ヒメほわ
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ひめほわ
「ヒメほわ」とは『SHOWBYROCK!!』のキャラクター「マシマヒメコ」と「ほわん」のカップリングタグである。
『SHOWBYROCK!!』の登場キャラクター、マシマヒメコとほわんのカップリング。
ふたりはバンド「ましゅまいれっしゅ!!」のメンバーであり、アニメ登場後はしばしば婦々として扱われる。(ほわヒメやほわマシとも呼ばれ、公式生放送でのスタッフの発言はほわヒメ。)
一見、ヒメコの方がほわんに対する依存心が強い様に見えるが、実はほわんの方も、負けじ劣らずにヒメコに対する依存心が強く、ヒメコが大ファンであるクリティクリスタのロージアとの対面で舞い上がっていたのが切っ掛けで、ほわんは『胸の奥がちくちくする想い』に駆られてしまっていた程。
もしかすると、ほわんの方にヤンデレの気があったりするかも…しれない?
決定的になったのはやはりSHOWBYROCK!!ましゅまいれっしゅ!!6話のヒロメネスからであろう。
5話で心が揺らいでしまい、暗い過去から疑心暗鬼になり荒んでいたヒメコ。
海岸沿いで二人は想いをぶつけ合い、ほわんの純粋な気持ちと優しさに心が開くシーンは涙なしには見られない。
それ以降、ほわんからのスキンシップも増し、ヒメコが言いくるめられている(ヒメコ側もまんざらでもない)場面もかなり多い。
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『とにかく、栄養と休養を取ることです。発熱というのは、体内の悪いウイルスを退治しようと、身体が攻勢になるために起こるものですから、肝要なのは体力を蓄えることです。固形物が食べられないのでしたら、無理のない範囲で、生理食塩水や滋養的なスープなどを飲ませてあげるのが良いと思います』 『ですが……これらは知識の話に過ぎません……。デルミンにも高熱を出した経験はありますが、デビルミント鬼龍族は他のミューモンより熱に強いので、デルミンの経験がどれだけほわんさんに親身になれるのかは、わかりません。特に、心のことになると尚更です』 『はい、心です。身体がよわよわになると、自然と心も弱くなります。そして、心がよわよわになると、身体はもっと弱ってしまいます。しかし、これと反対に、心を強く保てば、不思議と身体も楽に感じるものです。なので、まずはほわんさんを安心させてあげることが、ほわんさんには一番良いのではないでしょうか』 『いえ、むしろこれくらいのアドバイスしか、デルミンには出来ませんから。……しかし、ほわんさんがそんな様子だと、お見舞いに行って気を遣わせてしまっては、却って良くなさそうですね』 『そうですね、わかりました。昨日、商店街の方にみかんを頂いたので、明日持っていきます。とってもおいしいやつです』 * 『う〜ん……あとはー、そうだ! お母様はおでこにキスをしてくれたよ! あれがどんな薬よりも一番効いたなぁ〜』 『いやいや、それがさ、去年か〜……一昨年? に熱出したときにもされちゃったんだけどね、やっぱりふわっと身体が楽になるの! 不思議だよねぇ。だからさ、ヒメコもほわんにしてあげたら良いよ!』 『ええ〜、ほわんなら絶対喜ぶと思うのにぃ〜』 『そっかー……。じゃあ、えいやっと村でやってた療法を試してみるとか? 馴染み深いことをしてもらったら、きっと安心するんじゃない? 前にほわん、たまご酒がどうとかって話してたことあったよね。たまご酒なら液体だし調度いい!』 『うんうん、それがいいよ! ところでヒメコぉ……お見舞いとかって……』 『あ、そうなの! じゃあ明日、デルミンと一緒に行くね! 