概要
本編にて全話に登場し、地球を狙った宇宙人。
あらゆる資源・食物を大量に摂取しており、地球の酸素と緑を強奪するために来襲した。
掛け声は「ブラスター!」
母星は別に存在し、壊滅はしていない様子だが、酸素と緑、その他資源が枯渇している状態らしい。そのため、宇宙各地に多くの大型円盤を派遣し、酸素と緑を集めている。地球に飛来したのも、その一派。
大型円盤内には小型円盤を多く搭載、巨大ロボット工場など、様々な施設も存在する。
外観はどれも同じだが、額と胸に数字が振られている。そのため、個人名は存在せず、「ブラスター○○」と、数字で呼ばれる。
「○○」は「○○号」と呼ばれる事もあれば、ただ数字をそのまま呼称することもある(例:ブラスター2)。
リーダーであるブラスター1は、時折「チーフ」と呼ばれる。
また、数字の読み方が変わっている者も多い。
例:
:ブラスター16=ワンシックス
:ブラスター33=ダブルスリー
:ブラスター34=スリーフォー
:ブラスター99=ダブルナイン
:ブラスター104=ワンゼロフォー
今までに数多くの惑星から酸素と緑を奪い取り、壊滅させてきた。カンタロス星もその一つ。
地球人に対しては、「自分たちより格下の存在である」と完全に見下しており、「少なくとも我々は地球人より優れているはずだ、この地球上に我々の分からない物があるはずがない(21話 ブラスター26号のセリフより)」とまで言いきっている。また、休戦を申し出たり、地球人と友好や協力関係を結ぼうなどと言い出す者も、誰一人として出てこなかった。
侵略される側としては迷惑な話でしかないが、酸素や緑をはじめとする資源の強奪は、彼らブラスター星人にとっては自らの種の死活問題であり急務である。
しかしブラスター1、2はそれにかこつけて部下たちを蔑ろにする事はなく、無茶な作戦に志願した部下たちをたしなめたり、無事に帰還させるため注意したりする事も多かった。
また、部下たちもほぼ全員が、ブラスターのために忠誠を誓っており、過酷な任務でもそれに殉じ、裏切りや私欲のために動く者は見られなかった。
(もっとも、命令に従わず好き勝手に放浪し、チーフの座を狙っていたならず者「ブラスター9」も劇中には登場しているが)
また、ブラックフェアリーやバットスノーなど、ブラスター星人以外の傭兵や協力者も多く、自分たちにとって酸素と緑が取れない星ならば、友好関係を結んでいる事がうかがえる。
ブラスター1(CV:寺島幹夫)
ブラスターの司令官。通称『チーフ』地球侵攻部隊のリーダーとして指揮を執る。地球から酸素と緑を強奪するために、毎回様々な作戦を立案し実行している。
ブラスター2(CV:鈴木泰明)
ブラスター1の参謀で副司令官。科学者らしく、科学アドバイザー的な発言をして、ブラスター1とその作戦をサポートする。ブラスターマシーンの操作のみならず、対ガンガー用巨大ロボットの製作、様々な科学分析の他、宇宙の各地に生息している宇宙怪獣を捕え、ブラスターの戦力として投入する事も多い。
ブラスター3(CV:清川元夢)
ブラスターの参謀。
ブラスター9(CV:桑原たけし)
13話登場。ブラスターのはみ出し者。命令を無視し、宇宙を勝手に放浪していた。ブラスターの指揮権をブラスター1とかけて、ガンガーに挑戦する。マントを羽織りムチを持つ。
ムチよりすごいサンダーボルトは、10万ボルトの電流を放つ。円盤ごと巨大化してガンガーと戦うが、サンダーボルトの電流をガンガーにより逆流され、爆死する。
※なお、後のエピソードでモブの中に9のナンバーが付いた、別人と思われるブラスターも登場していた。作画ミスと思われるが、ブラスターのこの数字は、欠員が出たら新たな人員に改めてナンバリングされるとも解釈できる。
ブラスターマシーン
彼らは「ブラスターマシーン」という特殊な装置を有しており、ブラスター星人に様々な超能力、特に変身能力を与える。
変身能力を得たブラスター星人は、地球人に変身する事で、スパイ活動を行ったり、(チンドン屋やピエロに成りすまし)子供に近づき誘拐したりする。
また、ブラスター星人自体を巨大ロボットや巨大怪獣に変身する能力も付加できる(後述)。
ブラスターマシーンはその他に、「生物の増殖や複製」「化石に生命を与え怪物と化す」事も可能。
