概要
漫画家きうちかずひろによる日本の漫画。1983年週刊ヤングマガジンにて連載開始。
ツッパリ留年高校生コンビのヒロシとトオルがケンカや恋に明け暮れる姿を描く。主人公2人はケンカにめっぽう強いものの、必ずしも無敵の存在ではない点や、不良高校生の日常風景をリアルに伝える初期の描写が人気を博した。20巻位までは登場人物達の恋愛話や他校との抗争などがメインだったが、20巻台以降は小咄的なギャグ短編が多くなった。作者のきうちによれば、ケンカの話を進めていくと最終的には日本一、ひいては世界一・宇宙一強い不良との対決を描かざるを得ない事になり、そうした展開にはしたくなかったからと話している。2003年に連載終了した。
1985年には仲村トオル、清水宏次朗主演で実写映画化された。以後シリーズ化され、全6作が上映されている。その後、1994年に原作者のきうちかずひろ自ら監督した新実写映画化を皮切りにオリジナルビデオ・OVAも発売され、また2004年、2005年にはTBS系列でスペシャルドラマとして放映された。 なお、1990年にはアニメーションOVAとしても発売されている。
主な登場人物
(声はOVA/ムービーコミックのもの。)
中間徹(トオル)
役 - 仲村トオル
年齢 18歳
生年月日 1966年(昭和41年)10月31日
住所 静岡県清水市
学校 私立愛徳高等学校(静岡県清水市)
学年 2年C組21番→2年F組14番(ダブリ)
武器 ジッポーライターを愛用、二段式特殊警棒を使用
性格 短絡的、しつこい、しぶとい、ズボラ、脳天気
中学時のあだ名 「狂犬病」
デビュー 1巻(1983年(昭和58年))
脳天気で短気。ヒロシに比べ硬派で面子を重んじ、真正面からのケンカがモットー。直毛で長め、前髪を数本前に垂らしたリーゼント。翔子という中学生の彼女がいるが、長い間おあずけを食らっている。武器は警棒。ヒロシの起こした抗争に助太刀参上するも、タイミングが遅く、ヒロシから「何しに来たの?」と言われたり、道に迷ってしまうetc.で、抗争のオチを(締まらなく)付ける事が多い。中学時代のあだ名は、キレると何をするか分からないことから「狂犬病」。ただし基本的に弱い者イジメはしない主義で(と言っても、留年が決定した単行本2巻では一般生徒の胸倉をつかんで因縁を吹っかけたり、振られた腹癒せに今日子に悪態をついた男にヤキを入れたり、岩本をおちょくったりする事はある)、イジメに遭っていた下級生をヒロシと共に(暴力無しで)助けた事がある。トオルは中学の時に現城東のテルがトオルの足にドスで突かれる。
劇場版の第1作目の「ビー・バップ・ハイスクール」(1985年)でヘビ次や第2作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」(1986年)で城東のテル、第3作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲」(1987年)で無期停学組のリョウ、第4作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲」(1989年)で城東退学の柴田、第5作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭」(1988年)で北高の新吾、第6作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇」(1989年)で立花の菊永や極東の安藤と決闘する。走る電車から落とされそうになったり、炎が燃え盛る工場での戦いなどアクションシーンや危険な戦いをする。浩志と5回も停学を繰り返していた。サッカーの試合で代役として出るも、ルール無視の格闘型サッカーをして中止になる。
加藤浩志(ヒロシ)
役 - 清水宏次朗
年齢 18歳
生年月日 1966年(昭和41年)9月14日
住所 静岡県清水市
学校 私立愛徳高等学校(静岡県清水市)
学年 2年C組21番→2年F組14番(ダブリ)
性格 短気、ズルイ、こすっからい、単純、助平
武器 ナイフ
中学時のあだ名 「火の玉」
デビュー 1巻(1983年(昭和58年))
スケベでひょうきんな軟派野郎。口が上手く頭の回転が速い。ケンカの強さはトオルと互角だが、時には卑怯な手段も辞さない。強敵とのタイマンでは初戦で敗れ、2戦目でリベンジというパターンが多い。リーゼントパーマ。原作では黒髪だがアニメ版では茶髪。口がうまくルックスも悪くないため可愛い女の子ともすぐ仲良くなる事ができ、一夜を共にする事も多いが、軽い性格で次々と他の女に色目を使うため長続きしない。一時期女性に全くモテない日々が続いたが、単行本25巻にて人生24年来の春が到来という状況で彼女ができ、腑抜けになってしまう。他校との抗争の発端の原因になる事がやたらと多い。江南中学時代のあだ名は「火の玉」。9月14日生まれで血液型はB型。中学2年のときに陰毛に毛ジラミが発症した(コミックス2巻)。また、ジュンが抱く筈だった女性をジュンの名を騙って寝盗り、そのせいでクラミジアにも罹った。トオル同様、弱い者イジメはしない主義だが、よく人をからかう。しかし、女ったらしすぎて北高に人質になったり騙されたりしている。彼女がいないと言っているが、今日子を彼女だと思ったことがあまりなく、今日子一筋と言った事はあるが、平気で別の女と仲良くなる。