欲しいものがあったらなんでも言ってね!』 *** こんばんは。 ほわんちゃん、アニメや4コマで、意外と涙の描写があるんですよね。意外とっていうのは、個人的にほわんちゃんには「強い子!」な印象を抱いていたからですが、でもその強さって、額面通りな心のマッスルというのではなく、物事をどこまでも素直に純粋に受け止める心というか、正直に笑って正直に泣いて、そういう純潔な生き方そのものに感じた印象だったんだろうなと思います。それで言ったらヒメコちゃんも超良い子なわけですが、まぁつまり、そんな風に二人のことや二人を取り囲む世界のことを知ろう知ろうと掘り下げていく度に、やっぱりほわヒメなんだよなぁ、という気持ちが強まるなぁ、という話です。 ところで、兼ねてから気になっていたことをここで話そうと思います(唐突)。本文とは直接関係ないので、読み飛ばしていただいても構いません。なお、ややこしくなるので出典は一先ず『ましゅまいれっしゅ!!』関連のみです。 さて、その気になる事物というのが、【SHOW BY ROCK!!における「人」という言葉について】です。 既に、上にある「二人」という表現に違和感を抱いた方も居るかもですが、SHOW BY ROCK!!の世界では、我々の世界における「人」の概念は全て「ミューモン」と呼ばれる音楽生命体に置換されてます。例えば、「あの人」は「あのミューモン」になり、「人道」は「ミューモン道」になる、といった具合です。SHOW BY ROCK!!の世界に人間は存在していませんから(多分)、この原則は世界観に深く寄り添っていて大好きです。 しかしその一方、アニメで「他人」や「一人」という言葉が出てきたり、4コマで「大人」という単語が明記されたり、キミラプの歌詞にも『本当に好きなヒトに出逢えたんだ』とあり、アプリのホームでもデルミンちゃんが「やさしい人」と発言してたり(これは誤植な気がする)、一部でガッツリ「人」が使われてるという側面も事実としてあります。 今回の本題は、一見して甚だしいこの齟齬の中にある整合性を探ろうというものです。 まず、「人」の扱われ方の傾向として「ミューモンにまつわる熟語には多用されているが、歌詞等を除きミューモン単独を指す際には常用されない」と分析できます。さらにここから、サウンドワールドにおける「人」という言葉の性質は、 ①漢字文化に「ミューモン」を適応させるための便宜語 ②単語として用いた場合は詩的効果を持つ ものであると推察されます。 【①の性質】 人類世界での「人」を使った熟語の数はご認識の通りで、≒人であるミューモンに関する言葉も同じ数だけ存在するはずです。ですが、「ミューモン」という言葉はその語感から取り回しが悪く、他の語句との食い合わせもまた然りです。「人」の字はそのような背景のもと生み出されたのではないかと考えられます。 【②の性質】 しかし、より便利な呼称があるにも関わらず、「ミューモン」という言葉は淘汰されないどころか、むしろ「人」の字が出てくるとビックリしてしまうくらい、強力に世界に根付いています。今回の目的は整合性の確保にあり謎の究明ではないため、その状態に至った理由の考察は割愛しますが(本当は思い付かなかっただけ)、ともかく、「人」という言葉は「歌詞に使われるくらい浸透しているが、生活ではまず使われない」状況にあるということです。そして、この敷衍性と稀有性を一挙に説明するのが、詩的効果となります。要はポエミィな語句なのです。