概要
「────────────“生きる”って、簡単じゃ……ないんだよな」
プロフィール
年齢 | 10代 |
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所属 | アラバキア王国辺境領 オルタナ義勇兵団 |
職業 | Class:盗賊 |
所属Ⅰ | Guild:盗賊ギルド |
所属Ⅱ | Clan: |
役割 | 偵察 , 側面支援 → リーダー及びアタッカー , 偵察 , 側面支援 |
愛称 | ハル(ユメやメリイから) , パルピロ(ランタからおふざけで) |
CV | 細谷佳正 |
人物
本作の主人公で、物語の語り手でもある。
生まれついて眠たそうな目つきをしている至って普通の青年。自らが凡庸な人間であることを強く自覚しており、主人公でありながら存在感はやや薄い。
グリムガルに辿り着いた身元不明の少年少女達の1人であり、場の進行に流されるまま義勇兵見習いとなって余りのメンバー達とパーティを組んだ。
相談の結果、チームの役に立てるという基準のもと選んだ職業は、王道的な主人公にしばしば見られる勇者系の職ではなく、なんと『盗賊』。
ギルドにおける彼の担当者はバルバラで、7日間の手習いの末に彼女から贈られた盗賊の通り名は【年寄り猫(オールド・キャット)】。ちなみに命名の由来は「年老いた猫みたいに眠そうな目をしているから」とのこと。 「生まれつきなんですけど...(泣)」
日常においてはパーティのメンバー達と義勇兵宿舎に寝泊まりしており、少し稼げるようになるまではパンツも買えていなかった。
夜更けには、グリムガルの空に耀く紅い月を眺めたり、飲み物片手に庭でマナトと静かな語らいをすることもしばしば。
宿舎内での女子達の普段着に危機感を覚え、宿舎内で着る私服があってもいいだろうと提案したのは彼である。
性格は基本善良で常識的。仲間のことを大事に思っており、あるパーティの転機に役割が変わってから以降は一層、常に仲間の安全を最優先に心掛けるようにしている。
普通に面倒くさがりでもあり、将来への不安など悩み考え込むことも多く他人への劣等感も強いために人と話す際には頼りない事もしばしばであるが、物語の語り手というだけあって、パーティの仲間たちそれぞれの事をよく見ている(マナト談)。
「~するしかない」と何度も諦念に至りながらも、それでも前に進んでいくタイプ。戦闘でもクリーチャーたちに恐怖を感じることは多々あるものの、それでも奮起して積極的に攻めていく。
物語が進むにつれ、仲間に対して理解や共感を示す努力が見られるようになる。
異性に対してはそれなりに年齢相応の男児らしい興味をもっているが、劣等感などもあってか恋愛に関して自分を抑えている節があり、パーティの女子に恋愛感情を抱くことはないと結論付けている。
能力
特に一際優れた能力があるという訳でもなく、自身をあくまでも凡人として認識している。ただし客観的に見れば、グリムガルで生きてゆくには必要な事とはいえ、パーティの為に考え行動する姿は十分立派な頑張り屋さんである。
職業である『盗賊』としての腕前についてはいまだ成長段階と言える。バルバラのドS訓練のおかげもあって、スキルの修得はちゃんと進んでいるようである。
パーティ内では偵察や近接戦闘における側面支援などを担い、アタッカーとしても敵の背後から奇襲する戦法を得意としている。使用する武装は基本的にダガー一振りである。
作中、仲間のことをよく見ていた観察力が功を奏し、それぞれの役割と戦い方を意識し始めてからは連携も上手くなっていった。
また作中序盤からはクリーチャーとの戦闘において、時折、謎の“光る線”を目にするようになる(5.2項 特技(アーツ)にて後述)。
異世界ファンタジー系主人公のように無双できる特殊能力がある訳でもなくかなり地味な立ち位置からのスタートではあったが、徐々に経験を積んで成長していっている模様。
戦闘スキルについては、サイリン鉱山の冒険までに“バックスタブ”や“スワット”、“スパイダー”などを修得している。
人間関係
・マナト
パーティーをまとめる優秀なリーダー。ハルヒロにとってはグリムガルで初めて友人らしい関係を築けた間柄。
・ランタ
何かと突っかかってくる口の悪い調子者。ツッコミ役になるのは大抵ハルヒロ。相性は良くもあり悪くもあり。
・モグゾー
穏やかな料理番で、心強いタンク。彼が思いきった戦法を執れるよう、防具を揃えるのに協力する。
・ユメ
天然な女の子。ハルヒロを「ハルくん」と愛称で呼ぶ。互いの相性は良好で、信頼に足る仲間。
・シホル
優しくも控えめな女の子。少しずつ頼もしく成長し、段々とリーダー補佐役が板につくようになってきている。
・メリイ
新しくパーティーに迎えた神官。心を閉じている彼女と本当の仲間になろうと努め、次第に彼女からも信頼を預かるようになる。
・クザク
新しくパーティーに迎えた聖騎士。次第にパーティーに欠かせないタンクに成長していく。グリムガルではハルヒロたちの後輩にあたる義勇兵。
・レンジ
同期の義勇兵で、別のパーティーを率いているリーダー。作中初期からかなりの猛者として腕を上げている。
・バルバラ
盗賊ギルドの凄腕盗賊。ハルヒロの担当者。ドSな美女。ハルヒロは「先生」と呼んでいる。
関連イラスト
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ネタばれ注意!
