概要
広義にはコンピュータ同士によるネットワーク上の仮想空間であり、特に仮想空間内部の状況、景色等を意味している。視覚的には現実よりもビビッドな色彩や特徴をデフォルメした描写、水中あるいは無重力状態のような地面に縛られない配置、対象や自分の情報を示すスクロールバーのようなモノを空中で任意に出力できる、等の特徴を挙げることが出来る。
現実のインターネットやSNSを指して言うことも出来るが、あまりにも多義的に使われすぎた結果発言者毎に指示している概念が食い違う事が多い。
創作においては主に、
- コンピュータの内部やネットワークを、三次元空間のように描いて可視化したもの
- 三次元を、バーチャルリアリティで再現して作られたゲームなどの世界
- 電脳に依存した実質、非実質の異世界
……といった空間や世界を表現するために用いられる。
ただし上記に当てはまらないものや、上記の要素を組み合わせたものも多くある。
創作の分野では、SFの一ジャンルであるサイバーパンクものの記述から用いられるようになったが、現在はサイバーパンクに限らず広く認知されている。
細部の装飾に「電子基板」「ワイヤーフレーム」「幾何模様やグラフ」「デジタル数字」「二進数の0と1の数字や、プログラム言語のような文字列が滝のように流れ落ちている」などの他、「曼荼羅」「ステンドグラス」といったモチーフが使われることも多い。これらの共通点としてある程度規則的に交差するナニかが上げられるだろうか。
当然ながら現実には存在せず、上記のように定義が一定しないのも作家の個性によって捉え方がピンキリな所為もある。もとより脳に電極を埋め込む、あるいはヘッドギアを被る等をしてそう簡単に認知を自由自在に出来た事例は存在せず、複合的な感覚器官の統合によって得られる「現実」をそう易々と人の手で再現できないのが実情である。とはいえ、そこを夢想するのがSF創作者にはたまらない魅力ととらえられたのも事実であり、長年多くのクリエイターを介して様々なイメージモデルが試行錯誤されてきたのも事実である。
別名・表記揺れ
2021年1月現在のpixivでは、「サイバースペース」よりも「電脳世界」タグの方が多く付けられている。
サイバースペースを題材にした作品の例
実写
電光超人グリッドマンシリーズ
漫画・アニメ・ゲーム
ガンダムビルドダイバーズシリーズ
攻殻機動隊シリーズ
ゼノサーガシリーズ
デジタルモンスターシリーズ
ロックマンエグゼシリーズ
流星のロックマンシリーズ