或いは、「拙者」や「汝」等のように古めかしい言葉であるとか、友だちのことをわざわざ「朋友」とは言わない、程度な位置付けであることも考えられますが、キミラプの歌詞を見るに、『大好きなヒト』と、より平易かつポピュラーな文脈の中で用いられています。つまり、簡単で馴染みがある訳です。また、一口に詩的と言っても幅がありますが、ミューモン呼びが徹底されているらしい風俗からして、例えばひらひら舞い落ちる雪に「見て、天使の羽毛が落ちてきた……」と言うような、そう呼称すること自体に一定以上の情緒性を孕ませる効果があるのでしょう。 さて、拙速な論述をしたところで、だからなんだという話になるんですが、この仮説が正しいとした場合、下記のような解釈が可能になります。 ヒメコちゃんが『キミのラプソディー』で綴った『好きなヒト』という言葉はただの人称代名詞ではなく、我々がその五文字から通常感得しうるエモーショナルの限りを大きく超えた、様々な情や想いがもうめいっぱい込められた、ミューモンにとって特別な表現である。 ということです!!!! やっぱりほわヒメなんだよなぁ。 (……とかなんとか宣いましたが、実はアニメでは全然ミューモンのことを人人言いまくってるんですよね。設定が曖昧だったのか、メタ的な理由なのか、もしくは、人類の尺度とは異なる基準が存在するのか……はて……)13,261文字pixiv小説作品心音が鳴るように
「ほ、ほわん……」 テレビがコマーシャルに入ると、ヒメコちゃんは腰を痛めたばっちゃみたいな窮屈な声を出して、うちを抱いてくれてた腕を強くした。 「ごめん……そろそろ……」 「あ、痺れちゃった? ごめん降りるねっ」 急いでヒメコちゃんの脚から降りたけど、慌てたのが良くなかったのか、ヒメコちゃんはお口をパクパクさせながら声にならない声をあげてて。 「ほわわっ、ごめんねヒメコちゃん……痛かった?」 「い、痛いっていうか、痺れてるっていうか……放置しとけば、だいじょうぶ……」 そう言ってからヒメコちゃん、脚の痺れが強くなったみたいで、くぅ〜っ! っと目をギュッとした。 前に、ちょっとしたきっかけでヒメコちゃんに抱っこされながらテレビを観たことがあって、うち、それがとってもうれしくて、何かの機会にそのことをヒメコちゃんに言ったら、ふふふ、「たまにならいいよ」って言ってくれたの! でもヒメコちゃん、正座もあんまり得意じゃないくらいだから、すぐ痺れちゃうみたいで……。もしかして、うちちょっと重い? あ、でもね、ヒメコちゃん全然嫌な顔しないで、控えたほうがいいかなってうちが思ったときも、あたしのことはいいから、ほわんのしたいようにしな──って! えへへ。それに今日もヒメコちゃん、きっとCMまで我慢してくれたんだろうし、ふふっ。ヒメコちゃん、やっぱり優しい♡ そう思ったら、うち、またヒメコちゃんにくっつきたくなってきて、ジリジリにじり寄って、ヒメコちゃんの腕を抱き締めて、むぎゅうって全身をヒメコちゃんにくっつけた! 「うひあぅ!? あしは触っちゃダメだってばぁ!!」 「ほわわっ、ごめーん!!」 *** こんばんは。 STARS!!が始まりました。ましゅましゅちゃんたちが「私達だけの物語」から飛び出して、外の世界に影響を受け・与え、どんな成長をしていくのかすごく楽しみです。というかもう既にOPの大きなステージで演奏してるほわんちゃんを見、「北国の小さな村で大根掘ってたような子があああああああ」と大泣きの体であったりもします。 その一方で、Under North Zawaから離れた訳ですから、あのあったかいヒメコちゃんのお家からましゅましゅちゃんたちが離れていってしまうのは、少し寂しくもあります。上京を見送る親の気持ちでしょうか。2,816文字pixiv小説作品- #コンパス×ましゅまいれっしゅ!!