8話では、化石の惑星にて。放射能が出ている化石をブラスターマシーンで蘇生させ、ロボット怪獣ファイヤーストーンとして復活させる事も行った。
大型円盤に数多くの小型円盤を搭載しており、必要に応じて発進させる。
その他には、生きている金属を採掘する「ドリルカー(23話)」、実験用の「宇宙のあらゆる金属で作られたロボット群(4話)」など、数々のマシンや機械を備えている。
ブラスター星人・変身体
特筆すべきは「ブラスター星人自身が、ブラスターマシーンで授かった変身能力で、自ら巨大ロボット、巨大怪獣に変身し戦う」事が挙げられる。
変身の際には、ブラスター星人が単体で変身するのみならず、複数のブラスター星人が融合するように合体し変身・巨大化したり、円盤に乗り込み、円盤ごと変身したりすることもある。
変身後の形態には、共通性や一貫性はなく、バラエティに富んでいる。
怪獣やロボットに変身後の姿は、その全てが「元のブラスター星人の面影を全く残していない」のが特徴。
例外的に13話登場の「ブラスター9」のみ、円盤ごと変身しそのままの姿で巨大化した。
ブラスター16:ブラボット
1話に登場。また、毎回OPに登場している敵がこれ。
ブラスター16(ワンシックス)が変身。両腕は透明パーツで構成され、手首部分はハンマーになっており、トゲを生やし高速回転する。トゲはミサイルとして発射も可能。胴体部にはパイプ状のものが装着されている。
飛行能力を有し、ガンガーと空中戦を繰り広げた。
ブラスター5:ビッグアイパー
1話に登場。地球を最初に襲撃したブラスター。まだガンガーの存在を知らなかった。
二段変身し、最初は(ヘドロ怪獣ザザーンのような)軟体怪物で、目から怪光線を放つ。二度目の変身は怪鳥の姿で、飛行能力の他、爪の攻撃と、口から発射するミサイルでガンガーと戦った。
ブラスター21、22他:セブンエイスター
4話登場。レインボー部隊の生き残りである複数名のブラスターが、ブラスターマシーンに入り込み、融合するように合体・変身した姿。巨大なエイ怪獣のような形状で、その姿の通り海中戦が得意。必殺のブラスター光線七倍を装備し、ヒレでガンガーを包み込み、密着した状態で発射する。
ブラスター12:ヘッドエレッカー
9話登場。老婆に化けて早川邸に潜入したブラスター12が、神社に隠していた円盤ごと変身。頭部から電撃の他、ムチのような両腕を伸ばし、先端のトゲ分銅を叩き付けて攻撃した。
ブラスター99:アスファルター
11話登場。地球のヘドロ沼にて、ブラスタークロレラの培養とその警備任務に就いていたが、その任務に気付かれそうになったために変身。普段は岩に化けていたブラスター99(ダブルナイン)が、岩の小山と合体する事で誕生する。怪力と目からの破壊光線、ジャンプしてからのキックで戦う。
ブラスター13、14、15:ブラスターモンスーン
15話登場。ブラスター13~15の三人が、三機の円盤ごと合体・変身した姿。シンプルなデザインのロボットのように見える。掌から竜巻を放ち、ガンガーの進行を阻んだ。両腕は(ロケットパンチのように)発射するモンスーンハンド。更には足の裏から火炎放射を試みるが、ガンガーにより空高く放り投げられ、爆発した。
レンズマー(CV:丸山詠二)
20話登場。マンガ雑誌「週刊ブック」に連載中のマンガ「ロボっ子」に登場するキャラ、「怪人レンズマー」と同じ姿をしている。
異次元を自在に出入りする能力を有し、雑誌の冊数だけ分身し合体。雑誌から抜け出し実体化して、読者の子供たちを胸部のレンズ、レンズマーミラーに吸い込み誘拐した。
普段は等身大で、戦闘時には巨大化する。
レンズマーミラーでガンガーをも吸い込むが、ISPにレンズを破壊されて逃げられる。さらに光の届かない湖底に誘き出され、キックで倒される。
死の間際、一瞬ブラスターの姿になったため、ブラスター星人の変身体と思われるが、詳細は不明。
ブラスター星人製造のロボット・捕獲した宇宙怪獣
この他に、ブラスター星人自身が変身するのではない、純正の巨大ロボットも数多く製造開発している。
時には侵略用のマシンそのものを巨大ロボットに変身(変形、ではなく)させたものも存在する。
バネッタギラス
5話登場。ISP次長の娘・りえを誘拐し内部に乗せ、ガンガーをおびき出す役割のロボット。両腕は伸びてムチとなり、巻き付けて電撃を浴びせる事が可能。口からは青白い炎を吐き、背中の突起から翼を展開して飛行する。飛行中は周囲の酸素を吸収しているので、地球人では接近できない。
