大酒の虫
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おおざけのむし
中世日本で信じられた病魔の一つ。
戦国時代の医学書「針聞書」に記載される「虫(病魔)」の一つ。
赤い袋のような形で、その底部から白い蛇のようなやつが何匹か生えた珍妙な姿をしているが、絵だけ見ると蛇が脚に見えて虫系っぽくもある。
どういうわけか砕くと赤土の砂利になるらしく、それが泥になるのが「泥酔」の由来としている。
この虫が取りついた人は「酒を飲まずにはいられなくなる」とされ、取りついた相手が死んでも腹の中に居座っているとのこと。アル中からの肝硬変を指しているのだろうか?
ちなみに針聞書の"虫"は大抵漢方か鍼による治療が効果的と記載されるのだが、この「大酒の虫」はこれといった治療法・対処法が載っていない。呑兵衛は治しようがないとでもいうことなのか……
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