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ネオヴィクトリアン

ねおゔぃくとりあん

大英帝国ヴィクトリア朝(19世紀半ば)時代の服飾文化を現代流にアレンジしたファッション。蒸気と煤煙の世界を渡り歩くための装束。
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曖昧さ回避編集

1.「もし、ヴィクトリア朝文化がそのまま継続して発展していたなら?」という仮定のもと、現代の感覚でデザインされる、ヴィクトリア朝時代のファッション。

2.スチームパンクの別称。

本記事では主に2の世界観を前提として説明する。


ヴィクトリア朝とは編集

 イギリスにおける、ヴィクトリア女王の統治時代(1837年~1901年)を指す。

 産業革命による工業の機械化が進展した大英帝国の絶頂期であり、美術の分野においても爛熟期にあった。服飾文化の実用性重視時代への過渡期にもあたり、それまでの装飾性が変化しながらも引き継がれる一方で、機能性に基づいたデザインも広まりつつあった。

 蒸気機関の隆盛期と重なるため、「スチームパンク」と呼ばれる創作ジャンル内に登場する服飾文化の主要なモチーフとして、ヴィクトリア朝大英帝国のものが参考にされ、次第に大胆なアレンジが施されるようになっていく。


スチームパンク的服装編集

 スチームパンクとは、言うなれば「煤だらけの世界」。

 「スチーム」が指し示すところの蒸気機関とは、湯を沸かすことで発生する蒸気が生み出す圧力を用いて機械を駆動させる外燃機関である。熱はもちろん火力由来であり、燃料といえば石炭を意味していた。産業革命以降、イギリス都市部が深刻な大気汚染の只中にあったことは、記録をさかのぼるまでもなく容易に想像できるだろう。そしてスチームパンクが描き出す世界で、蒸気機関は実際の歴史をはるかに超えて目覚ましい活躍を見せる。

 何千何万という蒸気機関が毎日せっせと石炭を燃やし、煤煙に包まれた世界で、人々がどのような格好をして出歩いているのか――そこがネオヴィクトリアンの出発点である。どう考えてもディストピアだが、ネオヴィクトリアンも陰鬱な世界を陰気に彩る大事なエッセンスなのだ。


  • 傘・帽子・外套

煤が降ってきたっておかしくない。まして、雨がちなイギリスのことだから、煤混じりの雨でずぶ濡れになるのは願い下げだったに違いない。


  • ゴーグル・マスク

汚染された大気の中へ剥き出しの粘膜を晒すなんて狂気の沙汰。馬車を操る御者などは相応の装備を身に着けているだろうし、もしかしたら馬用の装備もあるかもしれない。


  • 鋲・バックルなどの金具(真鍮製)

金属製品の大量生産によって服飾にも金属部品が多く使われるようになったことだろう。丈夫な鉄製もいいけれど、磨けば金色に輝く真鍮製も人気が出そうだ。


  • グローブ・ベルト・ブーツ等の皮革製品

蒸気機関を素手で弄るのは危ないかも。一方で装身具が増えれば固定用のパーツも増える。なんだかよくわからないガジェットで前身をゴテゴテにコーディネートするのもネオヴィクトリアンの持ち味である。


関連タグ編集

スチームパンク キャラクターデザイン

ヴィクトリア朝

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