「 私は依神紫苑 泣く子も不幸にする貧乏神だ! 」 (依神紫苑、スーパー貧乏神時。『東方憑依華』)
概要
東方Projectに登場する依神紫苑が自らの内側にため込んだ不運の力を解放した状態の呼称。
紫苑は貧乏神として人々から財・運気を失わせる存在であるが、失われた分はそのまま散逸してしまうのではなく「 財産は借金に、運気は全て不運に変換 」されており、変換されたものは紫苑の中にため込まれていく。そしてため込み続けると「 定期的に爆発 」してしまい、「 スーパー貧乏神と変化し、不運をまき散らしてしまう 」のである(いずれも『憑依華』)。
『憑依華』作中では双子の妹の依神女苑と完全憑依コンビを組んで富を搾取し、完全憑依における強制完全憑依と自身の貧乏神の性質が見事に適合したこともあって勝利と財の上積みを重ねていたが、とうとうその絶対優位の完全憑依も破られる時が来る。
紫苑はもともと「 無気力 」な性格であるのだが、そんな性格にあってもこれまでさんざん力を尽くしてきた女苑からその怠惰や無力、人間性までもをこきおろされると、さすがに堪忍袋の緒を切らし、その怒りをはじめとした感情をキーとして内面にため込んだ力を解放して「スーパー貧乏神」となった。
「 みんな馬鹿にしやがって そんなに言う事ないじゃない! 」(紫苑、『憑依華』)
このときの紫苑は、博麗霊夢をも圧倒する「 凄い負のオーラ 」を放つ。
紫苑の髪はふわりと立ち上がり、全身から青色のオーラが溢れ揺らめく。
紫苑によれば、今までこの状態にならなかったのは自身が本気を出すと「自分も含めて全ての者が不幸になるから」であった。しかし怒りで我を忘れた紫苑は、敵方であった霊夢ばかりか妹の女苑、そして自らさえも不幸にしてくれようと宣言し、その全力でもって弾幕ごっこに臨むのである。
「誰も得をしない 誰も幸せにならない
全員が等しく不幸の世界を見せてやる!」
「貧しさに怯えて死ね!」 (紫苑、『憑依華』)
「最強最良の異変解決巫女」
他方で、紫苑は「 負のオーラ 」の他に「 眩しいオーラ 」も内包していた。
不運の力を放つ一方で紫苑はこの輝く力も放出する。これは紫苑本人の意思ではなかったが、その放出を制御することはできなかった。
これは先の不運の放出とは異なり霊夢に沸き上がるような活力を与え、これがスーパー貧乏神となった紫苑を上回る力となる。
紫苑の放つ様々な漢字弾幕に象徴される不運の放出を霊夢の輝きが相殺し、「自らさえも不運にする」という紫苑の性質の通り、しかし紫苑の望んだものとは別の形で紫苑に敗北を与えるのである。
『憑依華』ゲーム中では紫苑の「 眩しいオーラ 」の放出後、自動的に霊夢に<「最強最良の異変解決巫女」>が発動する。ワードとしては、紫苑が展開する<「最凶最悪の極貧不幸神」>を受けたものか。
天上の貧乏神
霊夢に倒され完全憑依異変は失敗に終わったものの、紫苑は紫苑なりにその後の幻想郷ライフを楽しむことができるようになった。先の敗北は確かに敗北であったが、「新しい人生」を歩み出すこともできるようになっていたのである。
しかしながらそれは同時に自らの後始末にも力を尽くすことが求められるものともなっており、紫苑は女苑とともに新たな課題に挑むこととなる。
このとき女苑とは仲直りしていた模様。
紫苑らの課題とは、異変の影響で現側にやってきていた夢の世界の住人を確保して夢の世界に送り返すというもので、紫苑と女苑は一歩一歩解決に向けて奔走していく。
やがて夢の世界の住人たちの中にも強大な力をもつ物があると知り、自分たち姉妹の他に「 最凶最悪 」を名乗るその人物に向けて挑んでいくのである。
その人物とは夢の世界の比那名居天子であり、夢の世界の天子はその圧倒的で「 出鱈目 」なパワーを備えていた。
その前に女苑も怯むが、しかし紫苑はそのパワーを前に自らため込んだ不運の力を解放することを自らの意思で決め、果たして天上の世界で「 全人類の気質 」と「 全人類の不幸 」の、それぞれの形での無尽蔵の力が対決しようとしていた。
「 私は貧乏神 全人類の不幸を一身に背負うわ
その負のオーラも無尽蔵だ!! 」 (紫苑、『憑依華』)
「 確かにこいつは酷い 酷すぎる…… 」 (夢の世界の天子、『憑依華』)
「 ああ、なんて不憫な姉さん
でも頼りになるわー! もう最凶最悪は姉さん一人で決まりだわー! 」 (女苑、『憑依華』)
スペルカード
紫苑がスーパー貧乏神時に展開するスペルカードは次の通り。
いすれも漢字弾幕を振りまくもので、紫苑を中心に展開するものや、画面全体から大小さまざまな漢字弾幕が迫ってくるというものとなる。
憑依華
スペルカード名 | 備考 |
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貧符「ミスチャンススキャッター」 | |
「最凶最悪の極貧不幸神」 |
関連イラスト
- 「スーパー貧乏神」の別の可能性