概要
配線を施した基板に電子部品を配置することで電子回路として動作するようになり、電子機器が使えるようになる。プリント基板が最も代表的。
パソコン、ゲーム機、アーケードゲーム筐体、周辺機器、家庭用の調理家電等々、電子回路を複雑に組み合わせるコンピューターの類には必要不可欠な電子部品。
例えばSDカード、USB、ハブ、ゲーム機専用のカートリッジ、ゲームカード(Switch、PlayStation VITA)等々の身近なものにも使われている。
クリアカラー
ちなみに基板に着色されている緑色は、単なる回路と基板かを識別するために配色されたものではなく宇宙服などの電子部品にも使われているソルダーレジストと呼ばれる絶縁膜。
フレキシブル基板
通常の基板(リジッド基板)と異なり、柔軟性を持ったフィルム状の基板。フレキ基板とも。耐熱性プラスチックであるポリイミドが主に用いられ、その素材色である茶~オレンジ色をしている事が多い。電子部品が実装しづらい(補強版が必要)事もあって、かつてはケーブルの代わりのような塩梅で補助的に用いられる事が多かったが、スマートフォンなどの小型電子機器では厚さを削減するため従来より多用される。
フレキ基板とリジッド基板を貼り合わせて、部分的にフレキ基板の柔軟性を持たせた「リジッドフレキ基板」も存在する。
「基盤」は誤記
しばしば「基板」が「基盤」と書かれることも多いが、これは明らかに誤記である。
JIS規格の用語でも「基板」が正しい表記であり、プリント基板の略称として使われる
「PWB」や「PCB」もそれぞれ「Printed Wiring Board」「Printed Circuit Board」の略なので「板(Board)」である。
こういう間違いが未だに起きるのは初期のワープロ専用機や初期のワープロソフト、電子辞書では「きばん」と入力しても「基板」ではなく「基盤」としか出てこなかった。ここに誤字の認識がなくてそれが「当たり前」かつ「正しい」という思い込みが未だに誤記として使われる元凶となっている。当時は電機や電子関係に関わっている人や趣味の傍らで楽しんでいた人などはわざわざ単語登録するしかなかったのである。(今でこそ日本語変換ソフトでは普通に出るが、変換候補表示中にちゃんと意味まで説明しているのはATOKとGoogleIMEぐらいであろう)
自作基板
ちなみに基板は電子工作において自作可能であり、感光基板作成キットというものを使うと自作電子機器で有効活用できる。
ただし、回路の作成の知識は必要であり少なくともCADでの回路の原本の作成が推奨される。
時にこの自作基板の原本が公開されている事もあり、これを利用すると設計の手間が省ける。なお表面実装ではない場合は部品の足を通す穴は自分で開けないといけない。