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苑巳組次期当主、苑巳辰典は暇を持て余していた。ある日、暇つぶしに苑巳組の事務所で紙飛行機を飛ばしていると、頭の大事な書を壊してしまう。そこで、ごまかすためにそれとなく良い新しい書を書いてもらおうと書家を呼ぶことにするが警察に目をつけられるのはごめんだから、という理由で頼んだ人間全員に断られてしまう。そんな中、木蓮(植森朱華)という一人の青年だけが依頼を受けてくれたのだが、書を書いたあとにお金も受け取らずに消えてしまう。青年のことが気になった辰典は家を探し出してお金を渡そうとするのだが、朱華の家には彼の姉が置いていったという小さな赤ん坊(葉菜)がいた。赤ん坊がいるんじゃお金が必要だろう、という辰典に朱華は警察に目をつけられたくないと他の書家と同じことを言う。そんな彼にあの手この手で必死になってお金を渡そうとチャレンジし、辰典は成功する。その姿を見て、本当は辰典はそこまで悪い人じゃないのかも、と思い始める朱華だったが、ある日、アパートの前で二人の男を殴る辰典を見てしまう。もう来ないでください、と彼を追い返した朱華は思っていたよりも彼のことを信じようとしていたのだとショックを受ける。その夜、葉菜が熱を出してしまい、過去のトラウマから救急車が呼べず、小児科を必死で探す朱華。しかし、彼もまた高熱で道に倒れてしまう。目を覚ますと朱華は見知らぬ和室の綺麗な布団の上で横になっていた。横で眠る葉菜の様子も安定している。彼らを助けてくれたのは辰典だった。優しい顔をした辰典はあの日、実は朱華の姉が残した借金を取り立てにきた他のヤクザを追い払っただけだと説明してくれる。申し訳ないと思った朱華は葉菜をつれて出ていこうとするが、辰典は彼らを抱きしめて引き留めるのだった。 まだ彼への恋心は分からない。ただ、一緒に居たいと思ってしまった。 そんな子持ち書家の恋物語。10,519文字pixiv小説作品