概要
チェンバロ(Cembalo)は、ルネッサンス期、バロック期にヨーロッパで広く用いられた鍵盤楽器である。英語ではハープシコード (harpsichord)。
ピアノとは白黒が逆転した鍵盤を押すと内部機構が鳥の羽の軸(現在は合成樹脂製)でできたピックを押し上げ、筐体内部に張られた金属弦を引っ掻くようにして鳴らす。この撥弦位置が弦の端に近いこともあって高音に行くに従って硬い澄んだ音が出る。
この構造上、一度弦を弾いたピックは元の位置に戻る際どうしても弦に触れてしまう、また、鍵盤の強弱で音量に変化は付けられないという欠点もあった。
ピアノの隆盛によって音楽シーンから姿を消しつつあったが、バロック調には欠かせない音であり今も活躍している。