗣巳 | 赤星政尚 |
主題歌
音楽展開は非常に版権がややこしく、主題歌はビーイング系列のGIZA studio、イメージソングは従来のシリーズ同様のコロムビアミュージックエンターテインメントから販売された為、主題歌が歴代ウルトラマンの主題歌を集めたCDに収録されないという事態が起こっていた。
主題歌にビーイング系のアーティストを起用したのは映画『ULTRAMAN』の繋がりと思われる(映画の方は主題歌・BGM共にビーイングの版権下になっており、サウンドトラックはB'zのプライベートレーベルであるVERMILLION RECORDSから発売)。
一応、2023年9月1日からdoaがGIZA studioとの契約を満了して独立したので、版権のややこしさは改善されている。
OP
作詞・作曲・編曲:徳永暁人/歌:doa
ウルトラマンの名前が全くといって登場しないというシリーズ全体で見ても異色中の異色のOP。最終回のEDにも使用された。
ウルトラマンを見ていない層からすれば、まずこれがウルトラマンのOPと言われても耳を疑うだろう。しかしながら聴いている者を勇気付ける熱い歌詞が主人公の成長物語と非常にマッチしている為、歴代でも屈指の人気を誇る。
(ただし、『ウルトラマンティガ』のTAKE ME HIGHER、『ウルトラマンコスモス』のSpirit、『ウルトラマントリガー』のTriggerなども、「ウルトラ」や、「TIGA」「COSMOS」「trigger」のワードは登場しているものの、「ウルトラマン」というワードは一切登場しない。)
作詞:吉本大樹/作曲・編曲:徳永暁人/歌:doa
第2期OP。千樹憐編が始まると同時に切り替わった。OP映像は力強く生きる憐とネクサスがリンクするという明るい物に仕上がっている…と思いきや、ナイトレイダーが仲間に銃を構えているなど前期OP以上に不穏な気配を漂わせている。
タイトルの青い果実は文字通り、青いウルトラマンに変身する憐を指しているとも、主人公としての成長の真っ只中にあった孤門の事を指しているとも取れる。
ED
作詞・作曲:三枝夕夏 / 編曲:小澤正澄 / 歌:三枝夕夏 IN db
第1期ED。タイトルから明るい印象を受けるが、実際は恋愛関係が上手くいっていない女性を歌った暗めの曲。奇しくもネクサス本編でも孤門一輝の恋人斎田リコが登場し始めるなど、歌詞が作中の展開と悪い意味でマッチしている(褒め言葉)。だからこそタイトルが「いつも心に太陽を」なのかもしれないが。
作詞:三枝夕夏/作曲:大野愛果/編曲:小澤正澄/歌:三枝夕夏 IN db
第2期ED。ちょうどネクサスの鬱展開の絶頂期に使用されたEDである。
時期が時期だからか、前期EDと併せてどこか斎田リコやを思わせる歌詞になっている。
作曲:綿貫正顕/編曲:小澤正澄/歌・作詞:愛内里菜
第3期ED。千樹憐編が放送された時期に使用された。見方を変えれば、日々を懸命に生きようとする千樹憐のテーマソングであるとも言える。
イントロがなんとなくこれにそっくりだが、こちらの方が先である。
イメージソング
- Fight the Future 〜ウルトラマンネクサスのテーマ〜
作詞:松井五郎/作曲:川井憲次/編曲:籠島裕昌/歌:Project DMM
ネクサスの戦闘テーマである「Heroic」に歌詞を付けたもの。あまりにも作品の雰囲気に合わなかった為か、作中では使用されなかったが、ネクサスのテーマである「絆」や「デュナミスト」といった要素は丁寧に組み込まれている隠れた名曲。
ちなみに作中で流れる事の多いBGMは「Heroic」(ネクサスの戦闘テーマ)、「Encounter」(提供やデュナミストとウルトラマンネクサスが邂逅するシーンのBGM)、「ナイトレイダー-scramble-」(ナイトレイダー出撃シーンや提供で流れるBGM)の3曲であり、派生BGMも多い。これらのBGMを担当したのは特撮初参加となった川井憲次氏で、ウルトラシリーズでは『ベリアル銀河帝国』『ジード』ものちに手掛けた。
漫画版
『てれびくん』にて掲載。『GS美神 極楽大作戦‼︎』や『絶対可憐チルドレン』等で知られる椎名高志が執筆した。
ネクサスのデザインや設定に目を通した椎名氏は、「歴代シリーズの中で異色であろうとする意欲、世の中の閉塞感を打ち破ろうとする闘志を、ネクサスの姿に感じた」と執筆依頼を承諾した理由をインタビューで応えている。
また、「内容もツボなんですが、作品をめぐる状況が不遇なところが愛おしくてたまらない。」とも、後にネクサスに対する熱い思いを語っている。
放送短縮などの影響もあり、このコミカライズ版が再び日の目を見る事は無いと思われていたが…
放送終了から、実に10年後となる2015年5月に単行本が発売された。
※ちなみに姫矢准は『GS美神』2005年版の読切りにも客演している。
外伝・スピンオフ
"N" THE OTHER
『ULTRAMAN』のDVDのブックレットに収録されている短編集。『ネクサス』と『ULTRAMAN』本編で詳しく描かれなかった描写を掘り下げ、補完するエピソードが収録されている。
- ACT-1 来訪者 -ビジター-
来訪者の星でかつて引き起こされた惨劇と、人間と来訪者の回顧、そして山岡一がダークザギと出会い、自我を乗っ取られる過程が描かれる。
