タグの用法
2018年2月現在のpixivでは、「夢の世界」のタグには次のような用法が見られている。
一般的な用法
特定の創作に関連するもの
- フリーゲーム「帽子世界」に登場する、「ビッグママ」が創造した世界
- 遠藤浅蜊によるライトノベルである「魔法少女育成計画」に登場する「ねむりん」に関連する「夢の世界」
- 同人サークル上海アリス幻樂団による「東方Project」、または上海アリス幻樂団作品全般に登場または関係する具体的な世界あるいは象徴としての「夢の世界」
本記事では一般的な用法の「夢の世界」について記述する。
上海アリス幻樂団作品に登場する「夢の世界」については夢の世界(東方Project)の記事を参照。
オリジナル作品における「夢の世界」は下記のpixiv検索ワード例も一つの参考にpixivの各作品を、「帽子世界」に登場する「夢の世界」については「帽子世界」記事の「主な登場人物」章中の「管理人」項から「メル」の項目をそれぞれ参照。同作品においてメルは「夢の世界」の管理人である。
「魔法少女育成計画」に関連した「夢の世界」については主に「ねむりん」記事全般を参照。
なお、pixivでは「夢の世界の~」や「~な夢の世界」など「夢の世界」の語を文章的に含むタグも様々に使用されているため、検索において最大数「夢の世界」タグを通して作品を求める場合は部分一致検索を、特定の創作に登場するものなど具体的に求めたい「夢の世界」が定まっている場合は作品名などと「夢の世界」の語を併記した検索ワードを用いるのも有用である。
pixiv検索ワード例
- オリジナル作品※
- 「帽子世界」
- 「魔法少女育成計画」
- 「東方Project」等上海アリス幻樂団作品関連
※ただし作品によっては「オリジナル」などのタグを併用していない作品もあるため、その場合は「夢の世界」の表記をベースにしつつ特定の創作に関するワードなどをマイナス検索で候補から除外するのも方法の一つある。
pixiv検索ワード例(マイナス検索の一例)
一般的な用法による「夢の世界」
「夢の世界」の表現には様々なニュアンスや用法がある。
主に比喩表現で使用される「夢の世界」
例えば比喩として多用されるものとしては現実離れした、まるで理想世界のような光景などを指して「夢の世界」という表現がある。「まるで夢のよう」という感覚と同種のものと言えるだろう。
それは自然や天然の美しい風景であったりすることもあれば、絵画などの芸術や建築、あるいは広域の空間に人の手が作り出す、「夢のような世界」の表現であったりもする。
例えばウォルト・ディズニー・カンパニーによる「ディズニーランド」(さらに広義には「ディズニーパーク」)はその徹底的な管理でもって現実とパークを切り離してファンタジックな「ディズニー」の世界を表現する。ディズニーランドは「夢の国」と例えられることがあるが、これもまた一つの「夢の世界」の姿と言えるだろう。
一方、理想世界としてではなく現実には成し得ない空疎な、絵空事を指すニュアンスのものとして「夢の世界」の語が用いられることもある。「所詮は夢の世界の物語」と言えば、例えば「夢想家の戯言」とも「捕らぬ狸の皮算用」とも言い換えることができるだろう。
理想世界(夢のような現実離れした素晴らしい世界)、とは別に、「失ってしまった何かが実現している世界」などを指して「夢の世界」とする場合もあり、全面的にポジティブな夢の世界ではなくバックボーンに哀切の念などを含んだ、より複雑な心理による「夢の世界」の姿もまたある。
他方、現実に対する比喩表現ではなく、眠りを通して見る「夢」にまつわる表現においても「夢の世界」が用いられることがある。その一つが「夢を通して体験している世界観全般」を指したものとしての「夢の世界」という表現である。
一般に、夢で見ているものは現実ではない。
お腹いっぱい食べる夢を見たとしても、その瞬間にシンクロしてどこからか物理的に胃腸に同じ食物や水分などが収まっていくわけではない。プールで泳ぐ夢を見ているからと言って、水の上や水の中で眠っているとも限らないし人間の場合は眠りながら泳いでいるとも考えにくい。夢の中で出会った相手に現実で出会ったとしても自分の夢の中での会話の続きをそのまますることはできない。
現実では見たこともないようなモノを見る、荒唐無稽な現象を体験する、出会ったことのない誰か、何かに出会う。
でもそれらを不思議と受け入れていることもある。
なぜならばこれらはすべて「夢の世界」の出来事だからである、といった具合である。
この他「夢の世界に行く」という表現で「眠っている」ことを表すこともあるなど、「夢」が「眠り」という生理現象との不可分のものであるのと同様に「夢の世界」もまた「眠り」との関連性を表すことのできるものでもある。
神話・創作などに登場する「夢の世界」
「夢の世界」は様々な神話や創作にも登場しており、例えば不思議の国のアリス(ルイス・キャロル)など、「夢の世界」での冒険が語られる作品や、南柯の夢(李公佐、「南柯太守伝」。「槐安の夢」とも)にみる20年の栄華を極めた夢を見た故事など、「夢の世界」を通した物語、哲学なども生み出されている。夢を食べる妖怪としての「獏」なども夢の世界と関わりをもって語られる存在として日本でも馴染みがある。
創作のすべてが実はすべて「夢の世界」での出来事だった、とする物語の終結の仕方などは今日では「夢オチ」とも呼ばれており、その賛否はともかくとして、これもまた結末から翻って「夢の世界」を舞台とした物語の構成の在り方の一つだろう。
時には胡蝶の夢の視点やギルガメッシュ叙事詩にみるギルガメシュの見る予知夢といった神話的な「夢」、あるいは「マトリックス」(映画。アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー両監督作品)のような夢世界的なサイバースペース・バーチャルリアリティとリアルの交差や干渉というSF的観点においても夢的な位置づけが語られることもあるなど、「夢の世界」は古今東西に多様なかたちで表現されている。
また、先述の現実への例えとしての「夢の世界」が一般に理想的・肯定的なニュアンスや無理難題に対するネガティブ評価としても用いられるように眠りを通した夢全般に包括される「夢の世界」のニュアンスにおいても中立的な心象の夢をはじめ悪夢など一般にネガティブなものも「夢の世界」の一つとして表現され得る。
夢の世界で、現実では失ってしまった誰かと再会し、泣きながら目を覚まして現実と対比した夢の世界になお心が掴まれ続ける様などは、夢の体験と現実からの渇望というの両方のニュアンスで「夢の世界」と接するものとも言えるだろう。
ゲーム作品によると
下記の作品のキャラクターが夢の世界での死についてを語る事がある。
- 悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲:アルカード「夢の世界での死は精神の死だ。抜け殻のまま永遠に彷徨うがいい。」
- モンスターメーカーⅢ 光の魔術師:影の塔のボスパリュ「ユリーシカ姫の 夢の中は 住み心地がいいのよ‥出て行く気はないわ ここで死んでも もとの世界では 無事よ けれど いつまでも 夢から覚めないからそのうち やせこけて 死んでしまう・・そして その魂は 私達の物になるのよ さあ・・かくごを おし!!」
- ロマンシングサガ3:シャール「夢魔に負ければよくて死、悪ければ全てが夢魔に乗っ取られる」。
関連イラスト
- 眠りを通した「夢の世界」
関連タグ
夢(「夢」全般に関連するタグが記載されている記事)
※二次創作用語だが、架空のキャラに出会うということは、架空の世界に触れるということでもある