概要
「グリコ・森永事件」における現金受け渡しの過程で2度目撃された男で、犯人グループの一員と目された男の俗称。その風貌がキツネを連想させるような釣り目であったことに由来する。なお、「かい人21面相」と同一人物なのかどうかはわかっていない。
2度の目撃
1984年6月28日夜、グリコ・森永事件の犯人グループによる丸大食品脅迫事件で指定された旧日本国有鉄道東海道本線高槻駅→京都駅間で捜査員の動きを見張るような動きをしていた。不審に感じた捜査員は男を尾行したが、男は尾行をまくような不自然な動きを繰り返して、京都駅中央口付近で行方をくらませた。
同じ犯人グループが起こしたハウス食品脅迫事件での1984年11月14日夜の現金受渡しでは、名神高速道路大津サービスエリアで帽子を被りサングラスをかけた男が2人の捜査員によって目撃された。捜査員の1人は丸大事件でもこの男を目撃しており、同一人物と断定された。
なお、このとき捜査本部は現金受渡しで現行犯逮捕する方針を採用しており、捜査員2人は尾行や職務質問は禁じられており、警察無線で男を目撃したことと職務質問をかけたいと要請したが、一網打尽にしたいとする本部によって拒絶され、男を目撃しただけにとどまった。
防犯ビデオの男
青酸ソーダ入り菓子が発見されたファミリーマート甲子園口店の防犯カメラに写った「ジャイアンツマークの野球帽をかぶった防犯ビデオの男」も存在する。
この男はサングラスをかけており、帽子からはパーマのかかった髪がはみ出ていた。服装はベージュのブレザーでノーネクタイ、白っぽいズボン、スニーカーである。
キツネ目の男が同一人物かどうかは定かではない。キツネ目の男は年齢35歳から45歳、身長は175cmから178cm、ビデオの男は、年齢が20代から30代、身長は約170cmと捜査本部は推測している。