悪いってなあに? 悪って何かしら?
概要
CV.ゆきのさつき
バビロン(小説)に登場する人物。本作のラスボス。
数多くの不審自殺に関わり、若手議員の新域長・齋開花と行動を共にする妖艶な謎の美女。
栃木県那須郡那須町出身。元々は養女で母方の苗字を持つが、そもそも養子であり、養子縁組の支援団体を通じて引き取られていた。
守永曰く「彼女がいなければ新域構想は10年遅れていた」とされており、陰の立役者として暗躍している。参考人・平松絵見子として善と会った際には正義についての議論を交わした。聴取を行った正崎いわく、一言で言うなら「最悪の女」とのこと。カウンセリングをした叔父いわく「悪い子だった」と語っている。
「姿を使い分ける能力」「人を魅了する能力」「人を自殺に追いやる能力」「人の認識を変えさせる能力」の4つの能力を持っていると考えられる。反面、その能力を持ち合わせながら瀬黒に対しては、斧で四肢を切断しながら惨殺、その場面を動画配信で正崎に見せつけるという法的に殺人犯になる事も厭わない非合理的な手段も取る。
能力
- 姿を使い分ける能力
男を惑わす手練手管に長け、魅惑的な言葉と肉体の他、会うたびに別人としか言いようがないほど印象が変わり、単純な変装・演技力などとは次元の異なるレベルの無数の姿を使い分ける。
年齢は23歳だが、使い分ける無数の姿の年齢はそれよりも年下か年上に見えるほどの美人に化ける。
正崎も当初は「因幡に接触していた巨乳の美人」「文緒が追っていた10代の少女」「取り調べを受けた平松絵見子」の3人が別人として存在していると認識していたが、姿の使い分けは彼女に2、3度会った事のある守永の説明によって初めて明かされた。
- 人を魅了する能力
小学生の頃からその特異性は現れ始めており、中学生の頃には同級生たちを魅了して精神状態を狂わせるなど、周囲に悪影響が生じるようになる。そのため、精神科医の叔父がカウンセリングすることになるが、理性的にカウンセリングを行おうとする叔父さえも瞬時に魅了してしまい、順調だった彼の人生を狂わせてしまう。曲瀬の叔父いわく「魅了した自分に『罪悪感』という名の毒を与えた」と語っている。
この能力の派生として、取り調べ中の奥田検事を恍惚とさせて放心状態にさせている。
- 人を自殺に追いやる能力
直接、自身の手を下すことなく「人を死に追いやるなんらかの能力」を持ち、関わった人間はおろか、顔見知りの知人でもなければ会話すらしていないすれ違っただけの人間をことごとく自死に誘っている。
「常識や理屈では説明できない曲世の能力」を事前に知っている刑事の九字院でさえも瞬時に魅了し、九字院は自らの足を拳銃で撃ち抜いて痛みで曲世の能力を破ろうとするも、それでも拳銃自殺に追い込むほどの絶対的な能力を持っている。
九字院いわく、SEXのときの「男性が射精を我慢する感覚」に例えており、アレキサンダー大統領は「風船が割れる寸前やポップコーンが弾ける直前」という例えをしており、麻薬中毒のように抗いようのない強い衝動をもたらすものと考えられる。
また、アメリカ合衆国大統領を電話越しで自殺に導いていることから、声だけでも自殺させることが可能。
- 人の認識を変えさせる能力
各国の政治家に対して、曲世愛は電話などで話すことで、具体的な命令などすることなく「自殺法を肯定する」ように認識を変えさせている。政治家たちは自殺法が実現されて以降も、特に問題もなく生存していることから、上記の「自殺に追いやる能力」とは別の能力と思われる。
もしくは、他人の認識を変えることで「変身」「魅了」「自殺教唆」を実現しているとも考えられる。この場合、曲世の能力は「認識改変」のみという事になる。