- ACT-2 深淵 -アビス-
海上自衛官の有働貴文がビースト・ザ・ワンと遭遇した時の様子が描かれる。
- ACT-3 復活 -レザレクション-
『ULTRAMAN』とネクサス本編との間に人類はスペースビーストに対抗するためにどのような対策を取ったのかが水原沙羅の視点から描かれる。また、最初に出現したスペースビーストであるゼロの存在が語られる。
再臨 -ドリームス-
『ウルトラマンネクサス TV COMPLETE DVD-BOX』に封入されたブックレットに掲載。新スペースビーストは登場しないが、第4の闇の巨人「ダークルシフェル」が登場する。
ドラマCD
「大決戦ドラマCDウルトラヒーローVS怪獣軍団!」として全2巻が発売。
初代ウルトラマン、ウルトラセブン、TDG、アグル、コスモスがゲストとして登場するオリジナルストーリー。
対する怪獣軍団はダークメフィスト、バルタン星人、ケムール人、メフィラス星人、ダダ、アントラー、エレキング、ゼットン、アストロモンス、2ではゴモラ、レッドキング、ザラガスなどが登場。
配信媒体
今まではHuluでしか配信されていなかったが、TSUBURAYAIMAGINATIONにて10月から配信されることが決定した。
スタンダードプランは10月にEpisode1〜13、11月にEpisode14〜25、12月にEpisode26〜37、1月にEpisodeEXと徐々に解禁されていく。尚、プレミアムプランなら全話先行配信される。
さらに10月2日に川久保拓司とのEpisode1の同時視聴番組も配信された。
偶然か否か、配信される2ヶ月前の9月1日に主題歌を担当したdoaが所属レーベルから独立して活動を開始している(恐らく配信に関して主題歌の版権がスムーズに進んだ可能性があるが、実態は不明)。
余談
- ウルトラシリーズは本作品以降、全編ビデオ撮影に切り替わっている(前作ではドラマパートのみビデオ撮影)。また、CGを作品の中に多く取り入れ、演出面でも新たな試みがなされた。
- 本作で行われた「ウルトラマンの変身者が防衛チームに所属しない」という要素(客演を除けば、作品として最初に行ったのは『平成ウルトラセブン』である)は後のシリーズで防衛チームの存在が希薄になるに連れて多用される事になる。
- ストーンフリューゲルがネクサスの鎧となる案があったらしいが、放送短縮により実現しなかった。しかし、その構想は別のウルトラマンに引き継がれることとなる。
- 現時点ではOP・ED共に途中で変更された最後のテレビシリーズとなっている(テレビ媒体以外でなら『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』で行われている)。
- 次作『マックス』以降、何らかの形で過去シリーズのキャラクターが登場しているため、2024年現在、登場した怪獣などのキャラクターが全て新キャラクターだった最後の作品であり、同時に『ガイア』以降3作連続した、ウルトラシリーズにおける「過去作要素がゼロ」である現時点での最後の作品でもある。
その他エピソード
- 当時「ウルトラマンネクサスソーセージ&ハンバーグ」なるものが販売されており、そのCMも放映されていたが、子供向け(というより子供騙し)の内容で本編との落差で子供たちの精神を磨り減らした。
- 放送短縮により、「4クール目の来訪者にまつわる話」「孤門が過去にタイムスリップする話」「千樹憐と共に働く針巣直市や尾白高志にスポットを当てる話」「憐篇以降の凪に焦点を当てた暗い話(凪篇)」等といった展開が省かれた。内容の一部については下記の動画にて言及されている。
- また、短縮の影響でカットされたシーンや撮影したものの放映されなかった回が存在する。それらは後にDVD版で収録されている。
- 同じく短縮の影響により、「平木詩織隊員写真集」なるものも撮影されていたが発売せず。
- また、短縮の影響でカットされたシーンや撮影したものの放映されなかった回が存在する。それらは後にDVD版で収録されている。
- 本作の第4話放送された日の夕方に新潟県中越地震が発生しているが、『ネクサス』は朝に放送されていたため放送中止を逃れている。
- 『ウルトラマンジード』で主演を務めた朝倉リク役の濱田龍臣氏は、幼少時代リアルタイムで見ていた。ちなみに『ジード』の音楽を担当したのは『ネクサス』と同じ川井憲次氏である。
- 前々年のダイナ、前年のガイアに引き続き、ウルトラマンフェスティバル2019において放送15周年を記念したスペシャルイベントが行われた。
- 令和元年7月30日からYouTubeウルトラマン公式チャンネルでの公式配信が行われた。TVシリーズ全37話を1週間限定で毎週火曜18:00から配信され、令和2年4月14日を以て終了した。その後、最終話はおよそ3か月後『Stay At Home With ULTRAMAN ウルトラ空想科学時間』で再度配信された。
関連動画
カットされた展開について
(子供たちの精神を磨り減らした)CM
関連タグ
ウルトラマン ULTRAMAN ウルトラマンノア ナイトレイダー
いつも心に太陽を 飛び立てない私にあなたが翼をくれた 赤く熱い鼓動
ウルトラマンコスモス→ウルトラマンネクサス→ウルトラマンマックス