リーダーとなって
作中序盤において、ダムロー旧市街で鎧ゴブリンやホブゴブリンの群れに急襲された際、パーティーを率いまとめ上げていたリーダー マナトが致命傷を負わされ、死亡してしまう。
また、マナトは死に際に謝罪の言葉と仲間達を託すという意味の遺言をハルヒロへ遺して逝った。
これ以降、仲間の死に対する悲しみとパーティーメンバーの不和といった苦難に相対しながらも、新たな神官 メリイを加え、マナトの仇討ちの為に執拗なゴブリン狩りを進めてゆく。
自然な流れとまでは言えないがパーティメンバーの牽引役として務め、サイリン鉱山のデッドスポットと戦う頃には既に実質的なリーダーとして機能するようになっていった。
リーダーとしては、仲間の命と安全を常に優先させる慎重な姿勢を執る為、ランタからは「臆病者(チキン)」と罵られることも。
他のパーティのリーダー達と自身を比較し、リーダーとして本当に自分が相応しいのか常に疑問を抱いてもいる。
原作2巻(アニメは原作2巻まで)以降では黄昏世界〈ダスクレルム〉において、危険を冒すタダに対して意見を述べたり、ヒュドラたちに追い詰められた状況でゴッホたちを説得したりと自分の意見を徹す姿勢が見られるようになる。
サイリン鉱山ではデッドスポットの追撃からパーティを何とか逃がすため、決死の選択を取って自ら囮となる。かつてのマナトを想起させるようにパーティの行く末をランタに託したハルヒロは、片腕を骨折し且つ逃げ場の無い絶体絶命の状況下でデッドスポットとの一騎打ちに臨んだ。
特技(アーツ)
作中序盤より、彼はクリーチャーとの戦闘中、ごく稀に【光る線】を目にするようになる。
これを捉えた際は身体が理屈抜きで動き、線にダガーを沿わせて的確に一撃見舞うだけで敵を高確率で絶命させる。
これは戦闘技術(スキル)や魔法などとは違い訓練では獲得できない力であり、技術というよりは「閃き」に近い必殺の瞬間・・・・いわばクリティカル現象である。
義勇兵であれば誰でも1度や2度位は体験し得る現象だが、ハルヒロは1日に1度あるかないかという頻度で発現しており、他人より多い傾向にある模様。ただしバルバラからは油断は禁物であると釘を刺されている。
誰もが修得し得ないこのような独自の力は特技(アーツ)と呼ばれ、自らを凡庸と低評価しているハルヒロにとっては間違いなく1つの“天賦の才”と見ることが出来る。
デッドスポットの一騎打ちにおいてもこれが発現し、無我の境地のなかで、スローモーションになった世界にて脚は水音を立てるように駆け、デッドスポットの振るっていた大剣を破壊して自滅に追い込んだ。特技によるものとはいえまったくもって見事な勝利を掴み、賞金首を単独で討ち取るという大金星をあげることとなった。