Reversible Girls
キャラが次々出るのでタグが無限に増えてどうしようかとなってます。 これからはUNZでのましゅましゅの話や、出せたらどこゆびさんたちも出す予定です。8,539文字pixiv小説作品 キミ色
「……事件の匂いだ!」 「すんすん……ああ、確かにこれは新しい油の匂いですね……。すごいですルフユさん、きっとこれから並ぶコロッケは特別おいしいやつです。おやつに食べていきましょう」 「えっ! そんな匂いがわかるの!」 「エッ。ルフユさんが言い出したのでは」 「あー……。いやあ、私はなんとなくその、会話が途切れちゃってたから、なんか、とりあえず盛り上げようかなーって……良い匂いは実際してたし……」 「そうでしたか。でも、デルミンだけでは気付けませんでしたから、ルフユさんのお手柄です」 「えへへ、そう〜? ルナティック・シックスセンス……。でも、新しい油ってそんなに違うものなの?」 「ぜんぜん別ものです。ナマズとウーパールーパーくらい違います」 「出たな……! デルミンセンスの絶妙にわかりづらい喩え……!」 「今に陳列されるはずですから、ルフユさんも食べてみればわかるでしょう」 * 「……ハムカツでしたね」 「でも新鮮なフライには変わりないよ! 美味しい!」 「どうですかルフユさん、新しい油で揚げたものはナマズさながらでしょう」 「あ、ナマズが良い方だったんだ……。ん〜、どうだろう、確かに新鮮っぽい感じはするけど、ここのハムカツは初めて食べたし、比べてみないとわかんないや! でも美味しい!」 「そうですか、残念です。でしたら、いつかの機会に、お家のコックさんに頼んでみたら如何でしょうか」 「そうだね、そうしてみる! 結果はデルミンに報告するね!」 「はい、まってます」 「それにしても、外で食べるお惣菜って美味しいよね〜」 「そうですね、同じ食べ物でも、どこで食べるかで不思議と美味しさが変わります」 「デルミンはどこで食べるのが好き?」 「デルミンは家が好きなので、自分の家で食べるのが一番落ち着きます」 「そっか〜。私はお出かけ先で食べるほうが、特別な感じがして好きだなあ」 「合いませんね」 「合わないねえ」 「……ルフユさんはたくさんお喋りするのがお好きですよね」 「うん! デルミンはどっちかっていうと静かなほうが好きだよね」 「本当に合いませんね」 「本当に合わないね! ふふっ、でも、そんな私たちが"友だち"なんて特別な関係になれちゃうんだもん、めぐり合わせってすごいよね!」 「え……? "友だち"は普通の関係なのでは……?」 「え……? ……あー、そっかあ……」 「あ、いえ、すみません……。友だちって、みんなは当たり前に作っていたようでしたから……」 「いいよお気にしないでよお。でもさでもさ、そしたら私たちって、"普通"で"特別"な関係ってことにならない!?」 「……!」 「どう!? 真逆の言葉が合わさってて、なんかすごい感じがする!!」 「ふふ……はい、すごいです。デルミンたちにピッタリだと思います。確かにルフユさんは、デルミンにとって"普通"で"特別"なミューモンです」 「……!」 「……あ、えと、そう顔を赤くされると、で、デルミンまで……」 「え、えへへ……ごめん……。で、でも、なんか照れちゃうね」 「そ、そうですね」 「……コロッケ、揚がるの待ってく?」 「はい……」 *** ※住所はUnder North Zawaです。 こんばんは。 【もっと!!サンリオアニメストアのほわんちゃん in MIDICITY】 「ヒメコちゃんのパーカー……やさしくて、おひさまみたいな香りがしたよ♪」 https://twitter.com/SHOWBYROCK/status/1331071560615018496?s=19 【もっと!!サンリオアニメストアのほわんちゃん in MIDICITY】 「うちもヒメコちゃんの匂いがする袋、欲しいなあ♪」 https://twitter.com/SHOWBYROCK/status/1348828563869298693?s=19 よろしくお願いします。14,955文字pixiv小説作品泡沫
