概要
ゲーム『ゴーストトリック』に登場するキャラクターの一人。
国家機密に関わる罪を犯した犯罪者達が収監される《特別刑務所》の囚人。ゲームの人物一覧表記は『ウンメイノトラワレビト』。
囚人番号はD99号。名前の由来は極楽浄土の「浄土」だと思われる。英語版の綴りは「Jowd」。
前職はリンネやカバネラが所属する警察で、当時の階級は刑事。徹底した捜査によって犯人を逮捕することに定評があり、同期であり良きライバルだったカバネラとはトップを争うと同時に二人で課を引っ張っていく存在だった。
しかし五年前に自分の妻を家族の目の前で殺害した罪により逮捕され、現在は死刑判決を下されている。ただ本作の世界観では死刑宣告はかなり特殊な事例で(たとえ本人が望んでも執行されるのは難しいほど)今回の処刑も実に数十年ぶりに行われるのだが、動機不明な点等もありジョードを知る者達は一様に納得できていない。しかし本人は逮捕された頃から自分の死刑を望んでいたらしい。
他、この事件以外にも「妻以外の人間を一人殺している」と証言しているが、詳細は不明。
そんな具合に率先して死にたがっているため、自分の命を始めとした物事のほとんどに興味も関心も無く、フランクな話し方でさらりと卑屈的ないし人を挑発するような言葉を選ぶ。どれくらいかというと、リンネの頼みでジョードの脱獄を手伝うことになったシセルが試行錯誤する中、投げやり且つ誠意が無い謝罪を繰り返した末「ちょっと黙っていてくれ」と注意されたほど。そんな風にのらくらと掴み所がない振る舞いをするが、シセルにさりげなく(ただしかなり遠回しに)助言を与えたりもする。
刑事時代は周囲から「アツい男」と評され、強い正義感と分け隔てない優しさや気安さからかなりの信頼を得ており、リンネやコボーズ係官等、彼を目指して刑事を志す者も多かった。その人望の厚さは彼が死刑囚となっても失われておらず、特にリンネからは10年前の人質事件から助けてくれた“正義のヒーロー”と強く慕われている。
牢屋内ではいつもキャンバスに向かって『自分にとって忘れたくない顔』を描いている。絵の腕はかなりのもので、シセルが訪れた夜に最後の一枚を描き上げたようだが……。
※以下ネタバレ注意
ネタバレ注意
処刑原因となった妻・アルマの殺害容疑は実はジョードの嘘。彼女が死んだのは娘のカノンが彼女の誕生日を祝うために作った仕掛けがヨミエルに改造されたのが理由。
しかし当時《アヤツル者》の存在を知らなかったジョードは娘を犯罪者にさせないため、凶器を自分の拳銃に偽装した上で嘘の出頭をしたのである。自首直前に、警察時代に共に捜査した仲であるゴミ捨て場の管理人に愛用のコートを預けている。
また「妻以外の人間も一人殺している」は、10年前の冤罪事件及び尋問で心身共に追い詰められたヨミエルを指しており、逃亡する彼に威嚇射撃を行ったことで彼を刺激し、その後アシタールに体を貫かれて死亡したことを「自分勝手な正義感で威嚇射撃をしたせいでリンネを人質に取る強硬手段を取らせた」「もしアシタールが飛来しなくても自分はきっとヨミエルを射殺していただろう」という罪悪感に苛まれての発言だった。なのでジョードが最後に描いた『忘れたくない顔』は厳密にはシセルではなく、当時追いかけていた犯人・ヨミエルである。
本来ならば処刑(ヨミエルが《死者のチカラ》でオッチンドルを操って仕向けた)の時間は本編の時間帯で翌日の明朝のハズであり、それまでに彼の無実を証明するためにリンネとカバネラ達が奮闘していたが、シス司令の手回しで脅迫されたオッチンドルによって処刑の時間が今夜の11時に早まってしまう。
シセルによって死を回避することに成功し、同時に起こった停電に乗じて脱獄させたが、刑務所の外で待ち構えていたカバネラによって連行されてしまう。
なお、ジョードの脱獄は本作指折りの高難易度であり、暗闇でほとんど見えない上に、見張りの警官は暗視スコープの光で位置はわかるものの、当然隠れていないと視界内に入ったら見つかってしまう。トリツク場面で時間を止めて暗闇の状況を見ることができるが移動できる範囲でしか見られない。
そんな状況下でシセルを動かし、ジョードが隠れられる位置へ誘導させなければならない。
警官の移動ルートとタイミング、仕掛けの操作を的確かつ素早く操作しないとクリアが難しい。リマスター版では一度も見つかる事無くクリアすることが実績の1つになる。
その後も捨て鉢な態度は崩さなかったが、人違いによりカノンが誘拐されたと知ってからは己の処刑執行を止めて娘を助けるため、積極的にシセル達に協力する。