ゲーム概要
ゲームボーイカラー専用ソフト。「コスモレッド」「コスモブルー」の2バージョンがある。
宇宙調査機関ISNAのエージェントとなった主人公が、危機的状況に陥った惑星系“レインボー星系”を救う旅に出るRPG。レインボー星系では謎の軍団“クラッカーズ”が星系征服のために悪事を働いており、ボスであるクラッカー皇帝の野望を阻止することが主人公の目的となる。
このゲームは『サンリオタイムネット』の後続作品であり、世界観は異なるものの登場キャラクターやシステムが一部引き継がれている。(サンリオキャラクターは出てこない)
シナリオ原案はサンリオタイムネットと同じく直木賞作家の桜庭一樹氏(山田桜丸 名義)、オリジナルキャラクターデザインはアニメ演出家・監督の宮尾佳和氏が担当。
別冊コロコロコミックにて三鷹公一氏による漫画版が連載されていた。
ストーリー
「西暦2000年8月、我々ISNAは、未知の星系・レインボー星系からのSOS信号をキャッチした。
我々は、すぐに数人のエージェントを出動させ、レインボー星系にある7つの惑星が、クラッカーズと名乗るナゾの軍団に襲われ、とても危険な状態にあることをつきとめた。
事態を重く見た我々は、レインボー星系の救出作戦に参加してくれるエージェントを緊急募集することを決定した。この作戦は数々の障害が予想される危険な任務だ。
しかし、それらの困難を乗り越え、我々とともにクラッカーズ軍団の魔の手からレインボー星系を救い出してほしい。
キミの勇気ある志願を待つ!」
(『スペースネット公式パーフェクトガイド』より引用)
冒険の地
主人公はコクピットのワープシステムを使用し各惑星を行き来する。
レインボー星系
冒険の舞台となる星系。中心のレインボー恒星は太陽よりやや大きい。各惑星にはステーションという施設があり、その中にあるコアを使って惑星間移動を可能としている。
- レッド星
レインボー恒星に最も近い極熱の星。そのままの状態では生命体の居住に適していなく、都市は人工カプセルで保護されてる。
- オレンジ星
大気のほとんどが二酸化炭素の星。レッド星ほどではないが非常に熱い砂漠の星。
- イエロー星
オレンジ星と似ているが大気環境の違いから植物の自生がみられる。
- グリーン星
地表の大半が森と湖の豊かな星。多くの種族にとって過ごしやすい環境であり、鉱山や大河も各地に存在している。イアーフという名の衛星を持つ。
- ブルー星
ガスで構成された星で、生命体は直径50km程度の球体コロニーに居住している。このコロニーは惑星の外マントルに沿って惑星内を移動し続けてる。ウネクト、アンク、アムという3つの衛星を持つ。
- インディゴ星
ほとんどが海の星で、海洋生物が住んでいる。大気の8割が水素なため海面から上は生命が住める環境ではない。ジェアー、ゲレフ、ヘレフという3つの衛星を持つ。
- パープル星
地表のほとんどは氷で覆われ、建築物さえも凍りつく極寒の星。ISNAの作戦本部はこの惑星に設置されてる。セテクト、ケケウ、オペトという3つの衛星を持つ。
レインボー星系以外
- 地球
主人公が帰還する星。
- シルバー星
ワームホールを通って辿り着く小さな星。常に暗雲が立ち込め雷が鳴り響く。クラッカー皇帝の城がある。
- ゴールド星
ワームホールを通って辿り着く小さな星。晴れ渡る空と緑の美しいクロノス族の故郷。
奥に意味ありげな建造物があるが、入るための橋が壊れてるため入る手段はない。
- デュナミス
ワームホールを経由する星に向かう際に低確率でワープ事故が発生して辿り着く星。
登場キャラクター
ISNAの人々
- 主人公
志願したばかりの新米エージェント。コスモレッドではパワーグローブ、コスモブルーではジェットブーツという名のモードチェンジ機能を持つ武器を装備している。男女存在しており、男主人公はバージョンによって姿が異なり、女主人公は両バージョン共通の姿をしてる。
漫画版ではパンタという名前で元々は普通の小学生(姿はコスモレッド版男主人公)だったが、偶然スペースネットのソフトを拾いそれを起動、エージェント登録したことでレインボー星系に転送された。
- 司令官
ISNAの司令官。レインボー星系救出作戦の司令塔の男性。
- アンジー