"やっぱり"って、いつも思っちゃううちがいた。 やっぱりやさしい。やっぱりかっこいい。──まだ、ときどき夢みたいに思い出す──あの日の出会いが、うちの真ん中の真ん中のところで、ずぅーっとキラキラしてるから。 優しく笑うヒメコちゃん。かわいく拗ねるヒメコちゃん。びっくり慌てるヒメコちゃん。しっぽがバタバタ不機嫌なヒメコちゃん。耳を寝かせてしょんぼりしたヒメコちゃん。そっぽを向いて真っ赤に照れるヒメコちゃん。嬉しそうにしっぽを立てるヒメコちゃん。涙目をうちから隠すヒメコちゃん。キラキラした歌声を、お空いっぱいに響かせるヒメコちゃん。 日々を重ねて、色んなヒメコちゃんのことを知っていく。うちの中で象られた"ヒメコちゃん"っていうミューモンが、一日一日を織り紡いで、だんだん色濃く更新されてく。そうしてそのたび、まるで真ん中と答え合わせをするみたいに、"やっぱり"って噛み締めて、胸の内で抱きしめて、ヒメコちゃんのことがもっと大好きになる。いつもうちのことを気遣ってくれて、やさしくしてくれて、うちじゃ思いつかないような素敵な言葉やメロディをいくつも知っていて、すぐに照れちゃうところもあるけど、照れてても大事な言葉はちゃんと口にしてくれる。うちが初めて出会う一面だって、やっぱりうちが知ってるヒメコちゃんで、そんなヒメコちゃんだからまた、あの日のことは本当の現実の出来事だったんだっていうことを、何度も何度も、ぎゅうっとうちに信じさせる。 うちと一緒に歌ってくれる。うちの作ったごはんで喜んでくれる。ずっと隣に居てくれる。うちのことが大事って顔をしてくれる。夢みたいな毎日が、明日のもっと向こうのずっと先まで、道を続けてる。起きて、始まって、ヒメコちゃんが居て、うれしくて、幸せで、一日の最後には、「おやすみ」って、おんなじ部屋で眠ってくれる。目を瞑る瞬間だって、大好きなヒメコちゃんがカーテンを隔てたすぐ向こうに眠ってるって思うだけで、安心して自然と眠くなる。 だけど。ときどき、大好きなヒメコちゃんがほんのすぐ近くで眠ってるから、胸がドキドキして目が冴えちゃうこともあって。 ──今日は、そんな夜だった。 寝返りをする。じっと耳を澄ますと、すぅ、すぅって、ヒメコちゃんの透き通った寝息がうすく聴こえてくる。うちのほうを向いてるのかもしれない。掛け布団を静かにどかして、ゆっくり起き上がってみた。まだ聴こえる。そこにヒメコちゃんが居る。夜を乱さないようにそぉっと動いて、そぉっと床に手を付けて、そぉっと膝を進めていく。それから、カーテンの前でひと息して、胸の中で名前を呼んで、静かに、静かに、開いてみた。 ヒメコちゃんが居た。 綺麗な寝顔だった。手元の形も陰で埋まっちゃうくらいの真っ暗闇の中でも、ヒメコちゃんのことは、綺麗に並ぶまつげの先までよく見えた。ヒメコちゃんのあったかい温度が、寝顔からやさしく伝わってくる。いつもつやつやしていい匂いのする巻き髪を、ひとつに纏めて抱いていて、スラっとした指のやわく握りかけられた両手が、お顔の前で寝かされてる。もっと顔を近づけたら、ヒメコちゃんのやさしい匂いがした。やっぱり、かっこいい。桜色の雪景色だったお花見。そこで受け止めた一枚の花びらは、淡くて、ふわふわして、儚くて、静かに息づいてるみたいだった。ヒメコちゃんの寝顔は、そのひとひらに似てる気がした。ずぅっと、このまま、いつまでも、こうして見ていたいって思った。 お花が芽吹くときよりもずっと静かに、「ヒメコちゃん」って、小さな声で囁いてみる。きゅうって、胸が苦しくなった。その名前を知ってることが、声に出して呼べることが、うれしかったから。うちのしっぽがわさわさ鳴ってることに気づいた。──静かにしなきゃ! 慌てたうちは意味もないのに両手で口を抑えながら、ぎゅっと目を瞑ってぷるぷると一生懸命我慢した。おそるおそる目を開けると、ヒメコちゃんはなにも知らずにスヤスヤ寝ていた。ほっと胸に手を当てる。そしてまた、ヒメコちゃんの寝顔をじっと見つめる。夜がずっと続いてもいいって思った。そんな気持ちになるくらい、うちはドキドキしていた。