グリフ(NieR_Reincarnation)
ぐりふ
CV:白井悠介
「ニーアリィンカーネーション」に登場するキャラクター。
ラルスの所属する軍の隊長
『隊長として部隊を率いる青年。
戦争中、あまりに慎重な作戦指揮を取るせいで、
隊員達から「臆病者」と陰で呼ばれている。
その指揮にも、彼なりの理由があるようだが……』
(公式設定より)
彼自身は仲間を失うことを極端に恐れている様子。
なお使用されるタグはグリフの方が多い模様
出演作品 | NieR_Reincarnation |
---|---|
性別 | 男性 |
誕生日 | 不明 |
身長 | 182cm |
特技 | 完全情報ゲーム |
好きなもの | 魚の燻製 |
趣味 | お酒を飲むこと |
ある小さな拠点。軍会議室で、新入隊員が整列している。
隊長からの言葉に返事をする青年。青年の瞳に、大きな志が灯っていた。
しばらくたった夜。青年とその同僚の隊員が口論を始めた。
普段から横柄な態度をとる青年と、そんな彼に気兼ねなく話し掛ける親友のような同僚。
「お前はいつも勝手な行動ばかりだな!」
同僚が言う
「うるさい! 俺にはでかい目標があるんだ!」
青年が言い返す。
そのまま殴り合いの争いに発展し、初めはヤジを飛ばしていた周りも止めにに入るが一向におさまらない。
ガチャリと音がし、扉が開かれ隊長が現れる。
その場は静まり返り、皆背筋を伸ばし足を揃え立ち構える。
「やれやれ、またか……」と呟く隊長。騒動の中心の2人と、連帯責任で先輩隊員に罰として倉庫の掃除を命じた。
こんなことをしてなんの意味になるのか。イラつく青年に、「罰を受けるのも軍人の務めだ」と先輩。掃除を続ける他の2人の様子を見てさらにイラつきを募らせる青年。
「俺は一刻も早く戦場で功績をあげて、名誉勲章を手に入れなきゃならないんだ」
功績を上げた軍人が授与され、軍での出世が約束されると言われるもの。
金のために入隊する者が多い中、青年はそう言う。確かに彼の実力は相当な者で、ただの口だけではないのだろう。
しかし、彼は“人望”の重要さに気がついていないようだった。
数日後、重要な作戦会議が行われると召集がかかる。
そこで伝えられたのは、拠点の防衛。犠牲は最小限に抑え、敵軍を撤退させること。
青年はそれを否定し、代わりに敵軍の殲滅作戦を提案した。
ざわつくその場。青年は提案のメリットを説明するが、隊長はその提案を却下した。
なぜわかってくれないのかと苛立ちを募らせる青年。青年は自分に賛同する隊員を探すが、普段の態度に彼に肯定的なものは少なかった。親友も、少し迷ったのちに断った。
戦闘が開始された
青年は独断で殲滅作戦を進める。共に来てくれた数少ない仲間を犠牲に、彼は敵の大半を無力化した。
撤退する敵軍。自分は間違っていなかったと笑う青年。
拠点に戻る。
そこに転がっているのは、大勢の仲間たちだった。
人の焼けこげる匂い。血で溢れている。
青年は必死に足を動かして歩く。
しかし何かに転ぶ。それは先輩隊員だった。
かろうじて息のあった先輩隊員は、隊長が青年を助けようとした結果、このような事態が起きたと、息も絶え絶えに言った。
青年は隊長を探す。次に見つけたのは、左足が吹き飛んだ親友だった。
皮肉を言う親友。最後に、自分も家族のためとか言ったけど、欲しかったな、名誉勲章といい、動かなくなった。
青年は探す。涙を垂れ流しながら進む。見つけるのは仲間の死体。
やっとの思いで見つけた動かない隊長。その手をとる。
青年は謝ることもできず、咎められることもない。
自分の犯した罪の大きさ。誤解していた隊長のこと。青年は上手く話せない。
青年はそこで、手が握り返されていることに気づいた。まだ助かるかもしれない。声をかけようとする。
「ああ……お前が助かってよかった……」
隊長は、目を閉じたまま、笑顔でそう言った。
1人、帰還した青年。青年には休暇が与えられた。
自暴自棄になり、酒を飲んでは眠る、を繰り返す。酒によったまま銃に弾丸を詰めこめかみに突きつけるも、よったまま目を閉じたため倒れてしまう。
そこで目に入った一通の封書。名誉勲章の受賞と、隊長への昇格。
「馬鹿らしい……」
呟いて眠る青年だった。
悪夢にうなされ、名誉勲章の授与式の日になる。
「……俺、どうやって罪を償えば……隊長、俺に教えてくださいよ……」
青年は式へ向かう。まるでそれが償いかのように……。