OXガスター
6話登場。水中ではウミウシのような軟体動物、陸上では巨大な蛸、そしてロボット体と、三つの形態を有する。地下水脈から酸素と緑を奪う任務を遂行していた。口からOX酸化ガスを放出し、金属を錆びさせる。
鍾乳洞ブラスターロックにガンガーを閉じ込め、OX酸化ガスを浴びせ、生きている金属のボディに錆を発生させた。ガスに耐性ができたガンガーにより撃退される。
ファイヤーストーンロボット
8話登場。化石の惑星から、放射能の出ている化石の像を回収、ブラスターマシーンにかける事で蘇生し、強化し巨大化。ブラスターマシーンを突き破って出現した。ブラスター11のハウンドが追い詰めたガンガーと戦うのが任務。背中の翼からの突風・ハリケーン、角からの光線ファイヤーエレキ、指のフィンガーミサイル、口と足からの火炎と、多彩な武器を持つ。
ガンガーに投げられ、角が曲がり、その状態でファイヤーエレキを発射し自滅した。ガンガーの倍以上の巨体を有する。
ワイルドボア
10話に登場。四足歩行するが、戦闘時には直立する。怪力と、尻尾を叩き付け電撃を放つワイルドショックを有する。
偽ガンガー
10話登場。カンタロス星に赴き採取した、生きている金属を用いて製造。ガンガーと同じ存在をぶつける事で、ガンガーに対抗しようと考えて作られた。催眠状態の子供にコントロールしようともくろみ、ガンガー好きなマー坊を誘拐してコントロールしようとした。しかしうまくいかず、あっという間に倒された。顔に隈取がある以外、ガンガーと同じデザイン。
アイアンコメット
12話登場。酸素を強奪し運搬する、転送装置が変身(変形、ではなく)した巨大ロボット。
担当していたブラスター30は、山の猟師に変装。分解された装置を組み立てて酸素を強奪しようとしていたが、作戦が発覚したために装置を変身させた。唇を吊り上げ、にやりと笑みを浮かべる事が出来る。
手首はU字型、その手の平からミサイルを発射。口からは火炎を放射。さらにボディプレスを用いる。
ガンガーにより首を掴まれて投げつけられ破壊された。それと同時にブラスター30も死滅する。
モンスター
17話登場。ブラスターに誘拐され洗脳されたISPの所員・大山次郎の補佐をするロボット。スパイ活動をする次郎の脳内に、コントロール装置を内蔵している。
身体の大きさを自在に変化する他、透明化、目から熱光線(等身大時には麻痺光線)を放つ。
次郎が搭乗した円盤を守っていたが、その円盤をガンガーに投げつけられ爆死する。
デスター
19話登場。ブラスター2の自信作である巨大ロボ。
全身に武器を内蔵しており、右手にドリル、左手に高周波アーム(何でも切る内蔵式の剣)、両足にキックの威力を高める衝撃波エネルギー、口からアトミック光線、胸部に多連装のミサイル砲を備えている。
これに加え、ブラスター1の提案により反物質爆弾を内蔵。ガンガーを道連れに自爆しようとした。
ロボスター
21話登場。ブラスター25、26が操縦する。胸部から目つぶしプラズマ光線、腕を交差し光線を発射する。さらに右手が鋸に変形、口から火炎を放つ。頭部は脱出用ロケット。
チンドン屋に変装したブラスターにより、小型ロボットを玩具として子供たちに配り、ロボットショウに誘い出して誘拐。人質にしてガンガーを捕えて、生きている金属を解析しようとした。
力を振り絞り拘束から逃れたガンガーと交戦。胴体をガンガーボディパンチで破壊され、逃走する頭部もガンガーの手刀に両断され倒された。
ブラックワルダー
22話登場。手に三連想のミサイル発射口の他、腕を組んで目標を切断するスペクトルリングを武器に持つ。
本来はガンガーを地獄星に連れて行き、処刑する任務を帯びていた。両腕をもぎ取られ、そのショックで内部骨格を露出させボロボロになってしまった。
ソニックブラスター
23話登場。ブラスターの技術の結晶であり、決定版ともいえるロボット。紫色の外観は、ブラスター星人に似ている。ブラスター1も「現在、我々が作り出せる最強のものだ」と豪語した。
両腕に、生きている金属を破壊するソニック分解銃をセット。特殊合金製のボディには重力ベルトを装備し、自在に飛行する。