ISNAの司令官補佐。作戦の陣頭指揮をとる女性。
- 博士
ISNAの研究所にいる。道具の開発や解析を担当。
- AI
エージェントの冒険を助ける人工知能。冒険に同行。語尾がカタカナになる。
- シェン
ISNAの凄腕エージェント。冒険中に何度も主人公を助けてくれる謎のエージェント。
- カイト
ISNAのエージェントで、主人公をライバル視する。対のゲームソフトの男主人公の姿で登場。
クラッカーズ
※名前の横のカッコ内は種族名
- クラッカー皇帝(クラッカー)
クラッカーズのボス。レインボー星系征服を企てた張本人。クラッカー族の皇帝と噂されるも、種族に関することの一切は謎に包まれている。
- レクス(レクスウォーカー)
洗脳ではなく自分の意思でクラッカー皇帝に従う数少ない宇宙人。種族はサンリオタイムネットにも登場したレクスウォーカー族。
ファイブクラッカーズ
クラッカーズの幹部たち。元々は出身惑星の重要な位置にする者たちだったが、皇帝に洗脳されてしまい各惑星で悪事を働いている。
- ラーイー(ドーベル)
本来はオレンジ星ソラーレの神官。物腰は柔らかで真面目。洗脳によってレクスと協力するようになりイスシス女王を国から追い出し、国を支配しようとする。ファイブクラッカーズ・大地のラーイー。
- ヴィス(ルビアン)
本来はインディゴ星の守り神。美しい宝石類が大好きで、自分の美しさにも自信がある。洗脳によって宝石類への執着を異常に高められ、コアを盗んでしまう。ファイブクラッカーズ・津波のヴィス。
- ゼアース(ユニカーン)
本来はイエロー星国王の側近であり教育係。義理堅く誠実で、国王や国民から信頼される存在。洗脳によってレインボー星系征服のために権力を行使するようになる。ファイブクラッカーズ・高速のゼアース。
- ドロワ(サラマード)
本来はレッド星アスズカ村の村長の娘。村の人々を悲しませないために自ら生贄を名乗り出る。洗脳によってコアを奪う。ファイブクラッカーズ・灼熱のドロワ。
- ティンク(ビフレイ)
本来はグリーン星の神木“知恵の樹”を守る番人。洗脳によって知恵の樹を枯らし始める。ファイブクラッカーズ・竜巻のティンク。
主な味方の宇宙人
※名前の横のカッコ内は種族名
- ゾンゾラ(クロノス107世)
サンリオタイムネットの“時の老人”と同じ姿をしたクロノス族の老人。レインボー星系に詳しく、様々な助言で主人公の冒険を助ける。昔はゴールド星に住んでいた。ブルー星に息子がいる。
- イスシス(クレオラ)
オレンジ星ソラーレの女王。突如現れた偽者の自分に国を追い出されてしまう。
- フラウ(ヌーパー)
インディゴ星オラヌの街在住。花を育てるのが得意なおばあちゃん。
- リック(ペングラス)
インディゴ星の子供海賊。船に乗せてくれたり、冒険に必要なパーツをくれたりする。
- バサラ(バサディアン)
ブルー星のヌシ。コアを持ち去り混乱を招いてしまう。サンリオタイムネットにも登場したバサディアン族。
- バンバラバッハ(クロノス)
ブルー星デセルトの闇市をつくった男。ゾンゾラの息子である。
- バリン(イーピー)
イエロー星の幼き国王。国民のために惑星の施設を充実させる。サンリオタイムネットにも登場したイーピー族。
- カマカマ(アモンフェード)
グリーン星の発明家。確かな技術力を持ち、レボリューションを駆使した発明で主人公やISNAに協力する。
- トスカ(ミーシャン)
グリーン星のストレーガに住む魔女のひとり。
用語
- ISNA
主人公が所属する地球の機関で正式名称は国際宇宙探査局。地球の発展と宇宙の平和を守ることを目的とし多くの衛星を打ち上げ宇宙中を調査している。すでに太陽系以外の星系にエージェントを派遣しパトロールも行えるほどの技術力を持つ。
- スペースネット
エージェントが持つ宇宙探査ソフトの名称。未知の星系での調査を行うのに必要で、GBC版スペースネットはレインボー星系救出用に開発された最新型。
- レボリューション
レインボー星系の住民が持つ能力の一部を一時的に高める技術。ISNAのエージェントが使えるモードチェンジはレボリューションに似ており、「エージェントの装備はレボリューションを参考にして作られたものなのでは?」という推測が作中語られてる。