概要
CV:西田望見
十二星神のひとりであり、特殊なケースを除けば魔力においては並ぶ者のない力を持つ女神。その性質は、魔法や魔力の神というよりは「技術としての魔術を司る神」である。いわば「魔術を追求」する人々にとっての存在。
マリガン神とは同一の神とも双子の神とも言われているが、同じ十二星神同士でありながらも対立関係にある。
十二星神のなかでも厄介な存在であり、その精神性は他の神々とはかなり異なる。本作の神々は、基本的に本質を貫き続ける存在である。たとえば荒ぶる神ならば日常的に荒ぶったままだし、その逆も然り。中には態度を変化させる神々もいるが、それは「変化するという本質」を持っているから。
だがヴァッハ神は違う。そういった安定した本質を持たず、「遊び好きかつ始末の悪い気まぐれ」な性格である。例えるなら、神というより人間に近い。しかし神の力を行使するため、巻き込まれる人間はたまったものではない。その気まぐれは、ただの戦いに飽き足らず、大きな内乱を引き起こすに至るまで容赦ない。
作中での出番も、実に彼女の性格を表現したものになっている。シナリオ進行上で敵対して戦える状況はいくつかあるものの、「規定ターンを経過すると戦いを放棄して去る(再戦不可能なので撃破に対応したトロフィーが取れなくなる)」というケースはトロフィー狙いのプレイヤーを悩ませる。
他にも「お供の神像を呼び出しておいて、神像が倒されるたびに強化される」「術の発動に必要な詠唱ターンが短い」などの仕様が存在する。
髪の毛や靴に付いている大きな宝石は飾りではなく、一種の魔力を司る石であり、神像を倒した分だけこれが光り、対応する術を使うようになる。
シリーズでもお馴染みの術「クリムゾンフレア」の破壊力は壊滅的。威力だけでも十分脅威だが、通常なら3ターンの詠唱が必要なところを1ターンで放ってくるあたりはさすが魔術の神様。
特定の条件を満たすとバトルでこちらにボーナスを与えてくれる「恩寵」のシステムには彼女も含まれているが、他の十二星神が条件を定めているのに対し、ここでも「他の神の条件を真似して発動する」という形で彼女の気質が表れている。
ちなみに撃破した時にもらえるトロフィー名は「これからはあなたが魔神よ」。魔神というワードを「魔法の神」と解釈している作品は滅多にないだろう。
『サガエメラルドビヨンド』において
アメイヤ・アシュリン編において連接世界の魔法バランスを管理する「魔法の神」として登場。
謎の襲撃者によって魔力を失ったアメイヤにエメラルドビヨンドの魔法を授けると共に、自身のコピー体を同行させる。
アメイヤの使い魔ロロ曰く「魔法の神なんて聞いたことがない」らしく徹頭徹尾警戒されている。
本物は神らしい威厳ある振る舞いを見せていたが、コピー体はそれ以上にノリが軽く、無神経かつ遊ぶ事が大好きな性格と化している。性格のコピーに失敗した模様。
火行術と細剣・火炎銃が得意だが、種族的には人間であるものの女神のコピーという分類であるためか我流技を閃かない。
所持陣形であるエレメンタルパワーは「戦闘開始時のBPが最大値の10となるが、味方全員の攻撃力・防御力がダウンする」という極端かつ使い勝手が限定される性能となっている。
所持ロールは無神経でサポートロールはマヒ耐性+25%。
周回プレイでの条件を満たす事で解禁される『プールクーラ編』において再登場。
終盤の分岐にて灰色の魔女を倒して強大な魔力を得たアメイヤの前に現れ、
1:大魔女の器に収まらず連接世界の魔法力を全て自分のものにするという隠していた野心を露にしたアメイヤを危険視し、増長した彼女から「越えるべき存在」として挑まれる
2:連接世界の魔法力を独占していたプールクーラの存在を以前からよく思っておらず、これを壊すべくアメイヤを利用していた旨を明かし、灰色の魔女から得た魔力を横取りしてプールクーラの復興を拒もうとした事でアメイヤから「灰色の魔女と同じどころかもっとひどい」として激しい怒りを買う
いずれの展開においてもアメイヤと敵対、同編におけるラスボスの一角を担う。
なおアメイヤに同行していたコピー体は本物と戦う展開には流石に困惑する様子を見せるものの最後まで離脱しない。
一方でアメイヤが「みまもりびと」となりプールクーラを追放された分岐においては、プールクーラの問題を円満に解決できたため敵対する事なく、アメイヤに大きな代償を払わせてしまった事を詫びつつ連接世界を旅する存在となった彼女を祝福する。