桐乃尚子
きりのなおこ
本作のヒロイン。「パンプキンナイト」と呼ばれている。カボチャのマスクを被り、女子高生らしい服装をしており、幼児語(赤ちゃん言葉)で喋る。
中学生の頃は頭に大きなリボン、耳にハートのイヤリングを付けた美少女であったが、やることなすことムチャクチャな変わり者であったため皆から嫌われ、いじめを受けていた。戦っている間の描写を見ていると中々な頭脳プレイも繰り広げている為、地頭は良さそうである。(学校での成績は不明)
そんな中、中学校で毎年催されるハロウィンパーティーの一環で、尚子は学年一の美少女に贈られるパンプキンクイーンに選ばれた。しかしそれはいじめっ子たちのワナで、カボチャマスクの中には爆竹が仕掛けられていた。尚子をからかうのが目的で、全校生徒の前で大恥をかかせて終わりのはずだったが、尚子のヘアスプレーに引火して爆竹の火がマスクの中で燃え始めた。火は外からは見えなかったが、誰も彼女を助けようとはしなかった。その為、顔に酷い火傷を負ってしまい、(恐らく作中の描写からしてⅢ度熱傷であったと考えられる)元々の美しかった顔は瞳以外跡形もなくなってしまった。
この先、重大なネタバレ注意。
尚子の顔は前述した事故で焼け爛れてしまったものだと思われていたが、実際にカボチャのマスクの中に仕込まれていたのは硫酸であり、いじめっ子達が故意にやった事であると尚子本人の口から明かされる。
後にいじめっ子に殴られていたところを和也に助けられ告白される。尚子は「おちょい」(遅い)と少し不満を漏らしながらも、自分の事をいじめないでいてくれた上に励ましてくれた和也を好いており、二人は晴れて恋人同士となる。
後に、黒木によって殺されたかと思いきや、実はまだ生きており和也が作った墓から這い上がって匍匐前進していた所を元医者である比嘉に発見される。懸命な手術の末、記憶は万全とはいかなかったものの何とか一命を取り留める。
更には皮膚を移植し元の美しい顔に戻してあげようとした比嘉の努力は、中々上手くいかなかった。元々あった皮膚の奥の火傷が酷すぎて、定着できずにチアノーゼを起こしてしまう為である。
ただ尚子本人は顔が焼け爛れている事はさほど気にしていない。それはぼんやりと「『誰か』が自分の顔が崩壊してしまった事など意に介せず告白してくれた」という記憶があったから。自分を認めてくれたのが和也だという事こそ忘れていても、やはり彼女にとってはとても嬉しい出来事だったのだろう。