狂犬病
きょうけんびょう
狂犬病ウイルスを持った動物(主に犬。ほかにコウモリ、キツネ、オオカミなど。)に咬まれると発症する。
感染経路は動物(哺乳類)→人で、人から人への感染は臓器移植によるもの以外確認されていない。
発症したら有効な治療法は無く、致死率ほぼ100%の恐怖の感染症である。
(エボラ出血熱ですら致死率は50〜70%程度)
日本では1950年以前に狂犬病で亡くなる犬や人が相次いだが、同年施行の狂犬病予防法により犬の登録、予防接種の義務化、野良犬の抑制などの対策によって、以降狂犬病の発生はない。
かつて「猛犬注意」のステッカーと共に玄関に大量に貼られていた「丸に犬マーク」は狂犬病予防注射済であることを示す門標である。
どことなく威圧的なデザインを問題視する声もあり、近年ではデザインを変更する傾向にある。
世界的にみると狂犬病は各地で発生しており、日本もいつ侵入し蔓延するか分からない危機に晒されている。
台湾は最近まで清浄国ではあったが、52年ぶりに発症が確認され、2013年7月17日より農林水産省から『狂犬病非清浄国』として指定を受けた。
厚生労働省によると、厚生労働大臣が指定している世界で狂犬病が発生していない国と地域(清浄地域)は、日本の他に、
位である。
2020年5月22日、国内14年ぶりとなる発症者が確認。
同年2月フィリピンから来日した男性が恐水などの症状が出た為、病院に受診し判明した。証言によると、昨年9月にフィリピンで犬に咬まれたとのこと。無論、初期症状が表れてから約1ヶ月後に死亡が確認された。
ロシアによるウクライナ侵攻で国を追われた難民が日本に入ってくる事となり、難民の飼っているペットの処遇をめぐって問題となった。
狂犬病に関する、国家の証明がないと入国はできないが、戦争真っ只中にある国がそんな余裕もあるはずもないため例外なく180日間の係留措置となる。
政府はこれに特例措置を設けることとした。
これには日本で狂犬病が出たらどうしてくれるんだと非難を浴びた。
2月に群馬県伊勢崎市にて四国犬が子供を含む12人に噛み付いた事件が発生。その四国犬は狂犬病ワクチンを10年以上接種していない事が判明したちまち話題になった。
中には狂犬病ワクチンは利権だとか、狂犬病ワクチンは必要ない、狂犬病自体存在しないと言う者も旧Twitter上に現れた。
繰り返すが100%死ぬ病である
前述のとおり、狂犬病は発症したらほぼ100%死に至る感染症である。しかし、咬まれたらすぐに石鹸で洗い、アルコールや消毒薬で消毒したあとに、病院でワクチンを接種すれば発症は食い止められる。また、狂犬病発生国に行く場合は事前にワクチンを接種し、野生動物には絶対触れないことが重要である。
最近では薬で昏睡状態にしておいて症状の進行を遅らせた上で自然免疫を獲得するまでの時間稼ぎをする『ミルウォーキー・プロトコル』という治療法も試みられており、2004年から2011年までの間に患者がワクチンなしに生還した例が(ほんのわずかではあるが)6件記録されている。
ちなみに犬を飼う場合、日本では狂犬病ワクチンの接種が義務づけられているのだが実際には、70%止まりである。本来100%であるべきだが、打たない人の理由として費用や、犬が可哀想だとか、反ワクチンなどが挙げられる。
もし犬が狂犬病にかかったらその犬が殺されるのだが…
「日本は長らく狂犬病が発生していないからワクチンを打つ必要がない。打たせるのは獣医がワクチンで金儲けをするためだ」という意見がネット上で出回っているが、上記の通り狂犬病は世界中で蔓延している感染症であり、日本で狂犬病が再び流行しないとは限らないので、噂を鵜呑みにせずによく考えて自分で狂犬病について調べてみよう。
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すべて見る- 【新型コロナ以外に】感染症シリーズ【こんなにある!】
【警告】かかったら致死率100%!日本の狂犬病は撲滅していません!
このお話は、2024年2月に群馬県伊勢崎市で発生した事件をモナタワ風に脚色したものです。 実際の事件の記事 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240209/k10014353261000.html2,343文字pixiv小説作品