劇場版では第1作目の「ビー・バップ・ハイスクール」(1985年)でネコ次や第2作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」(1986年)で城東の山田敏光、第3作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲」(1987年)で無期停学組のパンダ、「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲」(1989年)で城東退学の西、第6作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇」(1989年)で極東の東山などと激戦を繰り広げる。第5作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭」(1988年)で警察にパクられ、しばらく不在の時もあった。美人女子大生の浅野まゆみと付き合ったり、メイコとマミをナンパをしてメイコとホテルに直行したりするが、どちらも理由があって振られる。実は一番女にモテていたキャラだが振られた回数も多い。
連載終了後別冊宝島から発売された、『俺たちの好きなビー・バップ・ハイスクール』において、作者のきうちかずひろは「自分の性格を一番投影したキャラクター」(ヒロシときうちの誕生日は全く同じである)と語っている。また、加藤浩志と中間徹は実在人物であり、自身のアシスタントをしていたとも語っている。
泉今日子
役 - 中山美穂
年齢 17歳
生年月日 1967年(昭和42年)4月20〜30日の間
住所 静岡県清水市
学校 私立愛徳高等学校(静岡県清水市)
学年 1年B組→2年F組
性格 優しい、しっかり者、強気
苦手 喧嘩や乱暴な言葉が嫌い
デビュー 2巻(1984年(昭和59年))
好きなアイドル チェッカーズ
性格は優しく、しっかり者で喧嘩や乱暴な行動や言葉が嫌いだが、トオルとヒロシに想いを寄せる。高校1年の頃、立花商業高校の生徒が恋人きどりでつきまとわれて恋人がいると嘘をつき、ヒロシに恋人の役になってくれと頼む。それがきっかけでトオルとヒロシに喧嘩をしない条件で付き合う。トオルとヒロシは今日子を巡って熱烈な争奪戦をするが、トオルは中学生の翔子という彼女ができてしまい今日子はヒロシの彼女になる。学校の人気者で、同じく学校の人気者の覚田が口説いてきたりする。
他にも、銀一と忠治が喧嘩を止めて欲しいと頼んだり、新吾が愛徳高校の女子更衣室に入って女子をナンパをしてることなど、校内の問題をすぐにトオルとヒロシに報告して助けてほしいと依頼をすることも。依頼される事もあり、信雄に頼まれて浩志の怒りを鎮めた事がある。しかし、シリーズが進行する毎に登場頻度が減り、登単行本27巻収録「不良人生摩訶不思議」を最後に劇中から姿を消した。モデルは、歌手の小泉今日子。
劇場版の第1作目の「ビー・バップ・ハイスクール」(1985年)ではヒロシ・トオルを抑えてトップクレジットを飾るなど、メインヒロインとしてストーリーを牽引していたが、戸塚高校に殴られたり髪をボロボロにされ、ミッション系の女子校に転向したりした。家は酒蔵で、家族は母の泉圭子(岩本多代)や泉義雄(小鹿番)、トオルとヒロシに憧れている弟を持つ。
中山美穂は劇場版の第1作目の主題歌「BE-BOP-HIGHSCHOOL」や第2作目の主題歌「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」 (1986年)で「JINGI・愛してもらいます」を歌う。
シリーズも人気が上がっていったが第3作目の「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲」 (1987年)で中山美穂が本作で降板になってしまい、今日子がアメリカ留学になったという設定になる。
映画作品
- ビー・バップ・ハイスクール (1985年)
主題歌:BE-BOP-HIGHSCHOOL (中山美穂)
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌 (1986年)
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲 (1987年)
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲 (1987年)
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭 (1988年)
主題歌:リサの妖精伝説 ―BE-BOP HIGHSCHOOL― (立花理佐)
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇 (1988年)
- BE-BOP-HIGHSCHOOL (1994年) - 原作者のきうちかずひろが監督
関連タグ
BE-BOP-HIGHSCHOOL※表記揺れ
ビーバップハイスクール※表記揺れ