概要
アンネット・バルニエル(Annette Burnier)とは、イギリスの児童文学『雪のたから(Treasures of the Snow)』の主人公。
アニメ版『アルプス物語 わたしのアンネット』では潘恵子が声優を務めた。
スイスのロシニエール村に住むバルニエル家の長女。登場時は7歳。
弟にダニー(ダニエル・バルニエル)がいる。性格は明るくお転婆だが、気が強くしっかり者。
幼馴染のルシエン・モレルとは喧嘩をしつつも大の仲良し。
だがルシエンがダニーを図らずも崖から転落させ危うく死なせそうになったこと、一命はとりとめたが片足は不自由になってしまったことで、アンネットはルシエンを深く恨むようになる。
ルシエンの償いを徹底して踏みにじり続けたが、キリスト教的な「罪と赦し」が物語全体のテーマであるため、アンネットの行いは罪として蓄積されていく。
アンネニズム
「弟に消えない傷を負わせた」という明確な動機があるとはいえ、アンネットがルシエンに行う仕打ちは陰湿かつ苛烈であり、作劇上の立ち位置は完全に悪役である。
1980年に実写映画化されているが、ルシエンと仲良くしている描写はほぼなく、演じている少女は常にしかめっ面で、ルシエンがダニーのために造った小動物の木彫りがたくさん入った「ノアの箱舟を模した木箱」を持ってくるシーンでは、手渡そうとしているルシエンから木箱を蹴り上げて破壊するという、原作以上に強烈なキャラ付けで描かれている。
1983年に世界名作劇場でアニメ化された際には多少マイルドになったが、可愛いキャラデザから想像もつかない短気、粗暴、口の悪さから視聴者に性格の悪いアンチヒロインとして受け取られ、ジャイアニズムに準えアンネニズムと揶揄された。