でも、そうしていたら、うち、なんだか、すごく切なくなって、しっぽは我慢したのに、起こしちゃったらいけないって思ってるのに、ヒメコちゃんに触れたくなって、繋がりたくなって、ほんの少し、ほんの少しだけって思いながら、口を噤んで、息まで止めて、微かにくるまったてのひらに、指の先をそぉっと乗せた。ヒメコちゃんは眠ってる。息を取り戻す。やさしい匂いがする。ヒメコちゃんは、あたたかかった。 まだ、ドキドキは続いていたけど、うちはそれで胸がいっぱいになって、粉雪が水面に触れるくらいの優しさで、小さな「おやすみ」をヒメコちゃんに囁いたら、そぉっと戻ってお布団を被った。 そしたら、 「……ん、ぅ……」 ヒメコちゃんの声。 ──起こしちゃった……! 「……ほ…ゎん……どぉか、したの……」 ヒメコちゃんの声は、ほとんど寝言みたいに全然呂律が回ってなくて、ものすごく眠たそうで、まるで、川に揉まれた葉っぱが、流れの気まぐれで時々短く顔を出すみたいに、ヒメコちゃんの意識も、大きな眠気の中に居るみたいだった。 「ご、ごめんね、なんでもないの。ただ、ヒメコちゃん居るかなって思って……本当にそれだけなの、ごめんねヒメコちゃん……」 ヒメコちゃんはなにも言わなかった。うちは申し訳なくって、ただ耳を寝かせていた。しばらくしたら、ヒメコちゃんの寝ぼけたみたいなうめき声がして、ふやけきったような舌の感じで声が聞こえてきた。 「そ……、なんぁ、ぁったら、ぃい、なょ……」 「うん、ありがとうヒメコちゃん。おやすみなさい」 「ん……ぉゃ…み……」 そう言って、ヒメコちゃんはまたすぐに眠っちゃったみたいだった。 静かになる。うちは胸を抑えて、きゅうって丸くなる。「ヒメコちゃん」って、胸の中で名前を抱きしめた。すぐにお返事も出来ないくらい眠いのに、静かな夜にも掻き消されちゃうくらいのおやすみしか言えないのに、うちが起こしちゃったのに、ヒメコちゃんは、それでもうちに声を掛けてくれた、気にかけてくれた。 これくらいのことなら、ヒメコちゃんは毎日うちにしてくれるけど、でも、今日は元々ドキドキしてたから、いつもより苦しくて、いつもよりうれしくて、いつもより切なくて、いつもより大好きだった。 ──やっぱり、やさしい。 うちはもう、自分がどこに居るのかわからなくなりそうなくらい高鳴って、お布団をきつく抱き締めても止まらなくて、どうしようって、そう思ったけど、でも、耳を澄ますと、大好きなヒメコちゃんがすぐそばで寝ていて、だから、だんだん安心して、あったかくなって、そうして、うちは、そのうち、ねむっちゃった。 *** こんばんは。 いつなんどきも、ほわヒメ・ヒメほわを求めています。よろしくお願いします。 https://twitter.com/magemomonja?t=UUzG-Y-u5rjYQdOzESzNqg&s=09 https://marshmallow-qa.com/magemomonja7,719文字pixiv小説作品一生冬でもいい
「わはぁ! すっごいみかんの山!!」 「商店街の方々にいただきました。ヒメコさんたちにも相当お裾分けしたのですが、まだまだもりもりの大盛りです」 「うわ〜、そっかあ、どうしよ! 今日お土産にみかん持って来ちゃった!」 「おや、デルミンはみかん好きなので構いませんよ。せっかくのお泊まりです、一緒にパーリナイしましょう」 「おー! なんかみかんスイーツでも作る?」 「そうですね、これだけあれば思いつくもの全部作れそうです」 「ふふふ。他の材料はどうしよっか?」 「足りないものはあとで買いに行きましょう。では早速、手始めにビーム焼きみかんから」 「わはぁ!!!」 *** こんばんは。 毎日毎日、Mashumairesh!!に飢えております。こうなってはもうダメです。4,448文字pixiv小説作品ラブソング、口にすれば
人類はもっと軽率にましゅましゅを推していくべき。 ましゅましゅ百合3本セット。オムニバスなやつです。 シングル発売にもフェスにも間に合ってませんね。すみません。 改めて、拙作を読んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけると幸いです。6,121文字pixiv小説作品