CV:関俊彦
パリで絵を描きながら日々を過ごす男性。画家ではないが絵を書くことが趣味であり日課となっており、スケッチブックへの水彩画を嗜む。いつものように川辺で風景画を描いていた際に、その行為へ興味を持った霧香と知り合い、なにくれとなく彼女と接するようになる。
あまり感情を見せない霧香の存在に最初は戸惑うも、絵を通じて徐々に打ち解けていき、彼女が段々と笑顔を見せるようになってきたことから、繋がりを深めていった。
風流人のような生活をしているが、その正体はチェコスロバキア出身の外人部隊に所属していた軍人で、人を撃って勲章を貰う生活になんとなく嫌気が指したことから、部隊への再志願に躊躇いを覚えていた。汚れ仕事を請け負うことの多い外人部隊について、「想像もつかない世界だろう」と霧香に語ったが、皮肉にも霧香もまた似た世界に属する存在だった。
結局、自分に出来る仕事は外人部隊の他にないと判断したことから再志願を決め、霧香に「絵を続けるといい」と言って別れるも、直後に霧香を狙うマフィアの襲撃に巻き込まれてしまう。その際、応戦しようと取り出した霧香の拳銃に気付くも、彼女が自分と似た世界に身をおく存在であることを悟り、「いや、いいんだ。気にするな」と言う口癖を呟きながら、霧香の腕の中で息絶えた。
ミレイユ以外と積極的に接することが少なかった霧香が、ほとんど唯一心を開いた人物であり、彼女が笑顔などの人間的な表情を多く見せた相手でもある。欲しがっていたタイル絵をプレゼントしようとするなど、思い入れは深かったようだが、それ故にミレイユからは深く関わることを止めるようにと釘を刺され、奇しくもその通りの結果になってしまった。