自己判断能力を有し、会話が可能。ガンガーと舌戦を繰り広げ、挑発した。
ソニック分解銃でガンガーを苦戦させるが、重力ベルトを破壊され、墜落して爆破された。
ミリオンスター
24話登場。両胸にパンチアーム、鎖付きアンカー、マシンガンを内蔵し、頭部のパイプから煙幕、胸部の中心にミサイル発射口がある。
腹部には人質を入れるカプセルがあり、りえをそこに入れ人質にしてガンガーを捕えた。
金属接着剤「アイアンセメント」でガンガーを固めて鎖で捕縛。Z惑星軍YR星、処刑の星に連れて行った。首が回転し、身体の前後を変える事が出来る。
ロボットの他には、宇宙の各地で棲息している宇宙怪獣なども捕獲し、それを戦力にする事も多く見られた。
ハウンド
8話登場。宇宙の猟犬とも呼ばれる怪物。見た目は手のひらサイズの小さな毛玉だが、金属を食らう。また、全身の体毛には優れた嗅覚を有し、獲物の追跡能力も優れている。ブラスター11により調教され、ブラスターマシーンにより複製され増殖。ブラスター1の命令で地球に散布され、生きている金属であるガンガーの居場所を突き止めようとした。
グリーンバー
3話登場。ISPの戦闘機に変身していた。編隊飛行して、頭部の器官から光線を発射し、複数でガンガーと空中戦を繰り広げた。
スペース・パンサー
26話登場。ブラスター2が死滅した惑星で捕獲した。生命エネルギーを際限なく吸い取る怪物で、吸い取るたびにより強力になる。
ブラスターは、地球上の各地で暴れさせてテスト。地球の生命サイクルを変えてしまわないように、拘束バリヤーを鎖にして、必要な時に解放しガンガーに差し向けようと企む。
最後にガンガー自身がブラスター大型円盤にパンサーとともに突撃し、内部に侵入。
ブラスター星人全員の生命を吸い取り殺害したのち、ガンガーに投げつけられ、円盤ごと爆発に巻き込まれ爆死した。
ブラスター星人の助っ人
ブラスターには他惑星の傭兵や協力者も存在し、ブラスターの要請で地球にやってきては、助っ人として戦いに加わる事もある。
しかし、助っ人を呼ぶ事は、ブラスター星人にとっては「目標の惑星自体が、酸素と緑を奪う前に、助っ人の能力で壊滅してしまう」という危険性もはらんでいるため、可能な限りは避けたいとも考えている。事実、16話の助っ人・コルヒドラに対し。ブラスター2は(コルヒドラの身体から放つ)有害物質や放射能で、地球を汚染してしまう危険性を危惧していた。
バッドスノー(CV:渡部猛)
14話登場。ブラスター1の馴染み。今まで多くの星を壊滅させている。
雪に見える放射性物質を雪に混ぜて降らせた。夜間に姿を現して飛行し、物質を混ぜた雪だるまを怪物化させた。雪だるまを合体させ、巨大化する。口から吹雪を吐く。
ブラックフェアリー(CV:京田尚子)
15話登場。ブラスターに太陽の黒点から呼び出された、電磁波の怪物。光に満ちた空間にガンガーを閉じ込め、口から火を吐いてガンガーを攻撃した。
コルヒドラ(CV:加藤精三)
16話登場。ブラスター1がアルファード星から呼び寄せた助っ人。有害放射性元素の怪物であり、本気で暴れたら地球が居住できなくなるほどに強力かつ危険な存在である。
平たい両腕を有し、右手から破壊のアルファ光線、左から燃焼のベーター光線を発射。目からも光線を放つ。
ロボットに見える外観だが、その正体は装甲を装着した宇宙生物。
放射能が尽きると装甲を脱着、内部から多足の蛙を思わせる本来の姿を露わにする。
ガンガーに装甲を脱がされ、脚からトゲを放ち攻撃したが敗れた。
知性もあり、ガンガーに侮辱され怒りを露わにした。
ブラスターデビル(CV:小林清志)
25話登場。細身の悪魔のような姿をした、ブラスターの尖兵。
目から人間を気絶させるショック光線と、人間を操る緑色光線を発射する。人間に乗り移り行動する他、飛行、巨大化、瞬間移動、怪力など、様々な超能力を有している。ガンガーにも光線で催眠術をかけようとしたが、かかったふりをしたガンガーに逆襲される。
腰に鎌と細身のサーベルを下げており、ガンガーに鎌で目を攻撃され、灰になってしまった。
最期
最終回で、ガンガーの策で利用していた「スペース・パンサー」が大型円盤内で暴れ、大型円盤内のブラスター星人は全員殺害される。大型円盤自体も爆発し、それに巻き込まれたガンガーも行方不明に。
その後の、他の宙域のブラスター星人の動向は不明。