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登場人物

うそつきオヤジ

うそつきなオヤジ。子供相手でも平気で嘘をつくは(その際、黒い笑顔になる)、盗み食いするはの噓臭い人物。

うそつきオヤジの娘

うそつきなオヤジの一人娘。時に相手をシバいてしまう元気な女性。面倒見の良い所もあり、容姿などはうそつきオヤジと似ていないが、あるところはソックリである。仏壇の母親の遺影に出来事を報告するのが日課。

あらすじ

ウチのオヤジは……うそつきだ。

うそつきオヤジの娘は、うそつきオヤジと二人暮らしをしている。

母親は娘を出産後に死んでしまったそうだが、騒がしいオヤジとの生活は寂しさを感じさせなかった。

仏壇にその日の出来事を報告する日課を済ませた娘は母親の遺影を見て、うそつきなオヤジがこんな美女と結婚できたことを奇妙に思っていた。

そしてある日、その答えは唐突に判明する。

二人で食事中に見ていたテレビの時代劇で、遺影の中の女性お風呂に入っているのを目撃した娘は驚愕した。

オヤジの真っ黒なうそつき顔を見て騙されていたことを理解し、怒った娘はオヤジが独り身なのは浮気が原因だという事を知る。

今まで何度も娘はオヤジに騙されてきた。

その中でも特に恥をかいた出来事……学校の授業で「イクラは何の卵?」という問題に「クジラの卵です!」と元気よく答えた事に、娘は大人になって気付くよりはマシと開き直っていた。

「勿論、言うまでもないがイクラは……そう、マグロの卵だ

ある夜、娘が寝る前に台所へ行くと、暗がりで蠢く人影を見つけた。

またオヤジが盗み食いでもしているのかと思いながら近づくと、オヤジは真っ青な顔で苦しんでいた。

慌てて駆け寄った娘に、オヤジは「ちょっと饅頭……食い過ぎただけだぁ…」と笑顔で見栄を張るも、汗だくで辛そうに呟く。

救急車で病院へ運ばれ、入院する事となったオヤジは「全然痛くもねぇし、苦しくもねえぞ」と点滴に繋がれながら笑う。

ベッドで寝るオヤジを見るのは久しぶりだと気付く娘。

昼夜問わず仕事しているオヤジとはすれ違いも多かったが、「」のために忙しく働いているのかを理解しており、文句を言う事はなかった。

彼女が小さい頃は大きく見えた姿も、ベッドの上では随分と縮んでいる事に今更ながら気付く。

「な~に。娘残して死ぬわけねぇだろ」と虚勢を張るオヤジに、娘は涙ぐむ。

検査の結果が出ると、娘は医者に一人呼ばれ、真実を知らされて愕然とする。

娘は彼の実の子ではなかった

オヤジの本当の血液型はAB型で、どうあってもO型の娘は産まれない。

病室に戻って涙を流す娘を見ると、いつものように振る舞っていたオヤジも事情を悟り、全てを語った。

その昔、ある警察官が巡回中に偶然、寂れた神社の境内にいる赤子を見つけた。

うそつきだけど面倒見の良い警察官は、その捨て子を引き取り、我が子として育てる事を決意したのだという。

オヤジが独り身なのは浮気が原因などではなく、捨て子を娘にしたからだった。

泣いている娘を昔から泣き虫だとからかうオヤジに、「こりゃあ遺伝だよ」と娘が返すと、オヤジは「素敵な娘を神様から授けてもらって、良い人生だったよ」と、自分のがばれても晴れ晴れとした笑顔を最後に……

翌日元気に退院した。

オヤジは本当にただ饅頭を食い過ぎただけだった。

娘は仏壇にその報告をすると、いつものように父娘で食事をする。

人騒がせで人が好過ぎるオヤジに、娘は呆れながらも気にかけた。

オヤジは何食わぬ顔で飯をかき込みながら、隙あらば娘の分まで奪おうとするも阻止され、落ち込む。

" 自分が居ようが居まいがこんなオヤジがモテるわけねぇんだ。 "

そんな嘘偽りのない事実に参りつつ、これからも一緒に暮らす事と、オヤジの嘘に振り回され続ける事を決心するのだった。

ウチのオヤジはAB型で、警察官で、大洞ふきの…

うそつきオヤジだ。

「あ~あ。本当に全く…〝 大っ嫌い 〟だぜ。」

余談

【応援】酔狂倶楽部震災応援ラジオ【応援】酔狂倶楽部震災応援ラジオby小雨大豆 月歌の始まり連載中酔狂倶楽部震災応援ラジオ・・・小雨大豆と酔狂倶楽部が制作したラジオアニメ。ラジオの合間にある「真と違」のコーナーを『【酔狂文庫】うそつきオヤジ オンリー』に差し替えられている。

本作では、ウソは意地悪で傷つける事もあったが、傷つけないように意地を張った偽りのない愛が隠されているものがあった。

そんな真実(ホント)を、不真実(ウソ)をテーマにして伝えていると解釈出来る。

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