概要
ロウバイは、中国原産のロウバイ科の落葉低木。
漢字では『蝋梅』と書き、百花の魁とされる梅に似た花弁と香りを持つことから命名されたと言われるが、バラ目・バラ科・サクラ属の梅とは種類が異なる。
特徴
樹高は4〜5メートル程度で、透けるような黄色の花びらを多数持ち、内側の中心部は暗紫色か茶褐色になっている。
なおロウバイの変種の一つ『ソシンロウバイ』(素心蝋梅)は、その名のとおり色素を失った『素心花』で、花全体が黄色単一である。
開花時期は日本では1月下旬から2月にかけてだが、早生種によっては12月が花期になる。
ロウバイは他の花とはシーズンが異なり冬に見頃を迎えるので、各地の蝋梅園は冬季の名所として賑わっている。
また強い芳香を発するため、春のジンチョウゲ(沈丁花)、夏のクチナシ(梔子)、秋のキンモクセイ(金木犀)を総称する三大香木に、冬を代表する香木として付け加えられ、『四大香木』に数えられることがある。
花や蕾から抽出された蝋梅油には抗菌・抗炎症作用があり、花蕾を乾燥させた蝋梅花とともに薬用にされるが、ロウバイは全株有毒で、特に種子には神経毒のカリカンチンが含まれるので、誤って摂取しないよう要注意。